No.435:12月 前年比で粗鋼1.9%増、燃料油2.9%増 暦年 前年比で粗鋼0.3%、燃料油0.2%ともに微減 経産省、主要工業製品の2012年12月と2012年暦年の生産速報発表
No.436:前年比 燃料油生産6ヵ月振り増、国内販売2ヵ月連続増 エネ庁 2012年12月の石油統計速報発表
No.437:輸出数量 前年同月比2ヵ月連続増 鉄連 2012年12月の鉄鋼輸出入速報発表
No.438:国内出荷 7ヵ月連続前年比割れ 製紙連合 2012年12月の紙・板紙需給速報発表

平成25年2月3日(日)Vol.435

12月 前年比で粗鋼1.9%増、燃料油2.9%増 暦年

前年比で粗鋼0.3%、燃料油0.2%ともに微減

経産省、主要工業製品の2012年12月と2012年暦年の生産速報発表

 
経済産業省は1月31日、主要工業製品の2012年12月と2012年暦年の生産動態統計速報を発表した。

以下、鉄鋼と資源エネルギー関係に絞って概要をみると、まず12月の鉄鋼は粗鋼生産量が856.7万トンと前月比で0.7%、前年同月比で1.9%のともに増加を示した。この結果、2012年暦年では1億723.2万トンで前年比0.3%微減となった。

一方、12月の石油製品の生産量は燃料油計で1 758.5万KLと前月比で20.7%の大幅増で、前年同月比でも2.9%の増加となった。これにより2012年暦年では1億8 662万トンで前年比0.2%の微増となった。

12月の鉄鋼生産を品種別にみると、普通鋼の熱間圧延鋼材では、鋼帯が357.4万トンで前月比0.8%の微増で、前年同月比9.1%の増。鋼板が155.2万トンで前月比10.7%の2桁減で、前年同月比1.1%の微減。棒鋼が79.6万トンで前月比5.0%、前年同月比1.9%ともに減。形鋼が46.6万トンで前月比3.6%、前年同月比3.7%ともに増。線材が14.2万トンで前月比0.5%の微減で、前年同月比6.7%の減。普通鋼の冷延広幅鋼帯は155.2万トンで前月比3.2%減だが、前年同月比0.7%微増。特殊鋼の熱間圧延鋼材は142.0万トンで前月比2.8%増だが、前年同月比15.6%の2桁減。めっき鋼材の亜鉛めっき鋼板は93.4万トンで前月比3.5%、前年同月比1.7%のともに減を示した。

2012年暦年の鉄鋼生産を品種別にみると、普通鋼の熱間圧延鋼材では、鋼帯が4 419.5万トンで前年比2.1%増。鋼板が1 150.6万トンで前年比8.0%減。棒鋼が985.3万トンで前年比2.7%増。形鋼が564.1万トンで前年比2.9%増。線材が175.4万トンで前年比3.1%減。普通鋼の冷延広幅鋼帯は2 063.8万トンで前年比1.4%減。特殊鋼の熱間圧延鋼材は1 989.6万トンで前年比2.2%減。めっき鋼材の亜鉛めっき鋼板は1 227.2万トンで前年比0.4%増を示した。

12月の石油生産を油種別にみると、重油がA重油とB・C重油を合わせて425.2万KLで前月比35.9%の大幅増、前年同月比も2.2%増。ガソリンが489.2万KLで前月比16.5%の2桁増で、前年同月比も2.4%増。軽油が338.5万KLで前月比6.7%、前年同月比2.1%ともに増。寒波到来で需要最盛期の灯油が259.7万KLで前月比66.4%、前年同月比20.4%ともに大幅増。ナフサが166.3万KLで前月比10.8%の2桁増だが、前年同月比7.6%減。ジェット燃料油が79.7万KLで前月比20.9%、前年同月比10.4%の2ともに桁減となった。また、12月のその他の資源エネルギー生産では、コークスが293.1万トンで前月比2.4%、前年同月比3.4%ともに増。液化ガスが34.9万トンで前月比19.0%、前年同月比8.0%ともに増。石灰石が1 233.9万トンで前月比1.0の微減だが、前年同月比1.5%増となった。

