No.252:普通鋼鋼材生産 15ヵ月連続の増加 国内向け出荷13ヵ月連続で増加 鉄連 2011年1月の普通鋼鋼材需給速報を発表
No.253:生産は3ヵ月連続上昇で持ち直しの動き 出荷3ヵ月連続上昇も在庫2ヵ月連続上昇 経産省が2011年1月の鉱工業生産・出荷・在庫速報発表
No.254:粗鋼 12月前年比14ヵ月連続増、年計25.2%大幅増 燃料油 12月前年比8.8%増、年計0.5%の微減 経産省、主要工業製品の2010年12月・1~12月の生産速報発表
No.255:燃料油生産 4ヵ月振りの前年比増 在庫は7ヵ月連続減少 エネ庁が2011年1月の石油統計速報発表

平成23年3月1日(火)Vol.252

普通鋼鋼材生産 15ヵ月連続の増加 br /

国内向け出荷13ヵ月連続で増加

鉄連 2011年1月の普通鋼鋼材需給速報を発表

 
日本鉄鋼連盟は2月28日、2011年1月の普通鋼鋼材需給速報を発表した。概要は次の通り。

1月の普通鋼鋼材生産は、前年同月(609.1万トン)比36.1万トン・5.9%増の645.2万トンと15ヵ月連続の増加となり、16ヵ月連続で600万トン台乗せとなった。また、前月比でも21.6万トン・3.5%増加した。

1月の出荷は、国内向けは398.4万トンで、前年同月比では30.7万トン・8.4%増と13ヵ月連続で増加した。また、前月比でも25.3万トン・6.8%増加した。輸出向けは232.4万トンで、前年同月比で4.6万トン・2.0%増となり、2ヵ月振りに増加した。また、前月比では2.9万トン・1.2%減少した。

この結果、出荷合計では、前年同月(595.5万トン)比35.4万トン・5.9%増の630.9万トンと15ヵ月連続の増加となり、9ヵ月連続で600万トンを上回った。また、前月比では22.4万トン、3.7%の増加となった。

1月末のメーカー・問屋在庫は、前月末(633.8万トン)比14.3万トン・2.3%増の648.1万トンで、2ヵ月連続して増加した。内訳をみると、メーカー在庫が前月末(514.1万トン)比10.2万トン・2.0%増の524.3万トンと2ヵ月連続して増加した。問屋在庫は前月末(119.7万トン)4.1万トン・3.4%増の123.8万トンと2ヵ月振りに増加した。

国内・輸出別では、国内向在庫が前月末(515.8万トン)比0.7万トン・0.1%増の516.4万トンと2ヵ月連続して増加した。また、輸出船待在庫は前月末(118.0万トン)比13.7万トン・11.6%増の131.6万トンと3ヵ月振りに増加し、昨年11月以降15ヵ月連続で100万トン台が続いている。

在庫増減についてみると、在庫が前月末比1万トン以上増加した品種は、冷延広幅帯鋼(4.7万トン増の64.4万トン)、鋼帯(幅600mm以上)(4.4万トン増の168.3万トン)、H形鋼(3.2万トン増の26.1万トン)、振りキ(1.0万トン増の11.2万トン)の各品種であった。一方、在庫が前月末比1万トン以上減少した品種は、小形棒鋼(1.3万トン減の57.3万トン)であった。

1月末の在庫率(在庫÷出荷)は、前月末の104.2%から1.5ポイント低下し102.7%となったが、2ヵ月連続して100%を上回った。うち、国内在庫率は前月末の138.2%から8.6ポイント低下し129.6%となった。

普通鋼鋼材需給速報 2011年1月 Excel

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平成23年3月1日(火)Vol.253

生産は3ヵ月連続上昇で持ち直しの動き br /

出荷3ヵ月連続上昇も在庫2ヵ月連続上昇

経産省が2011年1月の鉱工業生産・出荷・在庫速報発表

 
経済産業省は2月28日、2011年1月の鉱工業生産・出荷・在庫速報を発表した。概要は次の通り。

1月は、生産、出荷、在庫、在庫率とも上昇であった。

製造工業生産予測調査によると、2月、3月とも上昇を予測している。

総じてみれば、生産は持ち直しの動きで推移している。

平成17年=100

注1:()内は前月における確報値・前月比。
注2:▲はマイナスを示す。
項目 季節調整済指数 原指数
指数 前月比(%) 指数 前年同月比(%)
生産 97.1 2.4 87.4 4.7
出荷 96.9 1.1 86.5 3.2
在庫 100.9 4.7 104.1 7.3
在庫率 109.3 0.7 124.1 1.2

1. 1月の生産・出荷・在庫動向

◇生産

1月の生産は、前月比2.4%の上昇と3ヵ月連続の上昇(前年同月比は4.7%の上昇)となり、指数水準は97.1(季節調整済)となった。生産の上昇に寄与した業種は、輸送機械工業、一般機械工業、鉄鋼業等であった。品目別にみると、普通乗用車、半導体製造装置、駆動伝導・操縦装置部品の順に上昇に寄与している。

◇ 出荷

1月の出荷は、前月比1.1%の上昇と3ヵ月連続の上昇(前年同月比は3.2%の上昇)となり、指数水準は96.9(季節調整済)となった。出荷の上昇に寄与した業種は、輸送機械工業、鉄鋼業、金属製品工業等であった。

◇在庫

1月の在庫は、前月比4.7%の上昇と2ヵ月連続の上昇(前年同月比は7.3%の上昇)となり、指数水準は100.9(季節調整済)となった。在庫の上昇に寄与した業種は、情報通信機械工業、輸送機械工業、一般機械工業等であった。1月の在庫率は、前月比0.7%の上昇(前年同月比は1.2%の上昇)となり、指数水準は109.3(季節調整済)となった。

