会長 小比加 恒久
皆様、新年明けましておめでとうございます。
平成25年の年頭にあたり一言ご挨拶を申し上げます。
昨年を振り返りますと、2月にスカイツリーの開業。6月には消費税法の改正案可決。8月は尖閣問題。10月はオスプレイ沖縄配備、新日鐵・住金の合併がありました。11月に衆議院の解散となり、12月に総選挙がありました。特に後半は政党の離合集散が繰り返され、その結果として3年3ヵ月に及んだ民主党連立政権から、再び自民・公明連立政権に政権交代となりました。
安倍政権の復活ですが、自民・公明の政策協議は、東日本大震災からの復興と万全な防災・減災対策、経済・景気対策等の8項目で合意とされております。東日本大震災から既に1年9ヵ月が経過しているのに、被災地の復興は遅々として進んでないと感じるのは皆様も同様と思います。我が国を取り巻く状況は厳しいものだらけであります。世界経済の見通し(欧米、新興国の成長鈍化)、円高から来るメーカーの海外シフト、尖閣・竹島・北方領土問題等です。衆議院は自民・公明で325議席を獲得しましたが、来夏の参議院選挙があるまではねじれ状況にあるわけです。毎年総理大臣が変わるのが、6年も続いており、もう終わりにして欲しいと思ってます。相手も本気で取り組めないでしょう。
内航海運業界は、内航海運暫定措置事業による解撤交付金制度の終了後となる、平成28年度以降の建造納付金単価がポイントとなります。私共は国土交通省と財務省との折衝を注視しており、財務省の主張(昨年7月の予算執行調査での、新規建造と代替建造の単価差の解消)との格差はまだあるようですが、海事局も非常に頑張って頂いておりますので、見守っていきたいと思います。
船員の確保・育成については、全海運から小型船に合致した「共育センター」構想を、総連合会に提案していく方針です。現在は、船員対策委員会で検討してもらっています。
老齢船、過剰船腹については、昨年3月末時点で、16年超船44%、18年超船26%、20年超船13%(いずれも一般貨物船)となっており、4月以降の老齢船に対しての各オペレーターの姿勢が気になっております。
全海運では昨年末、プロジェクト委員会と中海連、四海連及び九海連の青年部会との会議を熊本で開催しましたが、今後の理事会活性化の源になればと思っています。また3部会(船主・輸送船・砂利船)から出された、「事業者のコスト負担軽減等に向けての要望」については、年明けからワーキングチームを編成し、検討・要望の取りまとめに向けスタートさせる意向です。
組合員の皆様には、組合活動へのご理解とご協力を御願い申し上げると共に、皆様のご健勝とご多幸を祈念し、新年のご挨拶とさせていただきます。
2013年(平成25年)1月2日掲載