No.196:生産は持ち直しの動きで推移 経産省、2010年5月の鉱工業生産・出荷・在庫指数発表
No.197:粗鋼、前年比で50.1%の大幅増 燃料油、前年比で1.7%減 経産省、主要工業製品の2010年5月の生産速報発表

平成22年7月1日(水)Vol.196

生産は持ち直しの動きで推移/h1>

経産省、2010年5月の鉱工業生産・出荷・在庫指数発表

 
経済産業省は6月29日、2010年5月の鉱工業生産・出荷・在庫指数を発表した。それによると、5月は生産、出荷が低下、在庫、在庫率は上昇であった。製造工業生産予測調査によると、6月、7月とも上昇を予測している。総じてみれば、生産は持ち直しの動きで推移している。

平成17年=100

注1:( )内は前月における確報値・前月比。
注2:▲はマイナスを示す。
項目 季節調整済指数 原指数
指数 前月比(%) 指数 前年同月比(%)
生産 95.9 ▲ 0.1 87.3 20.2
出荷 96.4 ▲ 1.7 86.5 21.0
在庫 96.5 2.0 95.4 ▲ 0.8
在庫率 108.1 4.4 114.5 ▲22.9

1. 5月の生産・出荷・在庫動向

生産

5月の生産は、前月比▲0.1%の低下と3ヵ月ぶりの低下(前年同月比は20.2%の上昇)となり、指数水準は95.9(季節調整済)となった。生産の低下に寄与した業種は、輸送機械工業、パルプ・紙・紙加工品工業、石油・石炭製品工業等であった。品目別にみると、普通乗用車、半導体製造装置、フラットパネル・ディスプレイ製造装置の順に低下に寄与している。

出荷

5月の出荷は、前月比▲1.7%の低下と3ヵ月ぶりの低下(前年同月比は21.0%の上昇)となり、指数水準は96.4(季節調整済)となった。出荷の低下に寄与した業種は、輸送機械工業、一般機械工業、石油・石炭製品工業等であった。

在庫

5月の在庫は、前月比2.0%の上昇と2ヵ月連続の上昇(前年同月比は▲0.8%の低下)となり、指数水準は96.5(季節調整済)となった。在庫の上昇に寄与した業種は輸送機械工業、化学工業、情報通信機械工業等であった。? 5月の在庫率は、前月比4.4%の上昇と2か月連続の上昇(前年同月比は▲22.9%の低下)となり、指数水準は108.1(季節調整済)となった。

2. 製造工業生産予測調査

製造工業生産予測調査によると、6月は前月比0.4%の上昇、7月は同1.0%の上昇であった。6月の上昇は、一般機械工業、電気機械工業、化学工業等により、7月の上昇は、化学工業、一般機械工業、輸送機械工業等による。5月の実現率は▲0.6%、6月の予測修正率は▲0.5%となった。

製造工業生産予測調査 (季節調整済前月比(%))

平成17年=100

注)▲はマイナスを示す。
  平成22年5月 平成22年6月 平成22年7月
平成22年5月調査 0.4 0.3  
平成22年6月調査   0.4 1.0

3. まとめ

5月の生産は、前月比▲0.1%の低下となった。また、製造工業生産予測調査によると、6月、7月とも上昇を予測している。総じてみれば、生産は持ち直しの動きで推移している。

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平成22年7月1日(水)Vol.197

粗鋼、前年比で50.1%の大幅増

燃料油、前年比で1.7%減

経産省、主要工業製品の2010年5月の生産速報発表

 
経済産業省は6月29日、主要工業製品の2010年5月の生産速報を発表した。? 以下、鉄鋼と資源エネルギー関係に絞って概要をみると、まず鉄鋼は粗鋼生産量が972.3万トンと前月比で8.2%増、前年同月比で50.1%の大幅増を示した。前年同月比増はこれで7ヵ月連続となった。

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一方、資源エネルギー関係では、石油製品の生産量が燃料油計で1498.6万klと前月比で8.4%減、前年同月比では1.7%減となった。

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4月の鉄鋼生産を品種別にみると、普通鋼の熱間圧延鋼材では、鋼帯が404.3万トンで前月比5.7%増、前年同月比で60.1%の大幅増。鋼板が107.1万トンで前月比16.0%増、前年同月比45.2%の大幅増。棒鋼が84.6万トンで前月比8.2%増、前年同月比3.3%増。形鋼が51.0万トンで前月比25.9%増、前年同月比20.2%増。線材が15.8万トンで前月比104%減だが、前年同月比22.7%増となった。

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また、普通鋼の冷間仕上・冷延広幅鋼帯は193.1万トンで前月比0.3%の微増だが、前年同月比64.1%の大幅増。特殊鋼の熱間圧延鋼材は171.6万トンで前月比6.4%増、前年同月比98.8%のほぼ倍増。メッキ鋼材の亜鉛メッキ鋼板は111.4万トンで前月比0.3%の微増だが、前年同月比78.7%の大幅増を示した。

このように5月の鉄鋼製品生産量は、前年同月比では大幅な増加傾向を示している。

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また、4月の石油生産を油種別にみると、重油がA重油とB・C重油を合わせて312.1万klで前月比11.3%減、前年同月比5.5%減。ガソリンが472.0万klで前月比5.4%減だが、前年同月比5.5%増。軽油が323.0万klで前月比5.2%減、前年同月比5.2%減。灯油が115.6万klで前月比20.7%減、前年同月比6.5%減。ナフサが157.6万klで前月比105%減、前年同月比4.5%減。ジェット燃料油が118.3万klで前月比3.0%減だが、前年同月比0.6%の微増となった。

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また、5月のコークスは324.6万トンで前月比3.4%増、前年同月比31.5増。液化ガスは40.4万トンで前月比3.7%増、前年同月比6.1%増となった。

2010年5月鉄鋼生産速報 Excel

2010年5月資源エネルギー生産速報 Excel

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