No.390:乗用車等の低迷で生産 3ヵ月連続前年割れ 経産省 2012年6月の鉱工業生産速報発表
No.391:生産量 前年比で粗鋼7.6%増、燃料油6.8%増 経産省・エネ庁が主要工業製品の6月統計速報発表
No.392:生産は2ヵ月連続前年比増だが前月比は減 鉄連 2012年6月の普通鋼鋼材需給速報発表
No.393:国内出荷 紙3ヵ月振り、板紙2ヵ月振り前年比減 製紙連合が2012年6月の紙・板紙需給速報発表
No.394:四輪車生産9ヵ月連続前年比増 自工会 2012年6月の自動車生産速報発表

平成24年8月1日(金)Vol.390

乗用車等の低迷で生産 3ヵ月連続前年割れ

経産省 2012年6月の鉱工業生産速報発表

 
経済産業省は7月30日、2012年6月の鉱工業生産・出荷・在庫速報を発表した。概要は次の通り。

◇今月は、生産、出荷、在庫が低下、在庫率は上昇であった。

◇製造工業生産予測調査によると、7月上昇の後、8月は低下を予測している。

◇総じてみれば、生産は横ばい傾向にある。

平成17年=100

注1:()内は前月における確報値・前月比。
注2:▲はマイナスを示す。
項目 季節調整済指数 原指数
指数 前月比(%) 指数 前年同月比(%)
生産 92.1 ▲0.1 95.6 ▲2.0
出荷 93.7 ▲1.5 96.3 ▲1.6
在庫 107.3 ▲1.4 106.8 6.1
在庫率 123.4 4.0 118.1 7.2

1.6月の生産・出荷・在庫動向

【生産】

6月の生産は、前月比▲0.1%の低下と3ヵ月連続の低下(前年同月比は▲2.0%の低下)となり、指数水準は92.1(季節調整済)となった。生産の低下に寄与した業種は、輸送機械工業、電気機械工業、鉄鋼業等であった。品目別にみると、普通乗用車、半導体製造装置、シャシー・車体部品の順に低下に寄与している。

【出荷】

6月の出荷は、前月比▲1.5%の低下と2ヵ月連続の低下(前年同月比は▲1.6%の低下)となり、指数水準は93.7(季節調整済)となった。出荷の低下に寄与した業種は、輸送機械工業、一般機械工業、鉄鋼業等であった。

【在庫】

6月の在庫は、前月比▲1.4%の低下と2ヵ月連続の低下(前年同月比6.1%の上昇)となり、指数水準は107.3(季節調整済)となった。在庫の低下に寄与した業種は、情報通信機械工業、輸送機械工業、電気機械工業等であった。

6月の在庫率は、前月比4.0%の上昇と2ヵ月ぶりの上昇(前年同月比は7.2%の上昇)となり、指数水準は123.4(季節調整済)となった。

2. 製造工業生産予測調査

製造工業生産予測調査によると、7月は前月比4.5%の上昇、8月は同▲0.6%の低下を予測している。7月の上昇は、電子部品・デバイス工業、情報通信機械工業、一般機械工業等により、8月の低下は、電子部品・デバイス工業、その他、非鉄金属工業による。

6月の実現率は▲2.8%、7月の予測修正率は▲0.8%となった。

製造工業生産予測調査・季節調整済前月比(%)

平成17年=100

注1:()内は前月における確報値・前月比。
注2:▲はマイナスを示す。
項目 季節調整済指数 原指数
指数 前月比(%) 指数 前年同月比(%)
生産 92.1 ▲0.1 95.6 ▲2.0
出荷 93.7 ▲1.5 96.3 ▲1.6
在庫 107.3 ▲1.4 106.8 6.1
在庫率 123.4 4.0 118.1 7.2

3. まとめ

6月の生産は、前月比▲0.1%の低下となった。また、製造工業生産予測調査によると、7月上昇の後、8月は低下を予測している。総じてみれば、生産は横ばい傾向にある。

鉱工業生産・出荷・在庫速報 2012年6月 PDF

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平成24年8月1日(金)Vol.391

生産量 前年比で粗鋼7.6%増、燃料油6.8%増

経産省・エネ庁が主要工業製品の6月統計速報発表

 
経済産業省と資源エネルギー庁はこのほど、2012年6月の生産動態統計速報を発表した。それによると鉄鋼は粗鋼生産量が9198.4トンと前月比で0.3%の微減、前年同月比で3.5%増加を示した。石油製品の生産量は燃料油計で1 379.4万klと前月比で6.1%、前年同月比で6.0%ともに減少となった。

