平成22年9月30日（木）Vol.216
前年比で粗鋼10ヵ月連続増、燃料油微増
経産省、主要工業製品の2010年8月の生産速報発表
経済産業省は9月30日、主要工業製品の2010年8月の生産速報を発表した。
以下、鉄鋼と資源エネルギー関係に絞って概要をみると、まず鉄鋼は粗鋼生産量が889.8万トンと前月比で3.5％減となったが、前年同月比で7.1％の増を示した。前年同月比の増加幅は低下したものの、これで10ヵ月連続となった。
一方、資源エネルギー関係では、石油製品の生産量が燃料油計で1 716.7万klと前月比で8.4％増、前年同月比では1.3％の微増となった。
8月の鉄鋼生産を品種別にみると、普通鋼の熱間圧延鋼材では、鋼帯が388.3万トンで前月比1.7％増、前年同月比で7.8％増。鋼板が110.3万トンで前月比8.8％増、前年同月比24.3％の大幅増。棒鋼が68.6万トンで前月比6.3％減、前年同月比14.0％減。形鋼が37.1万トンで前月比7.4％減、前年同月比20.6％の大幅減。線材が13.8万トンで前月比4.3％減、前年同月比14.6％減となった。普通鋼の冷間仕上・冷延広幅鋼帯は192.3万トンで前月比5.1％減、前年同月比12.5％増。特殊鋼の熱間圧延鋼材は166.9万トンで前月比4.6％減だが、前年同月比で35.5％の大幅増。メッキ鋼材の亜鉛メッキ鋼板は117.1万トンで前月比1.1％減だが、前年同月比で21.7％の大幅増を示した。
また、8月の石油生産を油種別にみると、重油がＡ重油とＢ・Ｃ重油を合わせて326.4万klで前月比6.3％増、前年同月比2.4％増。ガソリンが552.6万klで前月比11.1％増、前年同月比5.0％増。軽油が406.8万klで前月比2.1％増、前年同月比0.6％減で横ばい。灯油が98.9万klで前月比7.7％増だが、前年同月比18.5％減。ナフサが168.6万klで前月比9.5％増だが、前年同月比3.0％減。ジェット燃料油が163.3万klで前月比20.6％の大幅増、前年同月比127％増となった。
8月のコークスは316.6万トンで前月比0.1％減の横ばいだが、前年同月比で10.5％の増。液化ガスは40.2万トンで前月比1.9％増だが、前年同月比13.0％減となった。
2010年8月鉄鋼生産速報 Excel
2010年8月資源エネルギー生産速報 Excel
平成22年9月30日（木）Vol.217
燃料油生産、前年同月比2ヵ月連続増加
エネ庁、2010年8月の石油統計速報発表
資源エネルギー庁は9月30日、20010年8月の石油統計速報を発表した。概要は次の通り。
1.原油の動向
8月の原油輸入量は1 768万kl、前年同月比100.3％と2ヵ月連続前年を上回った。輸入量の多い順にみると、
- (1)サウジアラビア（515万kl、前年同月比105.2％）
- (2)アラブ首長国連邦（333万kl、同87.5％）
- (3)カタール（211万kl、同93.1％）
- (4)ロシア（154万kl、同208.8％）
- (5)クウェート（143万kl、同101.3％
- となっている。
なお、今月の中東依存度は85.0％、前年同月に比べ4.2ポイント減と2ヵ月連続して前年を下回った。
2.燃料油の生産
燃料油の生産は1 717万kl、前年同月比101.3％と2ヵ月連続して前年を上回った。油種別にみると、ガソリン、ジェット燃料油及びＢ・Ｃ重油は前年同月を上回ったが、ナフサ、灯油及びＢ・Ｃ重油は前年同月を下回ったが、ナフサ、灯油、軽油及びＡ重油は前年同月を下回った。
3.燃料油の輸入、輸出
燃料油の輸入は286万kl、前年同月比98.9％と9ヵ月振りに前年を下回った。
輸出は335万kl、同112.6％と2ヵ月連続前年を上回った。
4.燃料油の国内販売
燃料油の国内販売は1 620万kl、前年同月比102.4％と2ヵ月連続前年を上回った。油種別にみると、ガソリン、ナフサ及びＢ・Ｃ重油は前年同月を上回ったが、前年同月を上回ったが、ジェット燃料灯油、軽油及びＡ重油は前年同月を下回った。
5.燃料油の在庫
燃料油の在庫は1 182万kl、前年同月比93.2％と2ヵ月連続して前年を下回った。油種別にみると、ガソリン及びナフサは前年同月を上回ったが、ジェット燃料油、灯油、軽油、Ａ重油及びＢ・Ｃ重油は前年同月を下回った。
原油輸入明細 2010年8月 Excel
原油受払 2010年8月 Excel
原油出荷内訳 2010年8月 Excel
石油製品生産・在庫及び半製品在庫 2010年8月 Excel
