平成24年12月30日(日)Vol.425
前年同期比 輸出5.5%増だが内需9.0%減
経産省 2012年度第4四半期の鋼材需要見通し発表
経済産業省は12月27日、2012年度第4四半期(2013年1~3月期)鋼材需要見通しを発表した。概要は次の通り。
2012年度第4四半期(2013年1~3月期)の鋼材需要量は、国内需要が減少するものの、輸出が増加し、前期(実績見込)比+0.9%の2 335万トンとなる見通しです。その内訳は以下のとおり。
【国内需要】
◇建設部門冬期という季節的要因による建築工事の活動減により、前期(実績見込)比減。
◇製造部門構造的な造船需要の減少は継続するものの、季節的な自動車国内販売の増加を主因に、前期(実績見込)比微増。
【鋼材輸出】
エネルギー関連等個別案件での増加や円高修正の動きが見られることから、前期(実績見込)比増。
【粗鋼需要量】
普通鋼鋼材輸出及び特殊鋼の増加、在庫調整の進展を見込み、日中関係悪化の深刻な影響を受けた前期(実績見込)から+0.2%の2 607万トン。
鋼材需要見通し 2012年度第4四半期 PDF
四半期別粗鋼生産量推移表 PDF
四半期別粗鋼生産量推移グラフ PDF
普通鋼鋼材部門別国内消費量 PDF
平成24年12月30日(日)Vol.426
生産2ヵ月振り、出荷3ヵ月連続の低下
経産省 2012年11月の鉱工業生産・出荷・在庫指数速報発表
経済産業省は12月28日、2012年11月の鉱工業生産・出荷・在庫指数速報を発表した。概要は次の通り。
◇11月は、生産、出荷、在庫、在庫率とも低下であった。
◇製造工業生産予測調査によると、12月、1月とも上昇を予測している。
◇総じてみれば、生産は低下傾向にある。
平成17年=100
項目 | 季節調整済指数 | 原指数 | ||
指数 | 前月比(%) | 指数 | 前年同月比(%) | |
生産 | 86.4 | ▲1.7 | 89.8 | ▲5.8 |
出荷 | 86.5 | ▲1.1 | 89.5 | ▲5.9 |
在庫 | 106.4 | ▲1.2 | 110.7 | 3.1 |
在庫率 | 127.2 | ▲0.3 | 128.4 | 10.0 |
1. 11月の生産・出荷・在庫動向
【生産】
11月の生産は、前月比▲1.7%の低下と2ヵ月振りの低下(前年同月比は▲5.8%の低下)となり、指数水準は86.4(季節調整済)となった。生産の低下に寄与した業種は、一般機械工業、金属製品工業、情報通信機械工業等であった。品目別にみると、携帯電話、駆動伝導・操縦装置部品、橋りょうの順に低下に寄与している。
【出荷】
11月の出荷は、前月比▲1.1%の低下と3ヵ月連続の低下(前年同月比は▲5.9%の低下)となり、指数水準は86.5(季節調整済)となった。出荷の低下に寄与した業種は、一般機械工業、情報通信機械工業、金属製品工業等であった。
【在庫】
11月の在庫は、前月比▲1.2%の低下と4ヵ月連続の低下(前年同月比3.1%の上昇)となり、指数水準は106.4(季節調整済)となった。在庫の低下に寄与した業種は、石油・石炭製品工業、情報通信機械工業、鉄鋼業等であった。
11月の在庫率は、前月比▲0.3%の低下と2か月連続の低下(前年同月比は10.0%の上昇)となり、指数水準は127.2(季節調整済)となった。
2. 製造工業生産予測調査
製造工業生産予測調査によると、12月は前月比6.7%の上昇、1月は同2.4%の上昇を予測している。12月の上昇は、電子部品・デバイス工業、輸送機械工業、一般機械工業等による。1月の上昇は、輸送機械工業、情報通信機械工業、その他等による。
11月の実現率は▲1.2%、12月の予測修正率は▲2.0%となった。
製造工業生産予測調査 (季節調整済前月比%)
平成17年=100
平成24年11月 | 平成24年12月 | 平成25年1月 | |
平成24年11月調査 | ▲0.1 | 7.5 | |
平成24年12月調査 | 6.7 | 2.4 |
3. まとめ