鉄鋼の6月の生産を品種別にみると、普通鋼の鋼帯が371.5万トンで前月比3.1%、前年同月比0.1%ともに減。鋼板が100.8万トンで前月比4.6%増だが、前年同月比2.8%減。棒鋼が84.7万トンで前月比2.2%、前年同月比10.8%ともに増。形鋼が49.7万トンで前月比0.7%の微減だが、前年同月比9.1%増。線材が13.5万トンで前月比9.4%減だが、前年同月比1.3%増。冷延広幅鋼帯は174.7万トンで前月比0.1%の微増だが、前年同月比2.5%減。特殊鋼の熱間圧延鋼材は171.7万トンで前月比7.2%減だが、前年同月比3.5%増。めっき鋼材の亜鉛めっき鋼板は102.3万トンで前月比2.8%現だが、前年同月比0.5%の微増を示した。

また、6月のコークス生産は290.9万トンで前月比2.7%、前年同月比1.0%ともに減。液化石油ガスの生産は34.3万トンで前月比10.0%減だが、前年同月比2.8%増。石灰石の生産は1 134.5万トンで前月比1.7%、前年同月比5.5%ともに増となった。

鉄鋼統計速報 2012年6月 Excel

資源エネルギー統計速報 2012年6月 Excel

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平成24年8月1日(金)Vol.392

生産は2ヵ月連続前年比増だが前月比は減

鉄連 2012年6月の普通鋼鋼材需給速報発表

 
日本鉄鋼連盟は7月30日、2012年6月の普通鋼鋼材需給速報を発表した。概要は次の通り。

6月の普通鋼鋼材生産は、前年同月(612.0万トン)比2.7万トン・0.4%増の614.7万トンと2ヵ月連続の増加となった。また、前月比では22.6万トン・3.5%減少した。

6月の出荷は、国内向けは394.5万トンで、前年同月比では0.3万トン・0.1%増と5ヵ月連続の増加となった。また、前月比でも4.0万トン・1.0%増加した。輸出向けは220.8万トンで、前年同月比で24.4万トン・9.9%減となり、2ヵ月振りの減少となった。また、前月比でも20.9万トン・8.7%減少した。

この結果、出荷合計では、前年同月(639.4万トン)比24.0万トン・3.8%減の615.4万トンと4ヵ月振りの減少となった。また、前月比でも16.9万トン・2.7%の減少となった。

6月末のメーカー・問屋在庫は、前月末(657.1万トン)比0.6万トン・0.1%減の656.5万トンで、3ヵ月振りの減少となった。内訳をみると、メーカー在庫が前月末(517.0万トン)比5.2万トン・1.0%増の522.2万トンと3ヵ月連続の増加となった。また、問屋在庫は前月末(140.1万トン)比5.8万トン・4.2%減の134.3万トンと2ヵ月振りの減少となった。

国内・輸出別では、国内向在庫が前月末(552.8万トン)比6.7万トン・1.2%減の546.1万トンと3ヵ月振りの減少となった。また、輸出船待在庫は前月末(104.3万トン)比6.1万トン・5.8%増の110.4万トンと3ヵ月連続の増加となった。

在庫増減についてみると、在庫が前月末比1万トン以上減少した品種は、鋼帯(幅600mm以上)(2.3万トン減の161.4万トン)、亜鉛めっき鋼板(2.3万トン減の102.8万トン)、鋼管(1.5万トン減の47.5万トン)、軌条(1.3万トン減の3.6万トン)であった。一方、在庫が前月末比1万トン以上増加した品種は、小形棒鋼(1.7万トン増の75.2万トン)、冷延広幅帯鋼(1.0万トン増の59.1万トン)であった。

6月末の在庫率(在庫&出荷)は、前月末の103.9%から2.8ポイント上昇し106.7%となり、3ヵ月連続で100%を上回った。うち、国内在庫率は前月末の141.6%から3.2ポイント低下し138.4%となった。

普通鋼鋼材需給速報 2012年6月 Excel

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平成24年8月1日(金)Vol.393

国内出荷 紙3ヵ月振り、板紙2ヵ月振り前年比減

製紙連合が2012年6月の紙・板紙需給速報発表

 
日本製紙連合会はこのほど、2012年6月の紙・板紙需給速報を発表した。概要は次の通り。

【概況6月】

紙・板紙の国内出荷は前年同月比3.5%減で、前月の微増から減少となった。うち、紙は2.6%(3ヵ月連続の)減で、板紙は4.6%(2ヵ月振り)の減となった。主要品種は新聞用紙と衛生用紙を除き減少した。

