平成21年9月30日(水)Vol.128
生産は持ち直しの動きで推移
経産省、2009年8月の鉱工業生産速報発表
経済産業省は9月30日、2009年8月の鉱工業生産速報を発表した。それによると生産、出荷が上昇、在庫は横ばい、在庫率は低下であった。
製造工業生産予測調査によると、9月、10月とも上昇を予測している。
総じてみれば、生産は持ち直しの動きで推移している。
平成17年=100
項目 | 季節調整済指数 | 原指数 | ||
指数 | 前月比(%) | 指数 | 前月比(%) | |
生産 | 84.1 | 1.8 | 77.6 | ▲18.7 |
出荷 | 84.5 | 1.0 | 78.1 | ▲18.6 |
在庫 | 95.0 | 0.0 | 95.4 | ▲10.4 |
在庫率 | 122.6 | ▲0.8 | 129.2 | 11.4 |
1. 8月の生産・出荷・在庫動向
【生産】8月の生産は、前月比1.8%の上昇と6ヵ月連続の上昇(前年同月比は▲18.7%の低下)となり、指数水準は84.1(季節調整済)となった。生産の上昇に寄与した業種は、鉄鋼業、輸送機械工業、電子部品・デバイス工業等であった。品目別にみると、携帯電話、半導体製造装置、小型乗用車の順に上昇に寄与している。
出荷 8月の出荷は、前月比1.0%の上昇と6か月連続の上昇(前年同月比は▲18.6%の低下)となり、指数水準は84.5(季節調整済)となった。出荷の上昇に寄与した業種は、鉄鋼業、一般機械工業、石油・石炭製品工業等であった。
【在庫】8月の在庫は、前月比0.0%の横ばい(前年同月比は▲10.4%の低下)となり、指数水準は95.0(季節調整済)となった。在庫の上昇に寄与した業種は、電子部品・デバイス工業、電気機械工業、輸送機械工業等、低下に寄与した業種は、一般機械工業、石油・石炭製品工業、精密機械工業等であった。? 8月の在庫率は、前月比▲0.8%の低下と3か月連続の低下(前年同月比は11.4%の上昇)となり、指数水準は122.6(季節調整済)となった。
2. 製造工業生産予測調査
製造工業生産予測調査によると、9月は前月比1.1%の上昇、10月は同2.2%の上昇であった。9月の上昇は、輸送機械工業、一般機械工業、化学工業等により、10月の上昇は、情報通信機械工業、一般機械工業、鉄鋼業等による。8月の実現率は0.5%、9月の予測修正率は▲1.5%となった
製造工業生産予測調査 (季節調整済前月比(%))
平成17年=100
平成21年8月 | 平成21年9月 | 平成21年10月 | |
平成21年8月調査 | 2.4 | 3.2 | |
平成21年9月調査 | 1.1 | 2.2 |
3. まとめ
8月の生産は、前月比1.8%の上昇となった。また、製造工業生産予測調査によると、9月、10月とも上昇を予測している。総じてみれば、生産は持ち直しの動きで推移している。
鉱工業統計速報 2009年8月 PDF