No.312:生産は横這い傾向、出荷は5ヵ月振り低下 経産省 2011年9月の鉱業統計速報発表 Np.313: 前年比で粗鋼3.8%減、燃料油8.3%減 経産省、主要工業製品の2011年9月の生産速報発表
No.314:普通鋼鋼材生産 前年比7ヵ月連続減 鉄連 2011年9月の普通鋼鋼材需給速報発表
No.315:前年比で四輪車生産2ヵ月振り減、二輪車5ヵ月振り増 自工会 2011年9月の自動車生産実績速報発表
No.316:前年比で国内出荷0.1%減、輸出13ヵ月連続減 製紙連合 2011年9月の紙・板紙需給速報発表

平成23年10月30日(日)Vol.312

生産は横這い傾向、出荷は5ヵ月振り低下

経産省 2011年9月の鉱業統計速報発表

 
経済産業省は10月28日、2011年9月の鉱工業生産・出荷・在庫速報を発表した。概要は次の通り。

◇今月は、生産、出荷が低下、在庫は横ばい、在庫率は上昇であった。

◇製造工業生産予測調査によると、10月、11月とも上昇を予測している。

◇総じてみれば、生産は横ばい傾向にある。

平成17年=100

注1:()内は前月における確報値・前月比。
注2:▲はマイナスを示す。
項目 季節調整済指数 原指数
指数 前月比(%) 指数 前年同月比(%)
生産 89.9 ▲4.0 97.7 ▲4.0
出荷 92.1 ▲2.6 101.5 ▲3.6
在庫 102.8 0.0 100.6 5.6
在庫率 119.6 4.2 107.5 9.6

1. 9月の生産・出荷・在庫動向

【生産】

9月の生産は、前月比▲4.0%の低下と6ヵ月振りの低下(前年同月比は▲4.0%の低下)となり、指数水準は89.9(季節調整済)となった。生産の低下に寄与した業種は、輸送機械工業、一般機械工業、電気機械工業等であった。品目別にみると、普通乗用車、半導体製造装置、携帯電話の順に低下に寄与している。

【出荷】

9月の出荷は、前月比▲2.6%の低下と5ヵ月振りの低下(前年同月比は▲3.6%の低下)となり、指数水準は92.1(季節調整済)となった。出荷の低下に寄与した業種は、一般機械工業、情報通信機械工業、輸送機械工業等であった。

【在庫】

9月の在庫は、前月比0.0%の横ばい(前年同月比は5.6%の上昇)となり、指数水準は102.8(季節調整済)となった。情報通信機械工業、鉄鋼業、一般機械工業等が上昇し、輸送機械工業、電子部品・デバイス工業、化学工業(除. 医薬品)等が低下した。

9月の在庫率は、前月比4.2%の上昇と2ヵ月振りの上昇(前年同月比は9.6%の上昇)となり、指数水準は119.6(季節調整済)となった。

2. 製造工業生産予測調査

製造工業生産予測調査によると、10月は前月比2.3%の上昇、11月は同1.8%の上昇であった。10月の上昇は、輸送機械工業、一般機械工業、化学工業等により、11月の上昇は、輸送機械工業、電子部品・デバイス工業、化学工業等による。

9月の実現率は▲1.1%、10月の予測修正率は▲2.6%となった。

製造工業生産予測調査 季節調整済前月比(%)

平成17年=100

注)▲はマイナスを示す。
平成23年9月 平成23年10月 平成23年11月
平成23年9月調査 ▲2.5 3.8
平成23年10月調査 2.3 1.8

3. まとめ

9月の生産は、前月比▲4.0%の低下となった。また、製造工業生産予測調査によると、10月、11月ともに上昇を予測している。総じてみれば、生産は横ばい傾向にある。

前年比で粗鋼3.8%減、燃料油8.3%減

経産省、主要工業製品の2011年9月の生産速報発表

経済産業省は10月28日、主要工業製品の2011年9月の生産速報を発表した。

以下、鉄鋼と資源エネルギー関係に絞って概要をみると、まず鉄鋼は9月の粗鋼生産量が888.8万トンと前月比で0.2%減の微減、前年同月比で3.8%の減を示した。8月は前年同月比が6ヵ月振りに減少が止ったが、9月は再び減少傾向を示した。