2. 製造工業生産予測調査

製造工業生産予測調査によると、2月は前月比0.1%の上昇、3月は同1.9%の上昇であった。2月の上昇は、一般機械工業、鉄鋼業、紙・パルプ工業等により、3月の上昇は、電子部品・デバイス工業、輸送機械工業、その他等による。

1月の実現率は▲0.3%、2月の予測修正率は1.0%となった。

製造工業生産予測調査 季節調整済前月比(%)

平成17年=100

注)▲はマイナスを示す。
平成23年1月 平成23年2月 平成23年3月
平成23年1月調査 5.7 ▲1.2
平成23年2月調査 0.1 1.9

3. まとめ

1月の生産は、前月比2.4%の上昇となった。また、製造工業生産予測調査によると、2月、3月とも上昇を予測している。総じてみれば、生産は持ち直しの動きで推移している。

鉱工業生産・出荷・在庫速報 2011年1月 PDF

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平成23年3月1日(火)Vol.254

粗鋼 12月前年比14ヵ月連続増、年計25.2%大幅増

燃料油 12月前年比8.8%増、年計0.5%の微減

経産省、主要工業製品の2010年12月・1~12月の生産速報発表

 
経済産業省は2月28日、主要工業製品の2011年1月の生産速報を発表した。以下、鉄鋼と資源エネルギー関係に絞って概要をみると、まず鉄鋼は1月の粗鋼生産量が965.5万トンと前月比で5.3%増、前年同月比で10.7%の増を示した。これで前年同月比は15ヵ月連続の増加となった。

一方、資源エネルギー関係では、石油製品の1月の生産量が燃料油計で1 808.3万KLと前月比で0.2%の微増、前年同月比でも0.1%の微減となった。

1月の鉄鋼生産を品種別にみると、普通鋼の熱間圧延鋼材では、鋼帯が400.6万トンで前月比6.7%増、前年同月比2.1%増。鋼板が110.1万トンで前月比4.8%増、前年同月比8.1%増。棒鋼が75.5万トンで前月比3.2%減だが、前年同月比18.6%の大幅増。形鋼が45.1万トンで前月比横這い、前年同月比19.0%の大幅増。線材が18.0万トンで前月比10.7%増、前年同月比13.9%増。普通鋼の冷間仕上・冷延広幅鋼帯は198.4万トンで前月比8.8%増、前年同月比3.1増。特殊鋼の熱間圧延鋼材は183.2万トンで前月比0.9%の微増、前年同月比17.5%の大幅増。メッキ鋼材の亜鉛メッキ鋼板は108.5万トンで前月比5.0%増、前年同月比3.8%減を示した。

また、1月の石油生産を油種別にみると、重油がA重油とB・C重油を合わせて376.6万KLで前月比2.1%増だが、前年同月比1.6%減。ガソリンが490.2万KLで前月比6.5%減だが、前年同月比0.2%の微増。軽油が365.7万KLで前月比6.0%減だが、前年同月比5.7%増。灯油が280.8万KLで前月比18.4%の大幅増だが、前年同月比0.6%の微減。ナフサが197.1万KLで前月比10.4%増だが、前年同月比12.0%減。ジェット燃料油が98.0万KLで前月比8.7%減だが、前年同月比19.8%の大幅増となった。

1月のコークスは311.1万トンで前月比0.6%の微減、前年同月比1.9%の減と。液化ガスは43.5万トンで前月比16.0%の大幅増、前年同月比3.8%の増となった。

鉄鋼生産速報 2011年1月 Excel

資源エネルギー生産速報 2011年1月 Excel

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平成23年3月1日(火)Vol.255

燃料油生産 4ヵ月振りの前年比増

在庫は7ヵ月連続減少

エネ庁が2011年1月の石油統計速報発表

 
資源エネルギー庁は2月28日、2011年1月の石油統計速報を発表した。概要は次の通り。

1.原油の動向

1月の原油輸入量は1 979万KL、前年同月比98.3%と3ヵ月振りに前年を下回った。輸入量の多い順に見ると、

(1)サウジアラビア(545万KL、前年同月比91.7%)、

(2)アラブ首長国連邦(455万KL、同119.9%)、

(3)カタール(231万KL、同93.8%)、

(4)イラン(215万KL、同105.9%)、

(5)ロシア(127万KL、同171.9%)、となっている。

なお、今月の中東依存度は87.1%、前年同月に比べ1.5ポイント減と7ヵ月連続して前年を下回った。

2.燃料油の生産

燃料油の生産は1 808万KL、前年同月比100.1%と4ヵ月振りに前年を上回った。油種別にみると、ガソリン、ジェット燃料油及び軽油は前年同月を上回ったが、ナフサ、灯油、A重油及びB・C重油は前年同月を下回った。

3.燃料油の輸入、輸出

燃料油の輸入は288万KL、前年同月比105.6%と4ヵ月連続して前年を上回った。 輸出は261万KL、同125.6%と3ヵ月連続して前年を上回った。

4.燃料油の国内販売

燃料油の国内販売は1 805万KL、前年同月比98.3%と2ヵ月連続して前年を下回った。油種別にみると、ガソリン、灯油、軽油及びB・C重油は前年同月を上回ったが、ナフサ、ジェット燃料油及びA重油は前年同月を下回った。

5.燃料油の在庫

燃料油の在庫は1 125万KL、前年同月比98.0%と7ヵ月連続して前年を下回った。油種別にみると、ガソリン及びナフサは前年同月を上回ったが、ジェット燃料油、灯油、軽油、A重油及びB・C重油は前年同月を下回った。

石油統計速報 2011年1月 Excel

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