平成22年6月1日（火）Vol.188
粗鋼、前年比で56.7％の大幅増
燃料油、前年比で4.8％増
経産省、主要工業製品の2010年4月の生産速報発表
経済産業省は5月31日、主要工業製品の2010年4月の生産速報を発表した。? 以下、鉄鋼と資源エネルギー関係に絞って概要をみると、まず鉄鋼は粗鋼生産量が898.7万トンと前月比で3.8％減だが、前年同月比で56.7％の大幅増を示した。前年同月比増はこれで6ヵ月連続となった。
一方、資源エネルギー関係では、石油製品の生産量が燃料油計で1,636.2万klと前月比で6.6％減だが、前年同月比では4.8％増となった。
4月の鉄鋼生産を品種別にみると、普通鋼の熱間圧延鋼材では、鋼帯が382.4万トンで前月比8.3％減だが、前年同月比で106.8％の倍増。鋼板が92.4万トンで前月比21.2％減だが、前年同月比12.5％増。棒鋼が78.2万トンで前月比1.8％減だが、前年同月比1.9％増。形鋼が40.5万トンで前月比16.7％減だが、前年同月比14.7％増。線材が17.7万トンで前月比1.9％減だが、前年同月比104.8％の倍増となった。
また、普通鋼の冷間仕上・冷延広幅鋼帯は192.5万トンで前月比11.5％減だが、前年同月比110.3％と倍増以上。特殊鋼の熱間圧延鋼材は161.3万トンで前月比8.5％減だが、前年同月比で114.7％と倍増以上。メッキ鋼材の亜鉛メッキ鋼板は111.1万トンで前月比9.1％減だが、前年同月比122.6％と倍増以上を示した。
このように4月の鉄鋼製品生産量は、期末で生産量の増加する3月に比べて軒並み減少したものの、前年同月比では大幅な増加傾向を示している。
また、4月の石油生産を油種別にみると、重油がＡ重油とＢ・Ｃ重油を合わせて351.8万klで前月比5.4％減、前年同月比0.4％の微減。ガソリンが499.1万klで前月比0.5％の微減だが、前年同月比7.9％増。軽油が340.8万klで前月比3.0％減だが、前年同月比6.0％増。灯油が145.9万klで前月比30.1％減だが、前年同月比2.9％増。ナフサが176.6万klで前月比13.0％減だが、前年同月比4.4％増。ジェット燃料油が122.0万klで前月比6.6％増、前年同月比8.6％増となった。
? また、12月のコークスは313.8万トンで前月比2.3％減だが、前年同月比28.6増。液化ガスは389万トンで前月比8.1％減だが、前年同月比3.6％増となった。
2010年4月鉄鋼生産速報 Excel
2010年4月資源エネルギー生産速報 Excel
主要品目の月別生産量推移（速報） 2010年4月 PDF
平成22年6月1日（火）Vol.189
燃料油生産3ヵ月振りに前年同月比増
資源エネルギー庁が2010年4月の石油統計速報発表
資源エネルギー庁は5月31日、2010年4月の石油統計速報を発表した。それによると、燃料油の生産は3ヵ月ぶりに前年を上回り、国内販売は4ヵ月連続して前年を上回り、在庫は11ヵ月連続して前年を下回った。概要は次の通り。
1.原油の動向
4月の原油輸入量は1,829万kl、前年同月比108.7％と2ヵ月連続して前年を上回った。輸入量の多い順に見ると、 (1)サウジアラビア（572万kl、前年同月比117.8％）、 (2)アラブ首長国連邦（381万kl、同107.9％）、 (3)カタール（242万kl、同105.0％）、
(4)クウェート（195万kl、同116.0％）、
(5)イラン（141万kl、同75.6％）、となっている。
なお、今月の中東依存度は88.0％、前年同月に比べ3.4ポイント減と4ヵ月連続して前年を下回った。
2.燃料油の生産
燃料油の生産は1,636万kl、前年同月比104.8％と3ヵ月ぶりに前年を上回った。油種別にみると、ガソリン、ナフサ、ジェット燃料油、灯油、軽油及びＡ重油は前年同月を上回ったが、Ｂ・Ｃ重油は前年同月を下回った。
3.燃料油の輸入、輸出
燃料油の輸入は222万kl、前年同月比117.1％と5ヵ月連続して前年を上回った。輸出は237万kl、同106.4％と7ヵ月ぶりに前年を上回った。
4.燃料油の国内販売
燃料油の国内販売は1,600万kl、前年同月比104.2％と4ヵ月連続して前年を上回った。油種別にみると、ガソリン、ジェット燃料油、灯油、軽油及びＡ重油は前年同月を上回ったが、ナフサ及びＢ・Ｃ重油は前年同月を下回った。
5.燃料油の在庫
燃料油の在庫は1,061万kl、前年同月比91.6％と11ヵ月連続して前年を下回った。油種別にみると、ジェット燃料油及びＢ・Ｃ重油は前年同月を上回ったが、ガソリン、ナフサ、灯油、軽油及びＡ重油は前年同月を下回った。
石油統計速報 2010年4月 Excel
