平成22年7月29日(木)Vol201
前年比で生産2%、国内出荷2.2%増
製紙連合、2010年6月の紙・板紙需給速報発表
日本製紙連合会はこのほど、2010年6月の紙・板紙需給速報を次の通り発表
した。
【概況】
2010年6月の紙・板紙の生産量は、225.3万トンで前年同期比2.0%増だ
った。
国内出荷は、221.1万トンで前年同月比2.2%増だった。うち、紙は128万
トンで0.7%増、板紙は93.1万トンで4.3%増。紙はほとんど横ばいながら
2ヵ月振りのプラス、板紙は8ヵ月連続のプラスとなった。しかし、前々年
同月比ではみると紙・板紙13.3%減、紙14.6%減、板紙5.1%減と、量的に
は引き続き低調だが、回復のテンポは板紙を中心にやや持ち直し感がある。
紙・板紙の輸出は、10.2万トンで前年同月比48.7%増だった。うち、紙は
9.3万トンで47.6%増、板紙は0.9万トンで62.1%増だった。紙は東アジア、
豪州向けを中心に10ヵ月連続、板紙は東南アジア向けを中心に8ヵ月連続の
プラスとなった。紙は4ヵ月振りに10万トンを下回るも高水準を維持した。
紙・板紙の在庫は、189.5万トンで前月比5.9万トン減だった。うち、
紙は130.9万トンで6.2万トン減、板紙は58.6万トンで0.3万トン増だ
った。紙の減少は4ヵ月振り、他方、板紙は3ヵ月連続の増加だった。
【主要品目】
印刷・情報用紙の国内出荷は、前年同月比1.6%減。塗工紙を中心に3ヵ月連
続のマイナス。前々年同月比では21.2%減。他方、輸出は89.5%増、伸び率は
鈍化も、塗工紙を中心に11ヵ月連続のプラス。
板紙及び包装用紙の国内出荷について、包装用紙は前年同月比10.9%増、
伸び率は鈍化も、引き続き製粉、化学、合成樹脂向けの回復等もあり、主要
品種の中では唯一2桁の伸びを継続。段ボール原紙、白板紙も回復基調を維
持(段ボール原紙4.1%増、白板紙3.2%増)。前々年同月比では依然マイナス
(包装用紙7.9%減、段ボール原紙4.4%減、白板紙4.7%減)も落ち幅は縮小。
衛生用紙の国内出荷は前年同月比1.9%減、価格修正による買い控
えの影響等もあり、前月に続き印刷・情報用紙を上回る落ち込み。
紙・板紙需給速報 2010年6月 Excel
平成22年7月29日(木)Vol202
エチレン生産前月比9.1%減、前年同月比8.2%減
石化協、2010年6月石油化学製品実績概況発表
石油化学工業協会はこのほど、2010年6月の石油化学製品実績概況を次のように発表した。
1. 生産動向
イ) エチレン 509 700トン
前月比 ▲9.1% (▲51 100トン)
前年同月比 ▲8.2% (▲45 700トン)
生産増減に係る諸要因
前月比 前年同月比
日数増減 ▲3.2% ー
定修要因等 ▲5.4% ▲7.7%
能力増減 ー ー
稼働率変動 ▲0.5% ▲0.5% /u
生産増減率 ▲9.1% ▲8.2%
・稼働プラントの稼働率試算:(月95.7%、前年同月95.7%)
・定修プラント: 3社4プラント(前月2社3プラント、 前年同月2社3プラント)
ロ) その他の品目
・ 前月比では、稼働日数の減少と定修規模差からLD、HD、PP、PS、SM、塩化ビニル樹脂、塩ビモノマー、EO、EG、AN、SBR、BR、ベンゼン、トルエン、キシレンなど17品目全てでマイナスとなった。?前年比では主に定修規模差からHD、MMAモノマー、AN、SBR、BR、トルエンなど7品目でプラス。LD、PP、PS、SM、塩ビ樹脂、塩ビモノマー、EG、キシレンなど10品目はマイナスとなった。
2. 樹脂の生産・出荷状況(LD、HD、PP、PS)
イ) 生 産
・ 前月比では、主に稼働日数の減少と定修規模の増加からLD、HD、PP
・ 、PSの4樹脂で二桁台のマイナスとなった。?前年比でも定修規模の増加等からLD、PP、PSは二桁台のマイナス、定修規模が減少したHDのみはプラスとなった。
ロ) 国内出荷
・ 前月比では、稼働日数の減少と定修規模差からLD、HD、PP、PS、SM、塩化ビニル樹脂、塩ビモノマー、EO、EG、AN、SBR、BR、ベンゼン、トルエン、キシレンなど17品目全てでマイナスとなった。?前年比では主に定修規模差からHD、MMAモノマー、AN、SBR、BR、トルエンなど7品目でプラス。LD、PP、PS、SM、塩ビ樹脂、塩ビモノマー、EG、キシレンなど10品目はマイナスとなった。
3. 樹脂の生産・出荷状況(LD、HD、PP、PS)
イ) 生 産
・ 前月比では、主に稼働日数の減少と定修規模の増加からLD、HD、PP、PSの4樹脂で二桁台のマイナスとなった。?前年比でも定修規模の増加等からLD、PP、PSは二桁台のマイナス、定修規模が減少したHDのみはプラスとなった。
ロ) 国内出荷
・ 大型連休があった前月に対し、当月は営業日数の増加もあり前月比では4樹脂でプラスとなった。?一方、前年比では、前年の出荷増加が顕著であったこともあり4樹脂でマイナスとなった。
ハ) 輸 出
・ 前月比では、上流の原料及び各誘導品での定修が続いており、玉不足からLD、PP、PSでマイナスとなった。?前年比では、前年の輸出水準が高めの傾向にあったこともあり4樹脂でマイナスとなった。
ニ) 在 庫
・ 在庫量は4樹脂で減少した。在庫率(季節調整済)は、LDは低下、PPは前月並、HD、PSは上昇した。在庫水準としてはHD、PPで高め、LD、PSは稍高めとなっている。
平成17年=100
前月対比 増減量(トン) |
季節調整済在庫率(ヵ月) | ||
5月末 | 6月末 | ||
LD | ▲19500 | 2.6 | 2.5 |
HD | ▲300 | 2.6 | 2.7 |
PP | ▲54000 | 2.8 | 2.8 |
PS | ▲9100 | 1.3 | 1.5 |
石油化学主要製品生産実績 2010年6月 Excel