平成21年12月28日(月)Vol.149
前年同月比で粗鋼14ヵ月振り増、燃料油3.5%減
経産省、主要工業製品の2009年11月の生産速報発表
経済産業省は12月28日、主要工業製品の2009年11月の生産速報を発表した。
以下、鉄鋼と資源エネルギー関係に絞って概要をみると、まず鉄鋼は粗鋼生産量が885.7万トンで前月比0.6%増、前年同月比で0.5%の増を示している。前年同月比増は14ヵ月振りとなったが、前年10月から減少傾向をみせたことを考えると、依然低水準であることに変わりはない。
一方、資源エネルギー関係では、石油製品の生産量が燃料油計で1,560万klと前月比では5.1%増だが、前年同月比3.5%の減となった。
11月の鉄鋼生産を品種別にみると、普通鋼の熱間圧延鋼材では、鋼帯が371.9万トンで前月比1.5%減だが、前年同月比11.0%増。鋼板が96.3万トンで前月比2.2%増だが、前年同月比17.3%減。棒鋼が76.1万トンで前月比6.0%減、前年同月比3.5%減。形鋼が41.3万トンで前月比6.7%減、前年同月比17.2%減。線材が17.4万トンで前月比0.3%増、前年同月比18.4%増となった。
また、普通鋼の冷間仕上・冷延広幅鋼帯は184.4万トンで前月比0.1%減だが、前年同月比2.5%減。特殊鋼の熱間圧延鋼材は153.1万トンで前月比5.9%増だが、前年同月比5.8%減。メッキ鋼材の亜鉛メッキ鋼板は108.5万トンで前月比5.0%増だが、前年同月比4.2%減を示した。
11月の石油生産を油種別にみると、重油がA重油とB・C重油を合わせて338.9万klで前月比6.0%増だが、前年同月比16.1%の減。ガソリンが473.2万klで前月比0.9%減、前年同月比0.4%減。軽油が347.4万klで前月比1.7%減前年同月比11.9%減。灯油が206.9万klで前月比51.5%の大幅増、前年同月比も24.5%の大幅増。ナフサが186.1万klで前月比10.2%増、前年同月比も20.7%増。ジェット燃料油が107.5万klで前月比12.4%減、前年同月比15.2%減となった。
また、11月のコークスは297.4万トンで前月比2.9%減、前年同月比3.4減。液化ガスは35.2万トンで前月比7.2%増、前年同月比13.0%増となった。
鉄鋼生産速報 2009年11月 Excel
資源エネルギー生産速報 2009年11月 Excel
平成21年12月28日(月)Vol.150
燃料油生産18ヵ月連続前年同月比割れ
エネ庁、2009年11月の石油統計速報発表
資源エネルギー庁資源・燃料部政策課は12月28日、2009年11月の石油統計速報を発表した。概要は次の通り。
1.原油の動向
11月の原油輸入量は1,752万、前年同月比95.5%と14ヵ月連続して前年を下回った。輸入量の多い順に見ると、(1)サウジアラビア(610万、前年同月比113.0%)、
(2)アラブ首長国連邦(366万、同89.5%)、
(3)カタール(192万、同86.7%)、
(4)クウェート(162万、同122.4%)、
(5)イラン(152万、同74.5%)、となっている。
なお、今月の中東依存度は90.0%、前年同月に比べ3.1ポイント増と4ヵ月連続して前年を上回った。
2.燃料油の生産
燃料油の生産は1,660万、前年同月比96.5%と18ヵ月連続して前年を下回った。油種別にみると、ナフサ及び灯油は前年同月を上回ったが、ガソリン、ジェット燃料油、軽油、A重油及びB・C重油は前年同月を下回った。
3.燃料油の輸入、輸出
燃料油の輸入は212万、前年同月比96.4%と3ヵ月連続して前年を下回った。
輸出は223万、同71.7%と2ヵ月連続して前年を下回った。
4.燃料油の国内販売
燃料油の国内販売は1,629万、前年同月比95.3%と前年を下回った。油種別にみると、ナフサ及びジェット燃料油は前年同月を上回ったが、ガソリン、灯油、軽油、A重油及びB・C重油は前年同月を下回った。
5.燃料油の在庫
燃料油の在庫は1,246万、前年同月比89.8%と6ヵ月連続して前年を下回った。油種別にみても、全油種(ガソリン、ナフサ、ジェット燃料油、灯油、軽油、A重油及びB・C重油)について前年同月を下回った。
石油統計速報 2009年11月 Excel
平成21年12月28日(月)Vol.151
生産は持ち直しの動きで推移
経産省、2009年11月の鉱工業生産速報発表
経済産業省は12月28日、2009年11月の鉱工業生産速報を発表した。概要は次の通り。
11月は、生産、出荷、在庫が上昇、在庫率は低下であった。
製造工業生産予測調査によると、12月、1月とも上昇を予測している。
総じてみれば、生産は持ち直しの動きで推移している。
平成17年=100
項目 | 季節調整済指数 | 原指数 | ||
指数 | 前月比 (%) | 指数 | 前年同月比 (%) | |
生産 | 88.3 | 2.6 | 90.7 | ▲ 3.9 |
出荷 | 89.6 | 0.9 | 90.5 | ▲ 3.1 |
在庫 | 93.5 | 0.2 | 96.6 | ▲14.6 |
在庫率 | 112.8 | ▲ 3.8 | 114.6 | ▲ 9.5 |
1. 11月の生産・出荷・在庫動向
◇生産
11月の生産は、前月比2.6%の上昇と9か月連続の上昇(前年同月比は▲3.9%の低下)となり、指数水準は88.3(季節調整済)となった。生産の上昇に寄与した業種は、輸送機械工業、一般機械工業、その他工業等であった。品目別にみると、普通乗用車、小型乗用車、駆動伝導・操縦装置部品の順に上昇に寄与している。