2012年暦年の石油生産を油種別にみると、重油がA重油とB・C重油を合わせて4 338.9万KLで前年比9.2%増。ガソリンが5.367.1万KLで前年比2.2%減。軽油が3 859.2万KLで前年比4.3%減。灯油が1 877.9万KLで前年比3.2%減。ナフサが1 897.0万KLで前年比同率の横ばい。ジェット燃料油が1 322.0万KLで前年比2.4%増となった。また、2012年暦年のその他の資源エネルギー生産では、コークスが3 474.3万トンで前年比1.8%減。液化ガスが416.4万トンで前年比1.1%の微減。石灰石が1億4 022.8万トンで前年比4.5%増となった。

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平成25年2月3日(日)Vol.436

前年比 燃料油生産6ヵ月振り増、国内販売2ヵ月連続増

エネ庁 2012年12月の石油統計速報発表

 
資源エネルギー庁は1月31日、2012年12月の石油統計速報を発表した。概要は次の通り。

1.原油の動向

12月の原油輸入量は1 929KL、前年同月比101.1%と4ヵ月振りに前年を上回った。輸入量の多い順にみると次のようになっている。

(1)サウジアラビア(568KL、前年同月比106.1%)

(2)アラブ首長国連邦(437KL、同99.8%)

(3)カタール(236KL、同105.5%)

(4)クウェート(160KL、同108.7%)

(5)イラン(103KL、同63.1%)

12月の中東依存度は84.5%、前年同月に比べ1.4ポイント増と4ヵ月振りに前年を上回った。

2.燃料油の生産

燃料油の生産は1 759KL、前年同月比102.9%と6ヵ月振りに前年を上回った。油種別にみるとガソリン、灯油、軽油、A重油及びB・C重油は前年同月を上回ったが、ナフサ及びジェット燃料油は前年同月を下回った。

3.燃料油の輸入、輸出

燃料油の輸入は345KL、前年同月比99.0%と2ヵ月連続して前年を下回った。

輸出は189KL、同93.5%と前年を下回った。

燃料油の国内販売は1 992KL、前年同月比101.4%と2ヵ月連続して前年を上回った。油種別にみると、ナフサ、灯油、軽油及びB・C重油は前年同月を上回ったが、ガソリン、ジェット燃料油及びA重油は前年同月を下回った。

5.燃料油の在庫

燃料油の在庫は1 078KL、前年同月比96.0%と2ヵ月連続して前年を下回った。油種別にみると、ガソリン及びB・C重油は前年同月を上回ったが、ナフサ、ジェット燃料油、灯油、軽油及びA重油は前年同月を下回った。

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平成25年2月3日(日)Vol.437

輸出数量 前年同月比2ヵ月連続増

鉄連 2012年12月の鉄鋼輸出入速報発表

 
日本鉄鋼連盟は2月1日、2012年12月鉄鋼輸出入実績概況(速報)を発表した。概要は次の通り。

◇輸出

2012年12月の鉄鋼輸出実績(全鉄鋼ベース)の数量は387.0万トンであった。2012年12月の金額はドルベース36億8 964万ドル、円ベース3 039億円であった。前年同月比でみると、数量は23.5%増と2ヵ月連続の増加となった。金額はドルベースでは8.0%減と7ヵ月連続の減少、円ベースでも2.3%減と7ヵ月連続の減少となった。前月比でみると、数量は9.2%増と2ヵ月連続の増加、金額はドルベースで4.6%増、円ベースでも7.9%増とともに7ヵ月振りの増加となった。

普通鋼鋼材計(247.4万トン)の前年同月比は18.1%増と2ヵ月連続の増加となった。内訳をみると、熱延広幅帯鋼(98.0万トン、前年同月比40.1%増)が10ヵ月連続、厚板(32.5万トン、同15.0%増)が3ヵ月振り、冷延広幅帯鋼(27.6万トン、同17.0%増)が7ヵ月振り、溶鍛接鋼管(10.1万トン、同34.4%増)が3ヵ月連続、形鋼(9.3万トン、同20.0%増)が 4ヵ月振り、線材(4.7万トン、同24.2%増)が 2ヵ月振りで増加した。一方、亜鉛めっき鋼板(36.8万トン、前年同月比0.7%減)が2ヵ月振り、電気鋼板(6.7万トン、同10.4%減)が3ヵ月連続、継目無鋼管(4.2万トン、同24.4%減)が2ヵ月連続、棒鋼(2.9万トン、同10.4%減) が2ヵ月振りで減少した。

