平成24年3月15日(金)Vol.356
四輪車 前年度比1.9%増の見込
自工会、2012年度の自動車国内需要見通し発表
1.四輪車総需要の動向
2011年度の四輪車総需要は 4 711千台・前年度比102.4%になるものと見込まれる。うち、登録車が3 021千台・前年度比101.7%、軽四輪車が1 690 千台・前年度比103.8%。東日本大震災やタイ洪水による供給制約はあったものの、供給が正常化し、それまでの受注残の解消が進んだこと、新型車投入やモデルチェンジ効果により好調に推移したことに加え、エコカー補助金による需要喚起もあり、四輪車総需要は通年では前年度を上回る見込み。
2012年度については、欧州信用不安や円高・原油高による企業収益の低迷等、景気の先行きが懸念されるものの、エコカー減税・補助金による需要の喚起等が想定されるため、四輪車総需要は4 800千台・前年度比101.9%と見込まれる。うち、登録車は3 050千台・前年度比100.9 %、軽四輪車は1 750千台・前年度比103.6%。
2.普通・小型四輪乗用車
2011年度の普通・小型四輪乗用車需要は2 700千台・前年度比101.0%になるものと見込まれる。これは、東日本大震災やタイ洪水による供給制約等があったものの、新型車投入やモデルチェンジ効果に加え、エコカー補助金の効果による。
2012年度については、東日本大震災からの回復に加え、エコカー減税・補助金や新型車投入・モデルチェンジ効果等による需要の喚起が見込まれ、台数の下支えが期待されることから、2 710千台・前年度比100.4%と見込まれる。
3.軽四輪乗用車
2011年度の軽四輪乗用車需要は 1 280千台・前年度比106.0%になるものと見込まれる。これは、秋以降の新型車投入、エコカー補助金による需要喚起による。
2012年度については、エコカー減税・補助金や前年度に投入された新型車効果等による需要の喚起により、1 350千台・前年度比105.5%と見込まれる。
4.普通トラック
2011年度の普通トラック需要は、年度前半に東日本大震災による供給制約はあったものの、ポスト新長期規制による買い替え需要や東日本大震災の復興需要、エコカー補助金等により、116千台・前年度比112.4%と見込まれる。うち大中型トラック需要は58千台・前年度比112.5%。
2012年度については、エコカー減税・補助金による需要喚起や復興需要により、121千台・前年度比104.3%になるものと見込まれる。うち大中型トラック需要は62千台・前年比106.9%。
5.小型四輪トラック
2011年度の小型四輪トラック需要は、震災・円高等の厳しい経済環境であったものの、エコカー補助金による需要喚起や復興需要により194千台・前年度比104.8 %と見込まれる。
2012年度については、景気の先行き不透明感はあるものの、エコカー減税・補助金等により、207千台・前年度比106.7%と見込まれる。
6.軽四輪トラック
2011年度の軽四輪トラック需要は、410千台・前年度比97.4%と見込まれる。これは、東日本大震災の影響・景況感の悪化等に加え、主要ユーザーである小規模商店や農家などが減少する構造的要因による。
2012年度については、上記の構造的要因の継続により400千台・前年度比97.6%と見込まれる。
7.大型バス
2011年度の大型バス需要は、東日本大震災以降に観光用バスを中心に代替需要が先延ばしされたこと等により、3.5千台・前年度比85.1%と見込まれる。
2012年度については、先延ばしされた代替需要の増加やエコカー減税・補助金による需要喚起により、4.1千台・前年度比117.1%が見込まれる。
8.小型バス
2011年度の小型バス需要は、代替需要が底堅く7.9千台・前年度比107.6%と見込まれる。
2012年度については、エコカー減税・補助金による需要喚起により、8千台・前年度比101.3%が見込まれる。
自動車国内需要見通し 2012年度 PDF
自動車需要の推移 PDF