平成20年2月6日(水)Vol.28
運航管理者の船員確保計画にトン数標準税制適用等の支援措置
船員の時間外労働上限基準設定、休息時間確保等労働環境改善
船員確保対策で海上運送法と船員法一部改正閣議決定 2月5日
国土交通省はかねてより、昨今深刻となっている内航船員不足の解消策を検討して来たが、2月5日の閣議でその対策としての海上運送法と船員法の一部改正が決まった。
国土交通省の発表は次の通り。
【趣旨】
安定的な海上輸送の確保を図るため、日本船舶及び船員の確保等を計画的に行う必要があることから、船舶運航事業者等による日本船舶・船員確保計画の作成、必要な課税の特例等の支援措置を講ずることを目的として、海上運送法及び船員法の一部を改正することとする。
【概要】
◇海上運送法の一部改正
(1)基本方針の策定
国土交通大臣は、安定的な海上輸送の確保を図るために必要な日本船舶の確保並びに船員の育成及び確保に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るための基本方針を定めることとする。
(2)日本船舶・船員確保計画
船舶運航事業者等が基本方針に即して日本船舶・船員確保計画を作成し、国土交通大臣の認定を申請することができることとする。
(3)課税の特例等
ア (2)の認定を受けた対外船舶運航事業者に対するトン数標準税制の適用等の支援措置を創設する。
イ 附則において、租税特別措置法を改正し、トン数標準税制を創設する。
(4)航海命令の範囲の拡大
国内海上輸送に限られている航海命令の範囲を、国際海上輸送に拡大する。
◇船員法の一部改正
(1)船員の労働環境の改善
時間外労働の上限基準の設定、休息時間の確保等船員の労働環境の改善のための所要の規定を整備する。
(2)航海命令の範囲の拡大に伴う改正
船長が船内に備え置くべき書類に航海命令従事証明書を追加する等所要の規定を整備する。
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