平成24年7月1日(日)Vol.381
生産2ヵ月連続連続比減でも前年比6.2%増
経産省 5月の鉱工業生産・出荷・在庫速報発表
経済産業省は6月29日、2012年5月の鉱工業生産・出荷・在庫速報を発表した。概要は次の通り。
◇今月は、生産、出荷、在庫、在庫率とも低下であった。
◇製造工業生産予測調査によると、6月、7月とも上昇を予測している。
◇総じてみれば、生産は持ち直しの動きで推移している。
平成17年=100
項目 | 季節調整済指数 | 原指数 | ||
指数 | 前月比(%) | 指数 | 前年同月比(%) | |
生産 | 92.4 | ▲3.1 | 88.8 | 6.2 |
出荷 | 95.0 | ▲1.5 | 88.8 | 11.6 |
在庫 | 108.9 | ▲0.6 | 107.8 | 4.8 |
在庫率 | 118.7 | ▲3.7 | 126.4 | ▲2.3 |
1. 5月の生産・出荷・在庫動向
【生産】
5月の生産は、前月比3.1%の低下と2ヵ月連続の減少となったが、前年同月比は6.2%の上昇となり、指数水準は92.4(季節調整済)となった。生産の低下に寄与した業種は、輸送機械工業、化学工業(除.医薬品)、一般機械工業等であった。品目別にみると、普通乗用車、普通トラック、小型乗用車の順に低下に寄与している。
【出荷】
5月の出荷は、前月比1.5%の低下と4ヵ月振りの減少となったが、前年同月比は11.6%の上昇となり、指数水準は95.0(季節調整済)となった。出荷の低下に寄与した業種は、輸送機械工業、情報通信機械工業、化学工業(除.医薬品)等であった。
【在庫】
5月の在庫は、前月比0.6%の低下と3ヵ月振りの減少となったが、前年同月比4.8%の上昇となり、指数水準は108.9(季節調整済)となった。在庫の低下に寄与した業種は、輸送機械工業、鉄鋼業、電子部品・デバイス工業等であった。
5月の在庫率は、前月比3.7%の低下と3ヵ月振りの低下となり、前年同月比は2.3%の低下となり、指数水準は118.7(季節調整済)となった。
2. 製造工業生産予測調査
製造工業生産予測調査によると、6月は前月比2.7%の上昇、7月は同2.4%の上昇を予測している。6月の上昇は、電子部品・デバイス工業、一般機械工業、電気機械工業等により、7月の上昇は、電子部品・デバイス工業、情報通信機械工業、化学工業等による。
5月の実現率は▲1.7%、6月の予測修正率は▲1.4%となった。
製造工業生産予測調査 (季節調整済前月比(%))
平成17年=100
平成24年5月 | 平成24年6月 | 平成24年7月 | |
平成24年5月調査 | ▲3.2 | 2.4 | |
平成24年6月調査 | 2.7 | 2.4 |
3. まとめ
5月の生産は、前月比▲3.1%の低下となった。また、製造工業生産予測調査によると、6月、7月とも上昇を予測している。総じてみれば、生産は持ち直しの動きで推移している。
平成24年7月1日(日)Vol.382
前年比で生産2ヵ月振りの減、出荷4ヵ月連続増
鉄連 2012年5月の普通鋼鋼材需給速報発表
日本鉄鋼連盟は6月29日、2012年5月の普通鋼鋼材需給速報を発表した。概要は次の取り。
5月の普通鋼鋼材生産は、前年同月(613.9万トン)比23.6万トン・3.8%増の637.5万トンと2ヵ月振りの増加となった。また、前月比でも57.8万トン・10.0%増加した。
5月の出荷は、国内向けは390.9万トンで、前年同月比では27.3万トン・7.5%増と4ヵ月連続の増加となった。また、前月比でも21.9万トン・5.9%増加した。輸出向けは241.8万トンで、前年同月比で43.2万トン・21.7%増となり、11ヵ月振りの増加となった。また、前月比でも41.7万トン・20.8%増加した。
この結果、出荷合計では、前年同月(562.1万トン)比70.5万トン・12.5%増の632.6万トンと3ヵ月連続の増加となった。また、前月比でも63.6万トン・11.2%の増加となった。
5月末のメーカー・問屋在庫は、前月末(652.0万トン)比4.8万トン・0.7%増の656.9万トンで、2ヵ月連続の増加となった。内訳をみると、メーカー在庫が前月末(513.0万トン)比3.9万トン・0.8%増の516.9万トンと2ヵ月連続の増加となった。また、問屋在庫は前月末(139.0万トン)比1.0万トン・0.7%増の140.0万トンと2ヵ月振りの増加となった。