一方、資源エネルギー関係では、石油製品の9月の生産量が燃料油計で1 472.5万klと前月比で11.9%の2桁減、前年同月比でも8.3%の減となった。

9月の鉄鋼生産を品種別にみると、普通鋼の熱間圧延鋼材では、鋼帯が362.5万トンで前月比5.2%減、前年同月比7.0%減。鋼板が103.8万トンで前月比06%の微減だが、前年同月比5.9%減。棒鋼が78.4万トンで前月比8.9%増、前年同月比2.5%増。形鋼が40.4万トンで前月比2.1%減、前年同月比5.7%減。線材が13.6万トンで前月比8.9%増だが、前年同月比10.0%の2桁減。普通鋼の冷間仕上・冷延広幅鋼帯は178.9万トンで前月比3.1%減、前年同月比は7.7%減。特殊鋼の熱間圧延鋼材は174.1万トンで前月比2.9%増だが、前年同月比2.9%減。メッキ鋼材の亜鉛メッキ鋼板は107.8万トンで前月比1.9%の微増だが、前年同月比10.2%の2桁減を示した。

また、9月の石油生産を油種別にみると、重油がA重油とB・C重油を合わせて301.7万klで前月比8.8%減、前年同月比4.4%減。ガソリンが432.2万klで前月比13.9%の2桁減、前年同月比も11.8%の2桁減。軽油が342.3万klで前月比11.2%の2桁減、前年同月比7.4%減。灯油だけが延びて136.8万klで前月比25.9%の大幅増、前年同月比10.0%増とともに2桁増。ナフサも186.9万klで前月比12.5%増、前年同月比でも10.6%の2桁増。ジェット燃料油が112.0万klで前月比29.1%の大幅減、前年同月比でも20.5%の大幅減となった。

9月のコークスは287.3万トンで前月比4.6%減、前年同月比5.6%減。液化ガスは33.9万トンで前月比13.6%の2桁減、前年同月比8.5%の減となった。

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鉄鋼生産速報 2011年9月 Excel

資源エネルギー生産速報 2011年9月 Excel

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平成23年10月30日(日)Vol.313

前年比で粗鋼3.8%減、燃料油8.3%減

経産省、主要工業製品の2011年9月の生産速報発表

 
経済産業省は10月28日、主要工業製品の2011年9月の生産速報を発表した。

以下、鉄鋼と資源エネルギー関係に絞って概要をみると、まず鉄鋼は9月の粗鋼生産量が888.8万トンと前月比で0.2%減の微減、前年同月比で3.8%の減を示した。8月は前年同月比が6ヵ月振りに減少が止ったが、9月は再び減少傾向を示した。

一方、資源エネルギー関係では、石油製品の9月の生産量が燃料油計で1 472.5万klと前月比で11.9%の2桁減、前年同月比でも8.3%の減となった。

9月の鉄鋼生産を品種別にみると、普通鋼の熱間圧延鋼材では、鋼帯が362.5万トンで前月比5.2%減、前年同月比7.0%減。鋼板が103.8万トンで前月比06%の微減だが、前年同月比5.9%減。棒鋼が78.4万トンで前月比8.9%増、前年同月比2.5%増。形鋼が40.4万トンで前月比2.1%減、前年同月比5.7%減。線材が13.6万トンで前月比8.9%増だが、前年同月比10.0%の2桁減。普通鋼の冷間仕上・冷延広幅鋼帯は178.9万トンで前月比3.1%減、前年同月比は7.7%減。特殊鋼の熱間圧延鋼材は174.1万トンで前月比2.9%増だが、前年同月比2.9%減。メッキ鋼材の亜鉛メッキ鋼板は107.8万トンで前月比1.9%の微増だが、前年同月比10.2%の2桁減を示した。

また、9月の石油生産を油種別にみると、重油がA重油とB・C重油を合わせて301.7万klで前月比8.8%減、前年同月比4.4%減。ガソリンが432.2万klで前月比13.9%の2桁減、前年同月比も11.8%の2桁減。軽油が342.3万klで前月比11.2%の2桁減、前年同月比7.4%減。灯油だけが延びて136.8万klで前月比25.9%の大幅増、前年同月比10.0%増とともに2桁増。ナフサも186.9万klで前月比12.5%増、前年同月比でも10.6%の2桁増。ジェット燃料油が112.0万klで前月比29.1%の大幅減、前年同月比でも20.5%の大幅減となった。

