平成21年9月1日(火)Vol.121
燃料油生産10ヵ月振り前年比増も販売14ヵ月連続減
エネ庁、石油統計速報2009年7月分発表
資源エネルギー庁は8月31日、2009年7月の石油統計速報を発表した。概要は次の通り。
1.7月の原油輸入量は1,740万kl、前年同月比81.9%と10ヵ月連続して前年を下回った。輸入量の多い順に見ると、
(1)サウジアラビア(554万kl、前年同月比101.8%)
(2)アラブ首長国連邦(364万kl、同67.0%)
(3)カタール(227万kl、同81.4%)
(4)イラン(218万kl、同86.6%)
(5)クウェート(81万kl、同59.1%)
となっている。
なお、今月の中東依存度は88.8%、前年同月に比べ1.5ポイント減と9ヵ月振りに前年を下回った。
2.燃料油の生産
燃料油の生産は1,579万kl、前年同月比89.2%と14ヵ月連続して前年を下回った。油種別にみると、ガソリンは前年同月を上回ったが、ナフサ、ジェット燃料油、灯油、軽油、A重油及びB・C重油は前年同月を下回った。
3.燃料油の輸入、輸出
燃料油の輸入は276万kl、前年同月比100.8%と10ヵ月振りに前年を上回った。輸出は282万kl、同90.3%と前年を下回った。
4.燃料油の国内販売
燃料油の国内販売は1,482万kl、前年同月比91.4%と14ヵ月連続して前年を下回った。油種別にみると、ガソリンは前年同月を上回ったが、ナフサ、ジェット燃料油、灯油、軽油、A重油及びB・C重油は前年同月を下回った。
5.燃料油の在庫
燃料油の在庫は1,179万kl、前年同月比98.1%と2ヵ月連続して前年を下回った。油種別にみると、ガソリン、ナフサ及び灯油は前年同月を上回ったが、ジェット燃料油、軽油、A重油及びB・C重油は前年同月を下回った。
原油輸入明細 2009年7月分 Excel
原油受払・出荷明細 2009年7月分 Excel
石油製品生産・在庫・半製品在庫 2009年7月分 Excel
需給概要 2009年7月分 Excel
平成21年9月1日(火)Vol.122
前年同月比で粗鋼24.9%減、燃料油10.8%減
経産省、主要工業製品の2009年7月の生産速報発表
経済産業省は8月31日、主要工業製品の2009年7月の生産速報を発表した。
以下、鉄鋼と資源エネルギー関係に絞って概要をみると、まず鉄鋼は粗鋼生産量が766.0万トンで前月比11.3%増となっているものの、前年同月比では依然24.9%減の大幅減を示している。前年同月比減はこれで10ヵ月連続となった。
一方、資源エネルギー関係では、石油製品の生産量が燃料油計で1,577.9万klと前月比では7.7%増だが、前年同月比10.8%の減となった。
4月の鉄鋼生産を品種別にみると、普通鋼の熱間圧延鋼材では、鋼帯が332.1万トンで前月比18.8%の増をみせたものの、前年同月比では20.0%の大幅減。鋼板が88.8万トンで前月比3.0%の減、前年同月比で23.9%の大幅減。棒鋼が75.0万トンで前月比6.7%減、前年同月比25.4%の大幅減。形鋼が42.6万トンで前月比4.8%の減、前年同月比34.2%の大幅減。線材が15.4万トンで前月比4.3%の減、前年同月比31.8%の大幅減となった。
また、普通鋼の冷間仕上・冷延広幅鋼帯は165.4万トンで前月比18.4%増だが、前年同月比22.8%の大幅減。特殊鋼の熱間圧延鋼材は115.3万トンで前月比13.3%増だが、前年同月比40.4%の大幅減。メッキ鋼材の亜鉛メッキ鋼板は89.4万トンで前月比15.5%増を示しながら、前年同月比31.8%の大幅減と、いずれも前年同月比で大幅な減を示した。
7月の石油生産を油種別にみると、重油がA重油とB・C重油を合わせて328.4万klで前月比3.1%の増だが、前年同月比18.2%の減。ガソリンが472.8万klで前月比6.9%の増だが、前年同月比0.0%で横ばい。軽油が382.7万klで前月比8.2%の増だが、前年同月比9.8%の減。不需要期にある灯油が98.6万klで前月比5.2%増だが、前年同月比9.8%の減。ナフサが161.4万klで前月比19.5%の増だが、前年同月比14.6%の減。ジェット燃料油が134.9万klで前月比9.3%の増だが、前年同月比15.1%の減となった。
また、7月のコークスは263.8万トンで前月比8.9%の増だが、前年同月比20.7%減。液化ガスは45.5万トンで前月比230.3%ので増で、前年同月比10.2%の増となった。
エネルギー関係はガソリン、液化ガス、パラフィンを除き全製品が対前年同月比減少となった。
鉄鋼生産速報 2009年7月 Excel
資源エネルギー生産速報 2009年7月 Excel