国内・輸出別は、国内向在庫が前月末(552.3万トン)比0.3万トン・0.1%増の552.6万トンと2ヵ月連続の増加となった。また、輸出船待在庫は前月末(99.7万トン)比4.5万トン・4.6%増の104.3万トンと2ヵ月連続の増加となった。
在庫増減についてみると、在庫が前月末比1万トン以上増加した品種は、鋼帯(幅600mm以上)(3.2万トン増の163.8万トン)、軌条(2.6万トン増の4.8万トン)、H形鋼(2.3万トン増の28.2万トン)であった。一方、在庫が前月末比1万トン以上減少した品種は、鋼管(1.6万トン減の48.8万トン)、冷延広幅帯鋼(1.4万トン減の58.1万トン)、大形形鋼(1.2万トン減の7.1万トン)だった。
5月末の在庫率(在庫&出荷)は、前月末の114.6%から10.8ポイント低下し103.8%となり、2ヵ月連続で100%を上回った。うち、国内在庫率は前月末の149.7%から8.3ポイント低下し141.4%となった。
普通鋼鋼材需給速報 2012年5月 Excel
平成24年7月1日(日)Vol.383
四輪車7ヵ月、二輪車5ヵ月連続前年比増
自工会 2012年4月の自動車生産速報発表
日本自動車工業会は6月29日、2012年5月の自動車生産速報を発表した。概要は次の通り。
【四輪車】
5月の四輪車生産台数は781 340台で、前年同月の489 759台に比べて291 581台・59.5%の増加となり、8ヵ月連続で前年同月を上回った。
5月の車種別生産台数と前年同月比は次のとおり。
乗用車
672 780台で261 809台・63.7%の増加となり、8ヵ月連続のプラス。このうち普通車は363 734台で128 864台・54.9%の増加、小型四輪車は172 295台で65 487台・61.3%の増加、軽四輪車は136 751台で67 458台・97.4%の増加。
トラック
99 862台で25 022台・33.4%の増加となり、8ヵ月連続のプラス。このうち普通車は45 786台で12 764台・38.7%の増加、小型四輪車は21 441台で6 785台・46.3%の増加、軽四輪車は32 635台で5 473台・20.1%の増加。
バス
8 698台で4 750台・120.3%の増加となり、3ヵ月連続のプラス。このうち大型は886台で351台・65.6%の増加、小型は7 812台で4 399台・128.9%の増加。
5月の国内需要は394 950台で、前年同月比66.4%の増加であった。うち乗用車337 978台で前年同月比68.6%の増加、トラック56 236台で同53.6%の増加、バス736台で同158.2%増加した。
輸出は前年同月比91.2%の増加した。
また、1~5月の生産累計は4 354 846台で、前年同期の2 687 503台に比べ1 667 343台・62.0%の増加であった。
このうち乗用車は3 761 066台で1 456 596台・前年同期比63.2%の増加、トラックは544 641台で191 311台・同54.1%の増加、バスは49 139台で19 436台・同65.4%の増加であった。
【二輪車】
5月の二輪車生産台数は41 334台で、前年同月の53 105台に比べ11 771台・22.2%の減少となり、6ヵ月ぶりで前年同月を下回った。
5月の車種別生産台数と前年同月比は次のとおり。
原付第一種 7 173台で 7 802台 ・ 52.1%の減少。
原付第二種 3 557台で 2 654台 ・ 42.7%の減少。
軽二輪車 7 887台で 1 918台 ・ 32.1%の増加。
小型二輪車 22 717台で 3 233台 ・ 12.5%の減少。
5月の国内需要(出荷)は34 622台で、前年同月比0.2%の増加となった。うち原付第一種20 277台で前年同月比18.2%の減少、原付第二種7 868台で同49.2%の増加、軽二輪車4 310台で同61.8%の増加、小型二輪車2 167台で同17.3%増加した。
輸出は前年同月比13.5%の減少した。
また、1~5月の生産累計は275 990台で、前年同期の247 273台に比べ28 717台・11.6%の増加であった。