9月のコークスは287.3万トンで前月比4.6%減、前年同月比5.6%減。液化ガスは33.9万トンで前月比13.6%の2桁減、前年同月比8.5%の減となった。

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鉄鋼生産速報 2011年9月 Excel

資源エネルギー生産速報 2011年9月 Excel

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平成23年10月30日(日)Vol.314

普通鋼鋼材生産 前年比7ヵ月連続減

鉄連 2011年9月の普通鋼鋼材需給速報発表

 
日本鉄鋼連盟は10月28日、2011年9月の普通鋼鋼材需給速報を発表した。概要は次の通り。

9月の普通鋼鋼材生産は、前年同月(638.1万トン)比40.2万トン・6.3%減の597.9万トンと7ヵ月連続の減少となった。また、前月比では11.7万トン・1.9%減少した。

9月の出荷は、国内向けは397.9万トンで、前年同月比では5.0万トン・1.2%減と7ヵ月連続の減少となった。また、前月比では28.4万トン・7.7%増加した。輸出向けは214.7万トンで、前年同月比で19.3万トン・8.3%減となり、3ヵ月連続の減少となった。また、前月比では5.6万トン・2.6%減少した。

この結果、出荷合計では、前年同月(636.9万トン)比24.4万トン・3.8%減の612.6万トンと7ヵ月連続の減少となった。また、前月比では22.8万トン、3.9%の増加となった。

9月末のメーカー・問屋在庫は、前月末(680.5万トン)比14.7万トン・2.2%減の665.8万トンで、2ヵ月振りの減少となった。内訳をみると、メーカー在庫が前月末(541.5万トン)比14.3万トン・2.6%減の527.2万トンと2ヵ月振りの減少となった。また、問屋在庫は前月末(139.0万トン)比0.4万トン・0.3%減の138.6万トンと2ヵ月振りの減少となった。

国内・輸出別では、国内向在庫が前月末(561.9万トン)比1.6万トン・0.3%増の563.5万トンと2ヵ月連続の増加となった。また、輸出船待在庫は前月末(118.5万トン)比16.3万トン・13.7%減の102.3万トンと3ヵ月振りの減少となった。

在庫増減についてみると、在庫が前月末比1万トン以上減少した品種は、鋼帯(幅600mm以上)(4.5万トン減の176.9万トン)、小形棒鋼(3.8万トン減の54.1万トン)、軌条(2.7万トン減の1.9万トン)、H形鋼(2.1万トン減の23.2万トン)、鋼管(1.6万トン減の46.7万トン)であった。在庫が前月末比1万トン以上増加した品種はなかった。

9月末の在庫率(在庫&出荷)は、前月末の115.4%から6.7ポイント低下し108.7%となったが、6ヵ連続して100%を上回った。うち、国内在庫率は前月末の152.1%から10.5ポイント低下し141.6%となった。

普通鋼鋼材需給速報 2011年9月 Excel

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平成23年10月30日(日)Vol.315

前年比で四輪車生産2ヵ月振り減、二輪車5ヵ月振り増

自工会 2011年9月の自動車生産実績速報発表

 
日本自動車工業会は10月28日、2011年9月の自動車生産実績速報を発表した。概要は次の通り。

【四輪車】

9月の四輪車生産台数は883 593台で、前年同月の925 003台に比べて41 410台・4.5%の減少となり、2ヵ月振りに前年同月を下回った。

9月の車種別生産台数と前年同月比は次のとおり。

乗用車

756 615台で41 860台・5.2%の減少となり、2ヵ月振りにマイナス。このうち普通車は439 947台で24 037台・5.2%の減少、小型四輪車は202 517台で8 485台・4.0%の減少、軽四輪車は114 151台で9 338台・7.6%の減少。

トラック

115 846台で1 721台・1.5%の減少となり、2ヵ月振りにマイナス。このうち普通車は56 047台で8 250台・17.3%の増加、小型四輪車は23 938台で1 097台・4.8%の増加、軽四輪車は35 861台で11 068台・23.6%の減少。

バス

11 132台で2 171台・24.2%の増加となり、4ヵ月連続のプラス。

うち大型は762台で77台・11.2%の増加、小型は10 370台で2 094台・25.3%の増加。

9月の国内需要は462 192台で、前年同月比2.1%の減少であった。うち乗用車392 050台で前年同月比2.1%の減少、トラック69 296台で同1.7%の減少、バス846台で同5.5%の増加。輸出は前年同月比108.8%(実績)。

