平成25年1月24日(木)Vol.433
2012暦年の粗鋼生産1億723万トンで前年比0.3%減
12月粗鋼生産857万トン、前年同月比2.0%増
鉄連 2012年暦年と12月の鉄鋼生産速報発表
日本鉄鋼連盟は1月22日、2012年12月の鉄鋼生産概況(速報)を発表した。概要は次の通り。
(1)2012暦年概況
2012暦年の銑鉄は前年を上回ったが、熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)生産は前年を下回った。
銑鉄生産は8 140.5万トンと、2011年の8 102.8万トンを37.7万トン、0.5%上回り、2年振りの増加となった。
粗鋼生産は1億723.5万トンと、2011年の1億760.1万トンを36.7万トン、0.3%下回り、2年連続の減少となったが、3年連続で1億台を維持した。
炉別生産では、転炉鋼が8 230.7万トン(前年比0.5%減)、電炉鋼が2 492.7万トン(同0.3%増)となり、電炉鋼比率は前年比0.1ポイント上昇の23.2%となった。
鋼種別では普通鋼が8 323.9万トン(前年比横ばい)、特殊鋼が2 399.5万トン(同1.6%減)となった。
熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)生産は9 477.5万トンと2011年の9 483.2万トンを5.7万トン、0.1%下回った。
主要品種をみると、広幅帯鋼は前年比2.1%増、厚板は同8.2%減、小形棒鋼は同3.9%増、H形鋼は同5.4%増であった。
(2)12月及び10~12月概況
2012年12月の鉄鋼生産は、銑鉄、粗鋼は前月比、前年同月比とも増加した。一方、熱間圧延鋼材は前月比、前年同月比とも減少した。
銑鉄生産は669.8万トンと前月に比べ13.4万トン、2.0%増加、前年同月比4.4%増加となり、前年同月比では2ヵ月連続の増加となった。また10~12月では2 005.2万トンと前年同期比0.1%減となった。なお、12月末の高炉稼働基数は前月同様の33基中27基であった。
粗鋼生産は856.9万トンと、前月比6.4万トン、0.7%増加、前年同月比2.0%増加となり、前年同月比で4カ月振りの増加となった。12月の1日当たり粗鋼生産は27.64万トンで、11月の同28.35万トン比2.5%減だった。また、10~12月では2 591.1万トンと前年同期比2.5%減となった。
炉別生産をみると、転炉鋼が669.6万トンと前月比2.7%増(前年同月比5.9%増)、電炉鋼が187.3万トンと同5.6%減(同10.0%減)となり、前年同月比でみると転炉鋼が2ヵ月連続の増加、電炉
鋼は5ヵ月連続の減少となった。
鋼種別生産では、普通鋼が689.1万トンと前月比1.2%増(前年同月比7.9%増)、特殊鋼が167.8万トンと同0.9%減少(同16.8%減)となり、前年同月比では普通鋼は2カ月連続の増加、特殊鋼は5ヵ月連続の減少となった。
熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)生産は738.1万トンと前月に比べ12.6万トン、1.7%減(前年同月比0.2%減)と、前年同月比では4ヵ月連続の減少となった。また、10~12月では2 269.9万トンと前年同期比2.8%減となった。
普通鋼熱間圧延鋼材(一般)の生産は597.8万トンと前月比14.7万トン、2.4%減(前年同月比4.7%増)となり、前年同月比では2ヵ月連続の増加となった。また、10~12月では1 831.1万トンと前年同期比1.8%増となった。
品種別では、条鋼類は152.1万トン、前月比3.5%減(前年同月比0.3%減)で、前年同月比では7カ月振りの減少となった。鋼板類は440.2万トン、同2.0%減(同6.5%増)となり、前年同月比では2ヵ月連続の増加となった。
主要品種の生産内訳をみると、最大のウエイトを占める広幅帯鋼が351.5万トン(前月比0.8%増、前年同月比9.1%増)と、前年同月比で5ヵ月連続の増加となった。厚板は83.2万トン(同11.0%減、同0.4%減)と、前年同月比で5ヵ月連続の減少となった。
一方、条鋼類では小形棒鋼が72.4万トン(同6.6%減、同1.3%減)と前年同月比で3カ月連続の減少となった。H形鋼は29.7万トン(同5.3%増、同3.3%増)と同7カ月連続の増加、大形形鋼は8.6万トン(同6.6%増、同8.5%増)と同6ヵ月振りの増加、中小形形鋼は8.4万トン(同4.4%減、同0.5%増)と同2カ月連続の増加となった。
特殊鋼熱間圧延鋼材の生産は140.3万トンと、前月に比べ2.1万トン、1.6%増(前年同月比16.6%減)となり、前年同月比では5ヵ月連続の減少となった。また10~12月では438.8万トンと前年同期比18.1%減となった。
全国鉄鋼生産高 2012年12月 Excel
全国鋼材生産高 2012年12月 Excel
平成25年1月24日(木)Vol.434
国内出荷 前年同月比7ヵ月連続減少
製紙連合 2012年12月の紙・板紙需給速報発表
日本製紙連合会はこのほど、2012年12月紙・板紙需給速報を発表した。概要は次の通り。
〔概況12月〕
紙・板紙の国内出荷は前年同月比0.5%減で、ほとんど横ばいも7ヵ月連続の減少となった。うち、紙は1.3%(9ヵ月連続) の減だが、板紙は0.6%(5ヵ月振り)の増だった。主要品種は新聞用紙、塗工紙、段ボール原紙を除き減少した。
紙・板紙の輸出は前年同月比13.9%増で、4ヵ月連続の増加となった。震災前の水準は下回るものの、アジア向けが増加した。
紙・板紙の在庫は前月比93千トン減で、3ヵ月連続の減少となった。うち、紙は79千トン(3ヵ月連続)の減で、印刷・情報用紙を中心に減少した。板紙は14千トン(3ヵ月連続)の減で、段ボール原紙を中心に減少した。
〔主要品種〕
新聞用紙の国内出荷は前年同月比0.1%増で、ほぼ横ばいだったものの、選挙広告等選挙関連需要もあり、4ヵ月振りに増加となった。
印刷・情報用紙の国内出荷は前年同月比1.6%減で、9ヵ月連続の減少となった。主力の塗工紙は輸入の減少もあり、微塗工を中心に3月以来の増加したものの、非塗工紙、情報用紙は減少した。荷動きは年末商戦向けのチラシ需要等もあったが、全般的には盛り上がり感は今ひとつだった。輸出は4.0%減で、4ヵ月振りの減少となった。主力の塗工紙の減少が影響した。
段ボール原紙の国内出荷は前年同月比1.3%増で、5ヵ月振りの増加となった。荷動きは低調だが、前年の価格修正後の減少が影響した。
白板紙の国内出荷は前年同月比2.2%減、2ヵ月連続の減少となった。荷動きは関西地区を中心に低調だった。
紙・板紙需給速報 2012年12月 PDF