No.232:「優越的地位の乱用」具体例示す 鉄連、2010年10月の鉄鋼生産速報を発表
No.233:生産は前年同月比12ヵ月連続増だが前月比減 鉄連、2010年10月の普通鋼鋼材需給速報発表
No.234:生産、出荷、在庫が低下、在庫率は上昇 製造工業生産予測調査は11、12月上昇予測 経産省、2010年10月の鉱工業生産・出荷・在庫速報発表
No.235:前年比で粗鋼12ヵ月連続増、燃料油微減 経産省、主要工業製品の2010年10月生産速報発表
No.236:燃料油生産、4ヵ月振りに前年比減 エネ庁、2010年10月の石油統計速報発表

平成22年12月1日(水)Vol.232

「優越的地位の乱用」具体例示す

鉄連、2010年10月の鉄鋼生産速報を発表

 
公正取引委員会は11月30日、独占禁止法の改正により今年1月から課徴金支払いの対象になった「優越的地位の乱用」について、具体的にどのような行為が該当するかの事例を示した指針を公表した。運用の透明性を高めるほか、事業者に自主的な防止を促す狙い。

今回の指針は6月に原案を公表し、一般から意見を募っていたもので、公取委は年明けから、全国各地で説明会を開くなどして新たな指針の周知徹底を図ることにしている。

優越的地位の濫用に関する独占禁止法上の考え方 PDF

「優越的地位の濫用に関する独占禁止法上の考え方」のポイント PDF

「優越的地位の濫用に関する独占禁止法上の考え方」(原案)

に対する意見の概要とこれに対する考え方 PDF

バックナンバー>>
 

平成22年12月1日(水)Vol.233

生産は前年同月比12ヵ月連続増だが前月比減

鉄連、2010年10月の普通鋼鋼材需給速報発表

 
日本鉄鋼連盟は11月30日、2010年10月の普通鋼鋼材需給速報を発表した。概要は次の通り。

10月の普通鋼鋼材生産は、前年同月(606.6万トン)比24.6万トン・4.1%増の631.3万トンと12ヵ月連続の増加となり、13ヵ月連続で600万トン台乗せとなった。また、前月比では6.8万トン・1.1%減少した。

10月の出荷は、国内向けは390.8万トンで、前年同月比では10.8万トン・2.8%増と10ヵ月連続で増加した。また、前月比では11.9万トン・3.0%減少した。輸出向けは211.5万トンで、前年同月比で8.5万トン・3.9%減となり、3ヵ月連続の前年割れとなった。一方、前月比でも22.5万トン・9.6%減少した。

この結果、出荷合計では、前年同月(600.1万トン)比2.3万トン・0.4%増の602.4万トンと12ヵ月連続の増加となったが、前月比では34.5万トン、5.4%の減少となった。

10月末のメーカー・問屋在庫は、前月末(623.8万トン)比28.9万トン・4.6%増の652.7万トンで、3ヵ月連続の増加となった。在庫が650万トンを上回ったのは2008年12月以来22ヵ月振りである。内訳をみると、メーカー在庫が前月末(499.1万トン)比31.0万トン・6.2%増の530.1万トンと3ヵ月連続の増加となり、8ヵ月振りに500万トン台となった。問屋在庫は前月末(124.8万トン)比2.1万トン・1.7%減の122.6万トンとなった。

国内・輸出別では、国内向在庫が前月末(504.7万トン)比17.6万トン・3.5%増の522.2万トンと3ヵ月連続で増加し、3ヵ月連続で500万トンを上回った。また、輸出船待在庫は前月末(119.2万トン)比11.3万トン・9.5%増の130.5万トンと8ヵ月振りに130万トンを上回り、昨年11月以降12ヵ月連続で100万トン台が続いている。

