平成24年5月23日（水）Vol.371
粗鋼 前月比2.7％減でも前年同月比7.6％増
鉄連 2012年4月の鉄鋼生産速報発表
日本鉄鋼連盟は5月21日、2012年4月の鉄鋼生産概況（速報）を発表した。概要は次の通り。
2012年4月の鉄鋼生産は、銑鉄、粗鋼、熱間圧延鋼材のいずれも前月比では減少したが、前年同月比では増加した。
銑鉄生産は668.7万トンと前月に比べ33.0万トン、4.7％減少、前年同月比9.0％増加となり、前年同月比では2カ月連続の増加となった。なお、4月末の高炉稼働基数は前月同様の33基中26基であった。
粗鋼生産は907.2万トンと、前月比25.1万トン、2.7％減少、前年同月比7.6％増加となり、前年同月比で2カ月連続の増加となった。4月の１日当たり粗鋼生産は30.24万トンで、3月の同30.08万トン比0.5％増だった。
炉別生産をみると、転炉鋼が682.3万トンと前月比3.0％減(前年同月比7.8％増)、電炉鋼が225.0万トンと同1.6％減(同6.9％増)となり、前年同月比でみると転炉鋼が8カ月振りの増加、電炉鋼は10カ月連続の増加となった。
鋼種別生産では、普通鋼が687.4万トンと前月比4.0％減(前年同月比3.0％増)、特殊鋼が219.8万トンと同1.7％増(同24.8％増) となり、前年同月比では普通鋼は2カ月連続の増加、特殊鋼は3カ月連続の増加となった。
熱間圧延鋼材（普通鋼、特殊鋼の合計）生産は770.4万トンと前月に比べ81.4万トン、9.6％減(前年同月比2.9％増)と、前年同月比では2カ月連続の増加となった。
普通鋼熱間圧延鋼材（一般）の生産は601.3万トンと前月比71.9万トン、10.7％減(前年同月比0.5％増)となり、前年同月比では2カ月連続の増加となった。
品種別では、条鋼類は154.1万トン、前月比7.9％減(前年同月比5.4％減)で、前年同月比では7カ月振りの減少となった。鋼板類は439.2万トン、同12.3％減(同2.3％増)となり、前年同月比では2カ月連続の増加となった。
主要品種の生産内訳をみると、最大のウエイトを占める広幅帯鋼が339.2万トン(前月比11.9％減、前年同月比6.3％増)と、前年同月比で2カ月連続の増加となった。厚板は94.4万トン(同13.0％減、同9.0％減)と、前年同月比で10カ月連続の減少となった。一方、条鋼類では小形棒鋼が76.6万トン(同5.0％減、同2.0％増)と前年同月比で10カ月連続の増加となった。Ｈ形鋼は29.5万トン(同11.2％減、同8.5％減)と同2カ月振りの減少、大形形鋼は10.2万トン(同16.5％増、同10.3％増)と同2カ月振りの増加、中小形形鋼は9.5万トン(同8.4％減、同18.7％減)と同2カ月振りの減少となった。
特殊鋼熱間圧延鋼材の生産は169.1万トンと、前月に比べ9.6万トン、5.4％減(前年同月比12.4％増)となり、前年同月比では2カ月連続の増加となった。
全国鉄鋼生産高 2012年4月 Excel
全国鋼材生産高 2012年4月 Excel
平成24年5月23日（水）Vol.372
国内出荷 再び減少し前年同月比3.5％減
製紙連合 2012年4月の紙・板紙需給速報発表
日本製紙連合会はこのほど、2012年4月の紙・板紙需給速報を発表した。概要は次の通り。
〔概況4月〕
紙・板紙の国内出荷は前年同月比3.5％減、前月の増加から再び減少。うち、紙は4.1％(2ヵ月振りの)減、板紙は2.7％(3ヵ月振りの)減。主要品種は新聞用紙を除き減少。
紙・板紙の輸出は前年同月比0.2％増、量的には引き続き低調も、前年の大幅減が影響し22年8月以来の増加。
紙・板紙の在庫は前月比63千トン増、前月の減少から増加。うち、紙は43千トン(2ヵ月振りの)増、板紙は20千トン(3ヵ月振りの)増。
〔主要品種〕
新聞用紙の国内出荷は前年同月比3.4％増、広告出稿の増加等もあり3ヵ月連続の増加。
印刷・情報用紙の国内出荷は前年同月比5.4％減、輸入の大幅な増加等が影響し前月の増加から再び減少。他方、輸出は3.3％増、量的には低調も、前年の大幅減が影響し、主力の塗工紙を中心に22年9月以来の増加。
包装用紙の国内出荷は前年同月比11.2%減、7ヵ月連続の減少。主要品種の中では落ち幅は最大。
段ボール原紙の国内出荷は前年同月比2.2％減、一部需要家の前倒し需要の反動等により3ヵ月振りの減少。白板紙は4.6%減、前月の微増から再び減少。
紙・板紙需給速報 2012年4月 PDF