また、前月比では、普通鋼鋼材計は7.6%増と2ヵ月連続で増加した。これを品種別にみると、形鋼(61.4%増)、線材(47.3%増)、厚板(31.3%増)、冷延広幅帯鋼(19.3%増)、溶鍛接鋼管(13.8%増)、電気鋼板(8.3%増)、熱延広幅帯鋼(2.8%増)等が増加した。一方、継目無鋼管(15.7%減)、棒鋼(9.7%減)、亜鉛めっき鋼板(8.5%減) 等が減少した。

  • 全鉄鋼ベースの仕向先別では、最大の韓国(62.9万トン、前年同月比12.0%増)が2ヵ月連続の増加、中国(48.5万トン、同3.6%増)が5ヵ月振りの増加、タイ(46.8万トン、同74.3%増)が8ヵ月連続の増加、台湾(32.8万トン、同24.8%増)が2ヵ月連続の増加、米国(18.7万トン、同3.5%増)が2ヵ月振りの増加となった。

◇輸入

2012年12月の普通鋼鋼材輸入量は36.0万トン、前年同月比で11.5%減と3ヵ月連続の減少となり、前月比でも0.6%減と2ヵ月連続の減少となった。

主要品種別にみると、熱延広幅帯鋼(13.3万トン、前年同月比9.1%減/3ヵ月連続減)、亜鉛めっき鋼板(4.9万トン、同18.9%減/3ヵ月連続減)、厚板(3.8万トン、同23.9%減/3ヵ月連続減)、線材(1.2万トン、同47.6%減/3ヵ月連続減)、形鋼(0.5万トン、同54.3%減/3ヵ月連続減) 、棒鋼(0.3万トン、同4.2%減/2ヵ月振り減)等が減少した。一方、冷延広幅帯鋼(8.8万トン、前年同月比10.0%増/2ヵ月振り増)、溶鍛接鋼管(1.5万トン、同1.3%増/4ヵ月連続増)等が増加した。

仕入先別では、韓国(27.1万トン、前年同月比7.1%減)が3ヵ月連続の減少、台湾(6.0万トン、同12.2%減)が2ヵ月連続の減少、中国(2.5万トン、同37.5%減)が10ヵ月連続の減少となった。

鉄鋼輸出入実績概況速報 2012年12月 Excel

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平成25年2月3日(日)Vol.438

国内出荷 7ヵ月連続前年比割れ

製紙連合 2012年12月の紙・板紙需給速報発表

 
日本製紙連合会はこのほど、2012年12月の紙・板紙需給速報を発表した。概要は次の通り。

【概況12月】

紙・板紙の国内出荷は前年同月比0.5%減とほぼ横ばいだったが、減少は7ヵ月連続となった。中でも紙は1.3%減で9ヵ月連続減、板紙は0.6%増で5ヵ月振り増だった。主要品種別では新聞用紙、塗工紙、段ボール原紙を除き減少した。

紙・板紙の輸出は前年同月比13.9%増で、4ヵ月連続増となった。震災前の水準は下回るものの、アジア向けが増加した。

紙・板紙の在庫は前月比93千トンで3ヵ月連続減。うち、紙は79千トンで3ヵ月連続減、印刷・情報用紙を中心に減少した。板紙は14千トンで3ヵ月連続の減、段ボール原紙を中心に減少。

【主要品種】

新聞用紙の国内出荷は前年同月比0.1%増で、ほぼ横ばいだったものの、選挙広告等選挙関連需要もあり、4ヵ月振りの増加となった。

印刷・情報用紙の国内出荷は前年同月比1.6%減で、9ヵ月連続の減少となった。主力の塗工紙は輸入の減少もあり、微塗工を中心に3月以来の増加だったものの、非塗工紙、情報用紙は減少した。荷動きは年末商戦向けのチラシ需要等も、全般的には盛り上がり感が今一つだった。輸出は4.0%減で、4ヵ月振りの減少だった。主力の塗工紙の減少が影響した。

段ボール原紙の国内出荷は前年同月比1.3%増で、5ヵ月振りの増加となった。荷動きは低調だったが、前年の価格修正後の減少が影響した。

白板紙の国内出荷は前年同月比2.2%減で、2ヵ月連続の減少となった。荷動きは関西地区を中心に低調だった。

紙・板紙需給速報 2012年12月 PDF

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