No.103:鉄鋼、石油さらに大幅減産続く 経済産業省が主要工業製品の2009年3月の生産速報発表

平成21年5月7日(木)Vol.103

鉄鋼、石油さらに大幅減産続く

経済産業省が主要工業製品の2009年3月の生産速報発表

 
経済産業省はこのほど、主要工業製品の2009年3月の生産速報を発表した。

以下、鉄鋼と資源エネルギー関係に絞って概要をみると、まず鉄鋼は粗鋼生産量が573.9万トンで前月比4.8%増だが、前年同月比で46.7%減と記録的な大幅減を示している。前年同月比減はこれで6ヵ月連続となった。

一方、資源エネルギー関係では、石油製品の生産量が燃料油計で1,793.1万klと前月比4.4%増だが、前年同月比7.9%減となった。

3月の鉄鋼生産を品種別にみると、普通鋼の熱間圧延鋼材では、鋼帯が205.7万トンで前月比22.4%の大幅増を示しながら、前年同月比51.8%の大幅減。鋼板が112.3万トンで前月比4.7%増だが、前年同月15.4%減。棒鋼が74.6万トンで前月比2.3%増だが、前年同月比32.0%の大幅減。形鋼が35.9万トンで前月比4.8%増だが、前年同月比46.4%の大幅減。線材が10.1万トンで前月比1.8%増だが、前年同月比55.9%の大幅減と、軌条を除き軒並み前年同月比が大幅減となった。

また、普通鋼の冷間仕上・冷延広幅鋼帯は94.2万トンで前月比15.2%増だが、前年同月比56.4%の大幅減。特殊鋼の熱間圧延鋼材は71.0万トンで前月比1.8%増だが、前年同月比64.6%の大幅減。メッキ鋼材の亜鉛メッキ鋼板は53.1万トンで前月比12.3%増だが、前年同月比60.8%の大幅減と、いずれも前年同月比で大幅な減を示した。

3月の石油生産を油種別にみると、重油がA重油とB・C重油を合わせて411.2万klで前月比0.3%の微増だが、前年同月比17.0%の大幅減。ガソリンが499.9万klで前月比12.9%増、前年同月比3.2%増。軽油が388.8万klで前月比128.8%の大幅増だが、前年同月比1.4%減。季節需要の減少した灯油が210.8万klで前月比18.6%の大幅減、前年同月比8.9%減。ナフサが186.1万klで前月比0.2%の微増だが、前年同月比12.2%の大幅減。ジェット燃料油が96.1万klで前月比16.4%の大幅増だが、前年同月比25.9%の大幅減となった。

また、3月のコークスは250.1万トンで前月比6.2%増だが、前年同月比24.2%の大幅減。液化ガスは38.9万トンで前月比7.3%増、前年同月比9.5%減となった。

なお、今回の発表は速報値のため、2008年度の集計は発表されていない。

鉄鋼生産速報      2009年3月 Excel

資源エネルギー生産速報 2009年3月 Excel

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