在庫増減についてみると、在庫が前月末比1万トン以上増加した品種は、亜鉛めっき鋼板(8.0万トン増の107.1万トン)、鋼帯(幅600mm以上)(5.5万トン増の171.0万トン)、冷延広幅帯鋼(3.2万トン増の64.6万トン)、小形棒鋼(2.9万トン増の58.3万トン)、鋼板(1.9万トン増の68.9万トン)、鋼管(1.8万トン増の49.3万トン)、鋼矢板(1.5万トン増の5.4万トン)、冷延電気鋼帯(1.2万トン増の9.5万トン)、その他の金属めっき鋼板(1.2万トン増の18.5万トン)の各品種であった。また、在庫が前月末比1万トン以上減少した品種は無かった。

10月末の在庫率(在庫÷出荷)は、前月末の98.0%から10.4ポイント上昇し108.4%となり、2ヵ月振りに100%を上回った。うち、国内在庫率は前月末の125.3%から8.3ポイント上昇し133.6%となった。

普通鋼鋼材需給(速報)総括表 2010.10 Excel

普通鋼鋼材在庫速報 2010.10 Excel

普通鋼鋼材品種別需給速報 2010.10 Excel

バックナンバー>>
 

平成22年12月1日(水)Vol.234

生産、出荷、在庫が低下、在庫率は上昇

製造工業生産予測調査は11、12月上昇予測

経産省、2010年10月の鉱工業生産・出荷・在庫速報発表

 
1. 10月の生産・出荷・在庫動向

生産

10月の生産は、前月比▲1.8%の低下と5か月連続の低下(前年同月比は4.5%の上昇)となり、指数水準は91.1(季節調整済)となった。生産の低下に寄与した業種は、輸送機械工業、電子部品・デバイス工業、その他工業等であった。品目別にみると、普通乗用車、小型乗用車、携帯電話の順に低下に寄与している。

出荷 10月の出荷は、前月比▲2.7%の低下と4か月連続の低下(前年同月比は4.4%の上昇)となり、指数水準は92.6(季節調整済)となった。出荷の低下に寄与した業種は、輸送機械工業、電子部品・デバイス工業、金属製品工業等であった。

在庫

10月の在庫は、前月比▲1.5%の低下と3か月ぶりの低下(前年同月比は3.3%の上昇)となり、指数水準は96.1(季節調整済)となった。在庫の低下に寄与した業種は、情報通信機械工業、輸送機械工業、電気機械工業等であった。

10月の在庫率は、前月比7.6%の上昇と2か月連続の上昇(前年同月比は▲1.4%の低下)となり、指数水準は117.1(季節調整済)となった。

2. 製造工業生産予測調査

製造工業生産予測調査によると、11月は前月比1.4%の上昇、12月は同1.5%の上昇であった。11月の上昇は、一般機械工業、輸送機械工業、電気機械工業等により、12月の上昇は、輸送機械工業、その他、情報通信機械工業等による。

10月の実現率は0.9%、11月の予測修正率は0.7%となった。

製造工業生産予測調査 季節調整済前月比(%)

平成17年=100

注)▲はマイナスを示す。
平成22年10月 平成22年11月 平成22年12月
平成22年10月調査 ▲3.6 1.7
平成22年11月調査 1.4 1.5

3. まとめ

10月の生産は、前月比▲1.8%の低下となった。また、製造工業生産予測調査によると、11月、12月とも上昇を予測している。総じてみれば、生産は弱含みで推移している。

バックナンバー>>
 

平成22年12月1日(水)Vol.235

前年比で粗鋼12ヵ月連続増、燃料油微減

経産省、主要工業製品の2010年10月生産速報発表

 
経済産業省は11月30日、主要工業製品の2010年10月の生産速報を発表した。以下、鉄鋼と資源エネルギー関係に絞って概要をみると、まず鉄鋼は粗鋼生産量が950.5万トンと前月比で2.9%増、前年同月比で8.0%の増を示した。これで前年同月比は12ヵ月連続の増加となった。  