また、2011年度上半期(4~9月)の生産累計は3 902 348台で、前年同期の4 786 941台に比べ884 593台・18.5%の減少となり、上半期としては2年振りにマイナスとなった。

このうち乗用車は3 311 723台で806 129台・前年同期比19.6%の減少、トラックは541 933台で74 413台・同12.1%の減少、バスは48 692台で4 051台・同7.7%の減少であった。

上半期(4~9月)の国内需要は1 939 953台で、前年同期比23.7%の減少となった(うち乗用車1 626 844台で前年同期比24.9%の減少、トラック308 770台で同16.3%の減少、バス4 339台で同22.3%の減少)。上半期(4~?月)の輸出は前年同期比83.3%(実績)。

【二輪車】

9月の二輪車生産台数は57 480台で、前年同月の57 908台に比べ428台・0.7%の減少となり、5ヵ月振りで前年同月を下回った。

9月の車種別生産台数と前年同月比は次のとおり。

原付第一種

9 331台で 921台・ 11.0%の増加。

原付第二種

10 640台で 1 534台・ 16.8%の増加。

軽二輪車

11 354台で 1 516台・ 11.8%の減少。

小型二輪車

26 155台で 1 367台・ 5.0%の減少。

9月の国内需要(出荷)は39 005台で、前年同月比1.3%の増加となった。うち原付第一種26 001台で前年同月比12.3%の増加、原付第二種7 748台で同24.9%の減少、軽二輪車3 554台で同21.8%の増加、小型二輪車1 702台で同19.7%の減少。輸出は前年同月比104.0% (実績) 。

また、2011年度上半期(4~9月)の生産累計は314 800台で、前年同期の311 830台に比べ2 970台・1.0%の増加となり、上半期としては2年連続のプラスとなった。

このうち原付第一種は60 102台で10 791台・前年同期比21.9%の増加、原付第二種は38 564台で2 959台・同7.1%の減少、軽二輪車は59 377台で1 715台・同3.0%の増加、小型二輪車は156 757台で6 577台・同4.0%の減少であった。

上半期(4~9月)の国内需要(出荷)は214 638台で、前年同期比11.4%の増加となった。うち原付第一種138 888台で前年同期比14.5%の増加、原付第二種46 561台で同11.8%の増加、軽二輪車18 492台で同26.6%の増加、小型二輪車10 697台で同28.9%の減少。上半期(4~9月)の輸出は前年同期比98.0%(実績)。

四輪車生産実績速報 2011年9月 PDF

四輪車生産実績速報 2011年4~9月 PDF

二輪車生産実績速報 2011年9月 PDF

二輪車生産実績速報 2011年4~9月 PDF

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平成23年10月30日(日)Vol.316

前年比で国内出荷0.1%減、輸出13ヵ月連続減

製紙連合 2011年9月の紙・板紙需給速報発表

 
日本製紙連合会はこのほど、2011年9月の紙・板紙需給速報を発表した。概要は次の通り。

【概況】

紙・板紙の国内出荷は前年同月比0.1%減した。うち、紙は1.2%減、前月の増加から減少した。他方、板紙は 1.4%増、伸び率は鈍化するも前月に続き増加。主要品種は塗工紙、包装用紙及び板紙を除き減少した。

紙・板紙の輸出は前年同月比49.9%減しこの結果、前年割れは13ヵ月連続となった。震災以降、国内向けの優先等から伸び率は半減している。

紙・板紙の在庫は前月比122千トン減したが、紙を中心に減少(紙102千トン減、板紙20千トン減)している。うち、震災等による滅失は塗工紙を中心に紙で44千トンに上る。

【主要品種】

印刷・情報用紙の国内出荷は前年同月比0.7%減した。これは輸入増の影響を受けているとみられるが、価格修正に伴う前倒し需要等もあり、ほぼ横ばいにある。他方、輸出は60.7%減で、塗工紙を中心に12ヵ月連続減少している。

包装用紙の国内出荷は前年同月比5.2%増で、価格修正に伴う前倒し需要等により5ヵ月振りに増加した。

段ボール原紙の国内出荷は前年同月比0.3%増となった。台風12、15号や前線等天候不順の影響を受けたものの、価格修正に伴う前倒し需要等もあり、微増となった。他方、白板紙は8.9%増となったが、これは価格修正に伴う前倒し需要等によ増加である。

紙・板紙需給速報 2011年9月 PDF

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