11月の生産は、前月比▲1.7%の低下となった。また、製造工業生産予測調査によると、12月、1月とも上昇を予測している。総じてみれば、生産は低下傾向にある。
平成24年12月30日(日)Vol.427
生産前年比 粗鋼3ヵ月連続、燃料油4ヵ月連続減
経産省・エネ庁が2012年11月の生産動態統計速報発表
経済産業省と資源エネルギー庁は12月28日、2012年11月の生産動態統計速報を発表した。それによると鉄鋼は粗鋼生産量が850.6トンと前月比で3.7%前年同月比2.2%ともに減少を示した。前年同月比は3ヵ月連続の減少となった。石油製品の生産量は燃料油計で1 456.7万KLと前月比で0.6%増とほぼ横ばいだったが、前年同月比4.6%減少となった。前年同月比は4ヵ月連続の減となった。
鉄鋼の11月の生産を品種別にみると、普通鋼の鋼帯が354.6万トンで前月比3.8%減だが、前年同月比7.9%増。鋼板が94.8万トンで前月比9.7%増だが、前年同月比9.9%減。棒鋼が83.9万トンで前月比1.9%、前年同月比3.5%ともに減。形鋼が45.0万トンで前月比2.0%減だが、前年同月比3.8%増。線材が14.3万トンで前月比9.7%、前年同月比17.9%ともに減。冷延広幅鋼帯は160.3万トンで前月比6.2%、前年同月比1.0%ともに減。特殊鋼の熱間圧延鋼材は138.2万トンで前月比13.8%、前年同月比24.1%ともに大幅減。めっき鋼材の亜鉛めっき鋼板は96.8万トンで前月比4.1%、前年同月比5.4%ともに減を示した。
一方、11月の石油生産を油種別にみると、重油がA重油とB・C重油を合わせて312.8万KLで前月比4.9%増だが、前年同月比6.3%減。ガソリンが420.1万KLで前月比4.1%、前年同月比8.9%ともに減。軽油が317.1万KLで前月比3.9%減だが、前年同月比0.7%の微増。需要期に入った灯油が156.1万KLで前月比24.5%の大幅増だが、前年同月比9.2%の減。ナフサが150.0万KLで前月比7.0%増だが、前年同月比2.5%減。ジェット燃料油が100.7万KLで前月比13.8%の2桁減だが、前年同月比9.4%の増となった。
また、11月のコークス生産は286.2万トンで前月比2.7%、前年同月比1.1%ともに減。液化石油ガスの生産は29.4万トンで前月比4.6%、前年同月比9.0%ともに増。石灰石の生産は1 248.7万トンで前月比0.5%、前年同月比3.9%ともに増となった。
鉄鋼統計速報 2012年11月 Excel
石油統計速報 2012年11月 Excel
平成24年12月30日(日)Vol.428
燃料油生産 5ヵ月連続前年同月比割れ
エネ庁 2012年11月の石油統計速報発表
資源エネルギー庁は12月28日、2012年11月の石油統計速報を発表した。概要は次の通り。
1.原油の動向
11月の原油輸入量は1 567万KL、前年同月比92.4%と3ヵ月連続して前年を下回った。輸入量の多い順に見ると、次のようになっている。
(1)サウジアラビア(536万KL、前年同月比100.8%)
(2)アラブ首長国連邦(345万KL、同87.7%)
(3)カタール(128万KL、同60.9%)
(4)ロシア(120万KL、同285.3%)
(5)クウェート(96万KL、同63.8%)
なお、今月の中東依存度は81.5%、前年同月に比べ7.2ポイント減と3ヵ月連続して前年を下回った。
2.燃料油の生産
燃料油の生産は1 457万KL、前年同月比95.4%と5ヵ月連続して前年を下回った。油種別にみると、ジェット燃料油及び軽油は前年同月を上回ったが、ガソリン、ナフサ、灯油、A重油及びB・C重油は前年同月を下回った。
3.燃料油の輸入、輸出
燃料油の輸入は293万KL、前年同月比96.5%と前年を下回った。
輸出は192万KL、同103.3%と6ヵ月振りに前年を上回った。
4.燃料油の国内販売
燃料油の国内販売は1 657万KL、前年同月比102.0%と前年を上回った。油種別にみると、灯油、軽油及びB・C重油は前年同月を上回ったが、ガソリン、ナフサ、ジェット燃料油及びA重油は前年同月を下回った。