一方、資源エネルギー関係では、石油製品の生産量が燃料油計で1 565.2万klと前月比で2.5%減、前年同月比で0.9%の微減となった。

10月の鉄鋼生産を品種別にみると、普通鋼の熱間圧延鋼材では、鋼帯が376.2万トンで前月比3.5%減、前年同月比で0.3%の微減。鋼板が109.1万トンで前月比同率の横這いだが、前年同月比21.3%の大幅増。棒鋼が83.2万トンで前月比8.8%増、前年同月比2.8%増。形鋼が42.3万トンで前月比1.2%減、前年同月比4.4%減。線材が13.2万トンで前月比12.8%減、前年同月比23.8%の大幅減となった。普通鋼の冷間仕上・冷延広幅鋼帯は190.5万トンで前月比1.7%減だが、前年同月比3.2%増。特殊鋼の熱間圧延鋼材は180.4万トンで前月比0.6%の微増、前年同月比24.8%の大幅増。メッキ鋼材の亜鉛メッキ鋼板は113.5万トンで前月比5.3%減だが、前年同月比で2.1%増を示した。

また、10月の石油生産を油種別にみると、重油がA重油とB・C重油を合わせて310.6万klで前月比1.6%減、前年同月比2.8%減。ガソリンが485.6万klで前月比1.0%減だが、前年同月比1.7%増。軽油が350.6万klで前月比5.2%減、前年同月比0.8%の微減。需要期入りした灯油が146.7万klで前月比18.1%増、前年同月比7.2%増。ナフサが158.8万klで前月比3.4%減、前年同月比6.2%減の横這い。ジェット燃料油が112.9万klで前月比19.9%減、前年同月比8.0%減となった。

10月のコークスは316.3万トンで前月比3.9%増、前年同月比3.1%増。液化ガスは29.7万トンで前月比19.6%減、前年同月比9.4%減となった。

2010年10月鉄鋼生産速報 Excel

2010年10月資源エネルギー生産速報 Excel

バックナンバー>>
 

平成22年12月1日(水)Vol.236

燃料油生産、4ヵ月振りに前年比減

エネ庁、2010年10月の石油統計速報発表

 
資源エネルギー庁は11月30日、2010年10月の石油統計速報を発表した。概要は次の通り。

1.原油の動向

10月の原油輸入量は1 673万kl、前年同月比94.2%と4ヵ月ぶりに前年を下回った。輸入量の多い順に見ると、

(1)サウジアラビア(447万kl、前年同月比95.5%)、

(2)アラブ首長国連邦(355万kl、同80.7%)、

(3)カタール(175万kl、同79.9%)、

(4)クウェート(156万kl、同125.8%)、

(5)イラン(126万kl、同62.1%)、となっている。

なお、今月の中東依存度は86.3%、前年同月に比べ3.5ポイント減と4ヵ月連続して前年を下回った。

2.燃料油の生産

燃料油の生産は1 565万kl、前年同月比99.1%と4ヵ月ぶりに前年を下回った。油種別にみると、ガソリン及び灯油は前年同月を上回ったが、ナフサ、ジェット燃料油、軽油、A重油及びB・C重油は前年同月を下回った。

3.燃料油の輸入、輸出

燃料油の輸入は304万kl、前年同月比115.5%と3ヵ月ぶりに前年を上回った。

輸出は211万kl、同85.7%と2ヵ月連続して前年を下回った。

4.燃料油の国内販売

燃料油の国内販売は1 569万kl、前年同月比96.9%と4ヵ月ぶりに前年を下回った。油種別にみると、ナフサ及びB・C重油は前年同月を上回ったが、ガソリン、ジェット燃料油、灯油、軽油及びA重油は前年同月を下回った。

5.燃料油の在庫

燃料油の在庫は1 219万kl、前年同月比97.5%と4ヵ月連続して前年を下回った。油種別にみると、軽油及びB・C重油は前年同月を上回ったが、ガソリン、ナフサ、ジェット燃料油、灯油及びA重油は前年同月を下回った。

原油輸入明細 2010年10月 Excel

原油受払、原油出荷内訳 2010年10月 Excel

石油製品生産・在庫及び半製品在庫 2010年10月 Excel

石油製品需給概要 2010年10月 Excel

バックナンバー>>