平成24年4月3日(火)Vol.359
生産3ヵ月振りの低下、出荷2ヵ月振りの上昇
経産省 2012年2月の鉱工業生産・出荷・在庫指数速報発表
経済産業省は3月31日、2012年2月の鉱工業生産・出荷・在庫速報を発表した。概要は次の通り。
2月は、生産が低下、出荷、在庫は上昇、在庫率は低下であった。
製造工業生産予測調査によると、3月、4月とも上昇を予測している。
総じてみれば、生産は持ち直しの動きで推移している。
平成17年=100
項目 | 季節調整済指数 | 原指数 | ||
指数 | 前月比(%) | 指数 | 前年同月比(%) | |
生産 | 94.1 | ▲1.2 | 93.2 | 1.5 |
出荷 | 95.7 | 1.1 | 94.3 | 1.1 |
在庫 | 103.1 | 0.1 | 106.6 | 1.0 |
在庫率 | 109.1 | ▲3.9 | 118.3 | 4.6 |
1. 2月の生産・出荷・在庫動向
【生産】
2月の生産は、前月比▲1.2%の低下と3ヵ月振りの低下(前年同月比は1.5%の上昇)となり、指数水準は94.1(季節調整済)となった。生産の低下に寄与した業種は、一般機械工業、輸送機械工業、情報通信機械工業等であった。品目別にみると、携帯電話、普通乗用車、アクティブ型液晶素子(大型)の順に低下に寄与している。
【出荷】
2月の出荷は、前月比1.1%の上昇と2ヵ月振りの上昇(前年同月比は1.1%の上昇)となり、指数水準は95.7(季節調整済)となった。出荷の上昇に寄与した業種は、輸送機械工業、電子部品・デバイス工業、電気機械工業等であった。
【在庫】
2月の在庫は、前月比0.1%の上昇と2ヵ月連続の上昇(前年同月比は1.0%の上昇)となり、指数水準は103.1(季節調整済)となった。在庫の上昇に寄与した業種は、情報通信機械工業、鉄鋼業、金属製品工業等であった。
2月の在庫率は、前月比▲3.9%の低下と2ヵ月振りの低下(前年同月比は4.6%の上昇)となり、指数水準は109.1(季節調整済)となった。
2. 製造工業生産予測調査
製造工業生産予測調査によると、3月は前月比2.6%の上昇、4月は同0.7%の上昇を予測している。3月の上昇は、輸送機械工業、情報通信機械工業、電子部品・デバイス工業等により、4月の上昇は、化学工業、輸送機械工業、一般機械工業等による。
2月の実現率は▲1.2%、3月の予測修正率は▲0.2%となった。
鉱工業生産・出荷・在庫速報 2012年2月 PDF
平成24年4月3日(金)Vol.360
前年比で粗鋼10.2%減、燃料油6.8%減
経産省、2012年2月の生産動態統計速報発表
経済産業省は3月31日、2012年2月の生産動態統計速報を発表した。
以下、鉄鋼と資源エネルギー関係に絞って概要をみると、まず鉄鋼は粗鋼生産量が861.2万トンと前月比で0.2%、前年同月比で3.6%ともに減を示した。
一方、資源エネルギー関係では、石油製品の生産量が燃料油計で1 604.7万klと前月比で4.8%、前年同月比4.7%ともに減となった。
2月の鉄鋼生産を品種別にみると、普通鋼の熱間圧延鋼材では、鋼帯が348.3万トンで前月比3.4%減、前年同月比4.4%減。鋼板が95.3万トンで前月比1.0%減、前年同月比4.4%減。棒鋼が83.3万トンで前月比6.8%、前年同月比5.8%ともに増。形鋼が49.5万トンで前月比9.5%、前年同月比2.7%ともに増。線材が14.9万トンで前月比3.1%増だが、前年同月比9.4%減。普通鋼の冷間仕上・冷延広幅鋼帯は170.6万トンで前月比0.1%の微減、前年同月比4.0%減。特殊鋼の熱間圧延鋼材は170.6万トンで前月比0.1%の微減、前年同月比8.0%減。メッキ鋼材の亜鉛メッキ鋼板は99.8万トンで前月比2.2%減だが、前年同月比も0.2%の微増を示した。
また、2月の石油生産を油種別にみると、重油がA重油とB・C重油を合わせて402.1万klで前月比0.3%の微減だが、前年同月比7.2%増。ガソリンが430.1万klで前月比6.8%、前年同月比5.5%ともに減。軽油が290.5万klで前月比2.4%、前年同月比12.4%ともに減。灯油は243.0万klで前月比0.9%の微増だが、前年同月比4.7%減。ナフサが1650万klで前月比18.5%、前年同月比12.8%ともに2桁減。ジェット燃料油が73.9万klで前月比8.0%、前年同月比も5.5%のともに減となった。
2月のコークスは264.8万トンで前月比5.47%、前年同月比5.4%ともに減。液化ガスは31.6万トンで前月比10.0%、前年同月比21.0%のともに2桁減。石灰石は1 113.4万トンで前月比4.3、前年同月比1.2%ともに増となった。
鉄鋼生産速報 2012年2月 Excel
資源エネルギー生産速報 2012年2月 Excel
平成24年4月3日(金)Vol.361
前年比 燃料油生産8ヵ月連続減、国内販売3ヵ月連続増
エネ庁 2012年2月の石油統計速報発表
資源エネルギー庁は3月31日、2012年2月の石油統計速報を発表した。概要は次の通り。
1.原油の動向
2月の原油輸入量は1 776万kl、前年同月比102.7%と4ヵ月振りに前年を上回った。輸入量の多い順に見ると、
(1)サウジアラビア(523万kl、前年同月比99.1%)、
(2)アラブ首長国連邦(331万kl、同96.2%)、
(3)カタール(213万kl、同112.4%)、
(4)イラン(141万kl、同67.3%)、
(5)クウェート(131万kl、同136.3%)、となっている。
なお、今月の中東依存度は83.2%、前年同月に比べ6.3ポイント減と3ヵ月連続して前年を下回った。
2.燃料油の生産
燃料油の生産は1 605万kl、前年同月比95.3%と8ヵ月連続して前年を下回った。油種別にみると、B・C重油は前年同月を上回ったが、ガソリン、ナフサ、ジェット燃料油、灯油、軽油及びA重油は前年同月を下回った。
3.燃料油の輸入、輸出
燃料油の輸入は344万kl、前年同月比114.0%と4ヵ月連続して前年を上回った。
輸出は156万kl、同64.0%と4ヵ月連続して前年を下回った。
4.燃料油の国内販売
燃料油の国内販売は1 870万kl、前年同月比107.3%と3ヵ月連続して前年を上回った。油種別にみると、ガソリン、ジェット燃料油、灯油、軽油、A重油及びB・C重油は前年同月を上回ったが、ナフサは前年同月を下回った。
5.燃料油の在庫
燃料油の在庫は1 041万kl、前年同月比95.3%と9ヵ月振りに前年を下回った。油種別にみると、軽油及びB・C重油は前年同月を上回ったが、ガソリン、ナフサ、ジェット燃料油、灯油及びA重油は前年同月を下回った。
石油統計速報 2012年2月 Excel