紙・板紙の輸出は前年同月比13.4%増となり、震災前の水準は下回るものの、紙を中心に回復傾向を持続している。

紙・板紙の在庫は前月比9千トン減で、3ヵ月振りの減少となった。うち、紙は23千トン(3ヵ月振り)の減だが、板紙は14千トン(3ヵ月連続)の増となった。

【主要品種】

新聞用紙の国内出荷は前年同月比0.9%増で、伸び率は鈍化したものの、5ヵ月連続の増加となった。

印刷・情報用紙の国内出荷は前年同月比4.4%減で、輸入の増加等により3ヵ月連続の減少となった。他方、輸出は22.3%増で、量的には低水準だが、主力の塗工紙を中心に3ヵ月連続の増加となった。

衛生用紙の国内出荷は前年同月比2.4%増で、前年の震災特需後の落ち込みの反動等もあり、前月に続き増加した。

包装用紙の国内出荷は前年同月比4.7%減で、9ヵ月連続の減少となった。石化向けの減少が影響している。

段ボール原紙の国内出荷は前年同月比4.6%減で、前月の増加から減少となった。天候不順による青果物向けの不振や家電向けを中心に減少した。白板紙は5.2%減だ、8ヵ月連続の減少となった。価格修正以降前年割れの状態、輸入の増加もあり、落ち幅は主要品種の中で最大となった。

紙・板紙需給速報 2012年6月 PDF

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平成24年8月1日(金)Vol.394

四輪車生産9ヵ月連続前年比増

自工会 2012年6月の自動車生産速報発表

 
日本自動車工業会は7月30日、2012年6月の自動車生産速報を発表した。概要は次の通り。

【四輪車】

6月の四輪車生産台数は893 149台で、前年同月の742 531台に比べて150 618台・20.3%の増加となり、9ヵ月連続で前年同月を上回った。

6月の車種別生産台数と前年同月比は次の通り。

◇乗用車

769 251台で148 534台・23.9%の増加となり、9ヵ月連続のプラス。このうち普通車は405 812台で37 657台・10.2%の増加、小型四輪車は209 907台で53 307台・34.0%の増加、軽四輪車は153 532台で57 570台・60.0%の増加。

◇トラック

113 579台で2 250台・2.0%の増加となり、9ヵ月連続のプラス。このうち普通車は52 533台で461台・0.9%の減少、小型四輪車は24 980台で955台・4.0%の増加、軽四輪車は36 066台で1 756台・5.1%の増加。

◇バス

10 319台で166台・1.6%の減少となり、4ヵ月ぶりのマイナス。このうち大型は750台で242台・24.4%の減少、小型は9 569台で76台・0.8%の増加。

6月の国内需要は505 342台で、前年同月比43.6%の増加であった。うち乗用車432 642台で前年同月比46.8%の増加、トラック71 693台で同26.9%の増加、バス1 007台で同56.4%の増加。

輸出は前年同月比7.2%の増加だった。

また、1~6月の生産累計は5 248 004台で、前年同期の3 430 034台に比べ1 817 970台・53.0%の増加であった。このうち乗用車は4 530 317台で1 605 130台・前年同期比54.9%の増加、トラックは658 229台で193 570台・同41.7%の増加、バスは59 458台で19 270台・同47.9%の増加であった。

【二輪車】

6月の二輪車生産台数は41 984台で、前年同月の55 322台に比べ13 338台・24.1%の減少となり、2ヵ月連続で前年同月を下回った。

6月の車種別生産台数と前年同月比は次のとおり。

◇原付第一種

7 363台で 2 741台・27.1%の減少。

◇原付第二種

3 163台で 2 742台・46.4%の減少。

◇軽二輪車

8 175台で 3 849台・32.0%の減少。

◇小型二輪車

23 283台で 4 006台・14.7%の減少。

6月の国内需要(出荷)は34 522台で、前年同月比0.9%の減少となった。

(うち原付第一種20 368台で前年同月比11.0%の減少、原付第二種7 194台で同11.7%の増加、軽二輪車4 035台で同6.0%の増加、小型二輪車2 925台で同72.3%の増加。)

輸出は前年同月比13.5%の減少となった。

また、1~6月の生産累計は317 974台で、前年同期の302 595台に比べ15 379台・5.1%の増加であった。このうち原付第一種は49 780台で5 131台・前年同期比9.3%の減少、原付第二種は22 050台で4 658台・同17.4%の減少、軽二輪車は43 427台で2 801台・同6.9%の増加、小型二輪車は202 717台で22 367台・同12.4%の増加であった。

四輪車生産実績速報 2012年6月 PDF

二輪車生産実績速報 2012年6月 PDF

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