平成21年6月29日(月)Vol.109
鉄鋼、石油前年同月比大幅減産続く
経済産業省が主要工業製品の2009年5月の生産速報発表
経済産業省は6月29日、主要工業製品の2009年5月の生産速報を発表した。
以下、鉄鋼と資源エネルギー関係に絞って概要をみると、まず鉄鋼は粗鋼生産量が647.7万トンで前月比12.9%増と持ち直したものの、前年同月比では依然38.6%減と大幅減を示している。前年同月比減はこれで8ヵ月連続となった。
一方、資源エネルギー関係では、石油製品の生産量が燃料油計で1,513.3万klと前月比では2.4%減だが、前年同月比では依然10.3%の大幅減となった。
4月の鉄鋼生産を品種別にみると、普通鋼の熱間圧延鋼材では、鋼帯が252.5万トンで前月比36.6%の大幅増をみせたものの、前年同月比では52.9%の大幅減。鋼板が82.1万トンで前月比26.8%減、前年同月37.6%の大幅減。棒鋼が81.9万トンで前月比6.8%増だが、前年同月比28.8%の大幅減。形鋼が42.4万トンで前月比20.2%増となったものの、前年同月比で41.4%の大幅減。線材が12.9万トンで前月比49.5%の大幅増となったものの、前年同月比36.4%の大幅減となった。
また、普通鋼の冷間仕上・冷延広幅鋼帯は117.6万トンで前月比28.5%増だが、前年同月比42.2%の大幅減。特殊鋼の熱間圧延鋼材は86.3万トンで前月比14.9%増だが、前年同月比54.3%の大幅減。メッキ鋼材の亜鉛メッキ鋼板は62.4万トンで前月比25.0%増を示しながら、前年同月比49.2%の大幅減と、いずれも前年同月比で大幅な減を示した。
5月の鉄鋼生産は、主要製品が前月比で2桁の前年同月比増をみせながらも、前年同月比では依然として大幅減となっている。
5月の石油生産を油種別にみると、重油がA重油とB・C重油を合わせて330.2万klで前月比11.8%減、前年同月比20.9%の減。ガソリンが447.2万klで前月比3.4%減、前年同月比4.9%減。軽油が340.3万klで前月比5.9%増だが、前年同月比10.6%減。灯油が123.7万klで前月比12.8%減だが、前年同月比6.7%増。ナフサが164.3万klで前月比2.8%減、前年同月比1.1%減。ジェット燃料油が1147.6万klで前月比4.7%増だが、前年同月比20.9%減となった。
また、5月のコークスは246.9万トンで前月比1.1%増だが、前年同月比26.7%減。液化ガスは38.1万トンで前月比1.3%増だが、前年同月比6.9%減となった。
エネルギー関係は、灯油を除き全製品が対前年同月比減少となった。
鉄鋼生産速報 2009年5月 Excel
資源エネルギー生産速報 2009年5月 Excel