◇出荷
11月の出荷は、前月比0.9%の上昇と9か月連続の上昇(前年同月比は▲3.1%の低下)となり、指数水準は89.6(季節調整済)となった。出荷の上昇に寄与した業種は、一般機械工業、鉄鋼業、輸送機械工業等であった。
◇在庫
11月の在庫は、前月比0.2%の上昇と3か月ぶりの上昇(前年同月比は▲14.6%の低下)となり、指数水準は93.5(季節調整済)となった。在庫の上昇に寄与した業種は、情報通信機械工業、化学工業、輸送機械工業等であった。
? 11月の在庫率は、前月比▲3.8%の低下(前年同月比は▲9.5%の低下)となり、指数水準は112.8(季節調整済)となった。
2. 製造工業生産予測調査
製造工業生産予測調査によると、12月は前月比3.4%の上昇、1月は同1.3%の上昇であった。12月の上昇は、鉄鋼業、電子部品・デバイス工業、電気機械工業等により、1月の上昇は、一般機械工業、輸送機械工業、情報通信機械工業等による。11月の実現率は▲0.2%、12月の予測修正率は2.2%となった。
製造工業生産予測調査 (季節調整済前月比(%))
平成17年=100
平成21年11月 | 平成21年12月 | 平成22年1月 | |
平成21年11月調査 | 3.3 | 1.0 | |
平成21年12月調査 | 3.4 | 1.3 |
3. まとめ
11月の生産は、前月比2.6%の上昇となった。また、製造工業生産予測調査によると、12月、1月とも上昇を予測している。総じてみれば、生産は持ち直しの動きで推移している。
鉱工業生産・出荷・在庫指数速報 2009年11月 PDF
平成21年12月28日(月)Vol.152
四輪車生産14ヵ月振りの前年同月比増
二輪車は27ヵ月連続で前年同月比割れ
自工会、2009年11月の自動車生産実績発表
日本自動車工業会はこのほど、2009年11月の四輪車及び二輪車の生産実績速報を発表した。概要は次の通り。
1.四輪車
11月の四輪車生産台数は859,677台で、前年同月の855,333台に比べ4,344台・0.5%の増加となり、14ヵ月振りに前年同月を上回った。
乗用車の生産は751,712台で前年同月比1.7%の増加となり、14ヵ月振りのプラス、トラックは98,646台で同7.1%の減少となり、14ヵ月連続のマイナス、バスは9,319台で同8.7%の減少となり、11ヵ月連続のマイナスとなった。
11月の車種別生産台数と前年同月比は次の通り。
◇乗用車‥‥751,712台で12,753台・1.7%の増加。このうち普通車は400,700台で20,059台・5.3%の増加、小型四輪車は237,856台で8,964台・3.9%の増加、軽四輪車は113,156台で16,270台・12.6%の減少。
◇トラック‥‥98,646台で7,524台・7.1%の減少。このうち普通車は42,739台で7,264台・14.5%の減少、小型四輪車は18,909台で3,313台・14.9%の減少、軽四輪車は36,998台で3,053台・9.0%の増加。
◇バス‥‥9,319台で885台・8.7%の減少。このうち大型は890台で296台・49.8%の増加、小型は8,429台で1,181台・12.3%の減少。
11月の国内需要は436,535台で前年同月比18.3%の増加であった。(うち乗用車368,721台で前年同月比24.7%の増加、トラック66,929台で同7.4%の減少、バスは885台で同0.7%の減少。)輸出は前年同月比80.2%。(実績)
また、1~11月の生産累計は7,146,449台で、前年同期の10,849,819台に比べ3,703,370台・34.1%の減少であった。 このうち乗用車は6,175,295台で3,126,654台・前年同期比33.6%の減少、トラックは891,900台で527,476台・同37.2%の減少、バスは79,254台で49,240台・同38.3%の減少であった。
2.二輪車
11月の二輪車生産台数は48,581台で、前年同月の111,716台に比べ63,135台・56.5%の減少となり、27ヵ月連続で前年同月を下回った。
11月の車種別生産台数と前年同月比は次の通り。
◇原付第一種‥‥4,688台で 9,897台・ 67.9%の減少。
◇原付第二種‥‥6,583台で 786台・ 10.7%の減少。
◇軽二輪車‥‥9,677台で 6,782台・ 41.2%の減少。
◇小型二輪車‥‥27,633台で 45,670台・ 62.3%の減少。
11月の国内需要(出荷)は21,445台で、前年同月比35.0%の減少となった。(うち原付第一種14,286台で前年同月比38.3%の減少、原付第二種4,182台で同13.8%の減少、軽二輪車1,887台で同43.8%の減少、小型二輪車1,090台で同34.3%の減少。)輸出は前年同月比43.8%。(実績)
また、1~11月の生産累計は592,986台で、前年同期の1,114,815台に比べ521,829台・46.8%の減少であった。
このうち原付第一種は103,555台で45,154台・前年同期比30.4%の減少、原付第二種は51,155台で70,408台・同57.9%の減少、軽二輪車は115,805台で60,319台・同34.2%の減少、小型二輪車は322,471台で345,948台・同51.8%の減少であった。
四輪車生産実績速報 2009年11月 RTF
二輪車生産実績速報 2009年11月 RTF