平成22年6月22日(火)Vol.194
粗鋼生産前月比8.2%増、前年同月比50.2%増
鉄連、鉄鋼生産概況速報2010年5月分発表
日本鉄鋼連盟は6月18日、2010年5月の鉄鋼生産概況速報を発表した。それによると、粗鋼生産は972.7万トンで、前月比8.2%増加、前年同月比50.2%増加となり、前年同月比で7ヵ月連続の増加となり、2ヵ月振りに900万トン台に乗せた。
概要は次の通り。
2010年5月の鉄鋼生産動向をみると、銑鉄、粗鋼、熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)のいずれも前月比、前年同月比とも増加した。
銑鉄生産は716.8万トンと前月に比べ48.6万トン、7.3%増加、前年同月比47.0%増加となり、前年同月比では7カ月連続の増加となった。
5月末の高炉稼働基数は前月同様の34基中27基であった。
粗鋼生産は972.7万トンで前月比74.1万トン、8.2%増加、前年同月比50.2%増加となり、前年同月比で7ヵ月連続の増加となり、2ヵ月振りに900万トン台に乗せた。5月の1日当たり粗鋼生産は31.38万トンで、4月の同29.96万トン比1.42万トン、4.7%増だった。?炉別生産をみると、転炉鋼が751.4万トンと前月比7.4%増 (前年同月比55.2%増)、電炉鋼が221.4万トンと同11.2%増(同35.3%増)となり、前年同月比でみると転炉鋼が7ヵ月連続の増加、電炉鋼は6ヵ月連続の増加となった。
鋼種別生産では、普通鋼が757.7万トンと前月比 8.0%増(前年同月比40.4%増)、特殊鋼が215.0万トンと同8.9%増(同99.1%増)となり、前年同月比では普通鋼が7カ月連続の増加、特殊鋼は6ヵ月連続の増加となった。
熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)生産は 847.3万トンと前月比60.4万トン、7.7%増(前年同月比50.3%増)と、前年同月比 では6カ月連続の増加となった。
普通鋼熱間圧延鋼材(一般)の生産は676.5 万トンと前月比50.9万トン、8.1%増(前年同月比41.7%増)と、前年同月比では7ヵ月連続の増加となった。
品種別では、条鋼類は160.6万トン、前月比 11.2%増(前年同月比8.4%増)で、前年同月比では6カ月連続の増加となった。鋼板類も510.8万トン、同 7.6%増(同56.5%増)となり、前年同月比では7ヵ月連続の増加となった。
主要品種の生産内訳をみると、最大のウエイトを占める広幅帯鋼が399.3万トン(前月比5.8%増、前年同月比60.3%増)と、前年同月比で7ヵ月連続の増加となった。厚板は105.7万トン(同16.3%増、同44.6%増)と、前年同月比で3ヵ月連続の増加となった。一方、条鋼類では小形棒鋼が77.3万トン(同8.7%増、同1.9%増)が前年同月比で3ヵ月連続の増加となった。H形鋼は32.0万トン(同 37.3%増、同22.1%増)と同6ヵ月連続の増加、大形形鋼は8.7万トン(同8.5%増、同2.0%減)と同5ヵ月振りの減少、中小形形鋼は10.4万トン(同12.0%増、同39.8%増)と同6ヵ月連続の増加となった。
特殊鋼熱間圧延鋼材の生産は170.8万トンと、前月に比べ9.4万トン、5.9%増(前年同月比97.8%増)となり、前年同月比では6ヵ月連続の増加となった。
全国鉄鋼生産高速報 2010年5月 Excel
全国鋼材生産高速報 2010年5月 Excel
平成22年6月22日(火)Vol.195
国内出荷、前年同月比1.1%増で回復テンポダウン
製紙連合、2010年5月の紙・板紙需給速報発表
日本製紙連合会は6月18日、2010年5月の紙・板 紙需給速報を発表した。それによると国内出荷は、前年同月比1.1%増で数量は低調、回復テンポはダウンしている。大要次の通り。
〔概況5月〕
紙・板紙の国内出荷は前年同月比1.1%増。うち紙 は0.6%減、板紙は3.8%増。紙はほとんど横ばいも前年11月以来6ヵ月ぶりのマイナス、他方、板紙は7ヵ月連続のプ ラス。数量はいずれも低調(前々年同月比:紙・板紙16.7%減、紙20.6%減、板紙10.4%減)、回復のテンポはダウン。
紙・板紙の輸出は前年同月比2.3倍。うち紙は 2.3倍、板紙は2.5倍。紙のプラスはアジア、豪州向けを中心に9ヵ月連続、板紙はアジア向けを中心に7ヵ月連続。紙 は3ヵ月連続で10万トンを上回り高水準を維持。
紙・板紙の在庫は前月比12.2万トン増。うち、紙は 7.8万トン増、板紙は4.4万トン増。紙の増加は4ヵ月ぶり、板紙は2ヵ月連続。
〔主要品種〕
印刷・情報用紙の国内出荷は前年同月比2.3%減。前 月に続きマイナス。前々年同月比では27.5%減。他方、輸出は約2.9倍。塗工紙を中心に10ヵ月連続のプラス。
板紙及び包装用紙の国内出荷について、包装用紙は 18.7%増、引き続き化学、合成樹脂等需要分野の回復等もあり、年初より20%増の伸び。他方、段ボール原紙、白板紙は 天候不順の影響や大型連休前の駆け込み需要の反動等もあり回復のテンポはダウン(段ボール原紙3.7%増、白板紙1.3%増)。前々 年同月比では依然マイナス(包装用紙14.2%減、段ボール原紙9.6%減、白板紙10.3%減)。
衛生用紙の国内出荷は4.8%減、価格修 正による買い控えの影響等もあり、印刷・情報用紙を上回る落ち込み。
紙・板紙需給速報 2010年5月 Excel