平成29年度事業計画

我が国を取り巻く経済環境は、米国新政権の未だに見えざる政策運営と英国のEUからの離脱に伴うヨーロッパ経済の不安定、中国の経済減速等による先行き不安等はあるものの、円安を背景とした企業収益の改善、製造業の在庫調整進展、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けた都心部再開発など公共工事等の活発化、労働力不足を背景とした雇用環境の改善等により、景気回復の持ち直しが期待されている処である。

斯様な中、内航海運業界にあっては、暫定措置事業を平成36年度を以て終息させるべく新しい制度の下でスタートを切った処であるが、安全且つ安定輸送を担うべき内航船舶は全船舶の72%が船齢14年を超える老齢船となっており、海洋環境保護に貢献すべく近代設備を備えた船舶への代替建造が早急に求められている。これが促進するためには適正な運賃・用船料の収受に向け、業界一丸となって取り組む必要がある。

加えて、2020年からのSox規制に対応するため、海事関連業界と燃料油供給元である石油生産業界との連携を強く深め、環境保全に努めていかなければならない。

更に、暫定措置事業終了を見据えた海運組合の在り方等について、再度、真剣且つ早急に議論を深めていくべき時機でもある。

また、従前から叫ばれてきた船員の高年齢化による船員不足問題はいよいよ「待った無し」の深刻さを増して来ており、若年船員の確保・育成問題は業界最大の緊急課題であり、船員が魅力ある職業であることのPRに努め、特に、海技教育機構卒業生は勿論のこと、水産高校生、工業高校生、一般社会人の中からも広く人材発掘に全精力を傾注しなければならない。同時に内航船員育成の効率化と海技レベル向上の為のシステム化の取組も必要となっている。

加えて、東日本大震災時の緊急物資輸送で広く国民に印象づけた内航海運の重要性、カボタージュ制度堅持に向けた対応等、広報活動の充実が今後益々重要になってくる。

以上の如く重要課題山積する中、当連合会は会員各位及び総連合会と連携し、下記事項について総力を挙げて達成を期し、組合員の経営安定に資することとする。

 

 

○運賃並びに用船料の修復と適正化推進

○若年船員の安定的な確保・育成と雇用促進

○激甚災害地の復興に向けた支援活動推進

○内航海運暫定措置事業の円滑且つ着実な実施

○カボタージュ制度の堅持・研究

○組合の組織並びに活動のあり方検討

〇内航海運についての海事広報推進・充実

○組合員等への情報伝達の推進及び業界発展に向けた諸施策の実施

 

以上