このうち原付第一種は42 417台で2 390台・前年同期比5.3%の減少、原付第二種は18 887台で1 916台・同9.2%の減少、軽二輪車は35 252台で6 650台・同23.3%の増加、小型二輪車は179 434台で26 373台・同17.2%の増加であった。
四輪車生産実績速報 2012年5月 PDF
二輪車生産実績速報 2012年5月 PDF
平成24年7月1日(日)Vol.384
生産量 前年比で粗鋼7.6%増、燃料油6.8%増
経産省・エネ庁が主要工業製品の5月統計速報発表
鉄鋼の5月の生産を品種別にみると、普通鋼の鋼帯が383.5万トンで前月比11.7%、前年同月比9.6%ともに増。鋼板が96.4万トンで前月比0.5%、前年同月比14.1%ともに減。棒鋼が83.0万トンで前月比0.9%減、前年同月比0.7%ともに減。形鋼が50.0万トンで前月比1.9%だが、前年同月比6.3%減。線材が14.9万トンで前月比9.0%増だが、前年同月比1.9%減。冷延広幅鋼帯は174.5万トンで前月比8.4%、前年同月比3.8%ともに増。特殊鋼の熱間圧延鋼材は185.1万トンで前月比7.6%、前年同月比23.4%ともに増。めっき鋼材の亜鉛めっき鋼板は105.3万トンで前月比10.3%、前年同月比13.5%ともに増を示した。
一方、5月の石油生産を油種別にみると、重油がA重油とB・C重油を合わせて344.7万KLで前月比6.0%の減だが、前年同月比24.4%の2桁増。ガソリンが423.6万KLで前月比1.3%増だが、前年同月比1.8%減。軽油が325.7万KLで前月比4.2%減だが、前年同月比8.0%ともに増。灯油は125.0万KLで前月比45.3%、前年同月比も26.0%のともに大幅減。ナフサが151.1万KLで前月比8.3%減だが、前年同月比34.5%の大幅増。ジェット燃料油が121.3万KLで前月比8.3%増、前年同月比34.5%の大幅増となった。
また、5月のコークス生産は299.1万トンで前月比6.5%増だが、前年同月比2.7%減。液化石油ガスの生産は2億4 133.0万?で前月比0.9%の微増だが、前年同月比5.7減。石灰石の生産は1 064.8万トンで前月比13.0%の2桁減、前年同月比0.9%の微減となった。
鉄鋼統計速報 2012年5月 Excel
資源エネルギー統計速報 2012年5月 Excel
平成24年7月1日(木)Vol.385
燃料油生産3ヵ月連続前年比増
経産省 5月の石油統計速報発表
資源エネルギー庁は6月29日、2012年5月の石油統計速報を発表した。概要は次の通り。
1.原油の動向
5月の原油輸入量は1 760万KL、前年同月比116.0%と4ヵ月連続して前年を上回った。輸入量の多い順にみると、
(1)サウジアラビア(549万KL、前年同月比108.6%)、
(2)アラブ首長国連邦(348万KL、同88.9%)、
(3)カタール(177万KL、同117.1%)、
(4)クウェート(138万KL、同142.7%)、
(5)インドネシア(68万KL、同121.5%)、となっている。
5月の中東依存度は82.0%、前年同月に比べ4.5ポイント減と6ヵ月連続して前年を下回った。
2.燃料油の生産
燃料油の生産は1 459万KL、前年同月比109.8%と3ヵ月連続して前年を上回った。油種別にみると、ナフサ、ジェット燃料油、軽油、A重油及びB・C重油は前年同月を上回ったが、ガソリン及び灯油は前年同月を下回った。
3.燃料油の輸入、輸出
燃料油の輸入は292万KL、前年同月比119.7%と前年を上回った。輸出は226万KL、同106.0%と2ヵ月連続して前年を上回った。
4.燃料油の国内販売
燃料油の国内販売は1 506万KL、前年同月比109.7%と6ヵ月連続して前年を上回った。油種別にみると、ナフサ、ジェット燃料油、軽油、A重油及びB・C重油は前年同月を上回ったが、ガソリン及び灯油は前年同月を下回った。
5.燃料油の在庫
燃料油の在庫は1 105万KL、前年同月比94.7%と4ヵ月連続して前年を下回った。油種別にみると、ガソリン、ジェット燃料油及びB・C重油は前年同月を上回ったが、ナフサ、灯油、軽油及びA重油は前年同月を下回った。
石油統計速報 2012年5月 Excel