5.燃料油の在庫
燃料油の在庫は1 166万KL、前年同月比94.2%と前年を下回った。油種別にみると、ナフサ及びジェット燃料油は前年同月を上回ったが、ガソリン、灯油、軽油、A重油及びB・C重油は前年同月を下回った。
平成24年12月30日(日)Vol.429
四輪車生産 前年同月比8.4%減、3ヵ月連続減
自工会 2012年11月の自動車生産実績速報発表
日本自動車工業会は12月27日、2012年11月の自動車生産実績速報を発表した。四輪車の概要は次の通り。
11月の四輪車生産台数は767 530台で、前年同月の838 128台に比べて70 598台・8.4%の減少となり、3ヵ月連続で前年同月を下回った。
11月の車種別生産台数と前年同月比は次のとおり。
【乗用車】
651 316台で53 606台・7.6%の減少となり、3ヵ月連続のマイナス。このうち普通車は361 900台で50 356台・12.2%の減少、小型四輪車は157 719台で22 314台・12.4%の減少、軽四輪車は131 697台で19 064台・16.9%の増加。
【トラック】
104 384台で18 044台・14.7%の減少となり、3ヵ月連続のマイナス。このうち普通車は49 528台で4 661台・8.6%の減少、小型四輪車は23 001台で1 281台・5.3%の減少、軽四輪車は31 855台で12 102台・27.5%の減少。
【バス】
11 830台で1 052台・9.8%の増加となり、2ヵ月連続のプラス。このうち大型は876台で60台・7.4%の増加、小型は10 954台で992台・10.0%の増加。
11月の国内需要は393 942台で、前年同月比0.4%の減少であった。うち乗用車324 423台で前年同月比0.2%の増加、トラック68 788台で同3.2%の減少、バス731台で同16.3%の減少。
輸出は前年同月比13.5%の減少。
また、1~11月の生産累計は9 240 355台で、前年同期の7 550 380台に比べ1 689 975台・22.4%の増加であった。
このうち乗用車は7 958 061台で1 523 995台・前年同期比23.7%の増加、トラックは1 169 852台で147 356台・同14.4%の増加、バスは112 442台で18 624台・同19.9%の増加であった。
四輪車生産実績速報 2012年11月 PDF
平成24年12月30日(日)Vol.430
国内出荷前年同月比6ヵ月連続減
製紙連合 2012年11月の紙・板紙需給速報発表
日本製紙連合会はこのほど、2012年11月の紙・板紙需給速報を発表した。概要は次の通り。
【概況11月】
紙・板紙の国内出荷は、前年同月比3.7%減で6ヵ月連続の減少となった。うち紙は2.1%減で8ヵ月連続の減、板紙は5.7%の減で4ヵ月連続の減となった。主要品種は衛生用紙を除き減少した。
紙・板紙の輸出は前年同月比25.5%増で3ヵ月連続の増加となった。震災前の水準は下回るものの、紙を中心にアジア向けが増加した。
紙・板紙の在庫は、前月比101千トンで2ヵ月連続の減少となった。うち、紙は80千トンで2ヵ月連続の減だが、印刷・情報用紙を中心に減少となった。板紙は21千トンで2ヵ月連続の減だが、段ボール原紙を中心に減少した。
【主要品種】
印刷・情報用紙の国内出荷は、前年同月比3.1%減少。落ち幅は縮小したものの、8ヵ月連続減少した。輸入は塗工紙を中心に 減少、選挙需要も見られたが、荷動きは全般的に盛り上がりに欠ける状況だった。他方、輸出は31.2%増で、塗工紙を中心に3ヵ月連続の増加となった。
衛生用紙の国内出荷は、前年同月比1.5%増で2ヵ月連続の増加だが、ティシュ、トイレットとも増加した。
段ボール原紙の国内出荷は前年同月比5.8%減で4ヵ月連続の減少となった。前年の価格修正に伴う前倒し需要が影響した。
白板紙の国内出荷は前年同月比3.9%減、前月の横ばいから減少に転じた。荷動きは関西地区を中心に低調だった。
紙・板紙需給速報 2012年11月 PDF