No.46:07年度粗鋼生産1億2,152万トンで史上最高 前年同月比で08年3月5.1%増、1~3月4.4%増 日本鉄鋼連盟が07年度鉄鋼生産概況発表

平成20年4月24日(木)Vol.46

07年度粗鋼生産1億2,152万トンで史上最高

前年同月比で08年3月5.1%増、1~3月4.4%増

日本鉄鋼連盟が07年度鉄鋼生産概況発表

 
. 日本鉄鋼連盟はこのほど、2007年度及び2008年3月の鉄鋼生産概況を次のように発表した。

(1)2007年度概況

◎ 2007年度の銑鉄、粗鋼、熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)生産はいずれも前年度を上回り、粗鋼と熱間圧延鋼材生産はともに史上最高を記録した

○銑鉄生産は8,786.7万トンと2006年度の8,491.9万トンを294.8万トン、3.5%上回り、2002年度以来6年連続で増加し、史上4位であった。

○粗鋼生産は1億2,151.6万トンと、2006年度の1億1,774.5万トンを377.1万トン、3.2%上回り、2000年度以降8年連続して1億トン台に乗せ、これまで最高であった1973年度の1億2,001.7万トンを抜いて史上最高となった。炉別生産では、転炉鋼が9,054.8万トン(前年度比4.2%増)、電炉鋼が3,096.8万トン(同0.5%増)となり、粗鋼合計に占める電炉鋼比率は25.5%と前年度を0.7ポイント下回った。

鋼種別では普通鋼が9,510.5万トン(前年度比3.5%増)、特殊鋼が2,641.1万トン(同2.2%増)であった。なお、特殊鋼生産は、6年連続で過去最高を更新した。

○熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)生産は1億920.5万トンで、前年度比3.1%増となり、5年連続で1億トン台に乗せ、これまで最高であった1990年度の1億624.1万トンを抜いて史上最高となった。鋼種別にみると、普通鋼が8,746.9万トン(前年度比3.3%増)で史上4位であった。特殊鋼は2,173.6万トン(同2.1%増)となり、これまでの最高であった2006年度の2,128.9万トンを抜いて史上最高となった。品種別にみると、広幅帯鋼(4,761.0万トン)と亜鉛めっき鋼板(1,525.8万トン)は史上最高であった。

(2)2008年3月及び1~3月概況

◎ 2008年3月の鉄鋼生産は、銑鉄、粗鋼、熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)のいずれも前月比、前年同月比とも増加した。

○ 3月の銑鉄生産は761.2万トンと前月に比べ60.8万トン、8.7%増加、前年同月比6.0%増加となり、前年同月比では21カ月連続の増加となった。3月の1日当たり銑鉄生産は24.55万トンで、2月の同24.15万トン比、0.40万トン、1.7%増だった。また1~3月では前年同期比5.2%増の2,216.5万トンであった。なお、3月の高炉稼働基数は前月と同様の34基中28基であった。

○ 3月の粗鋼生産は1,077.9万トンと、前月比96.8万トン、9.9%増、前年同月比では5.1%増と、前年同月比で22カ月連続の増加となった。3月の1日当たり粗鋼生産は34.77万トンで、2月の同33.83万トン比、0.94万トン、2.8%増だった。単月では、これまで最高だった1973年10月の1,066.0万トンを抜いて史上最高となった。1~3月では前年同期比4.4%増の3,084.0万トンで、史上3位であった。 

3月の炉別生産をみると、転炉鋼は800.8万トンと前月比9.8%増(前年同月比6.9%増)、電炉鋼は277.1万トンと同10.0%増(同0.3%増)となった。前年同月比でみると転炉鋼は22カ月連続の増加、電炉鋼は2カ月連続の増加となった。3月の鋼種別生産では、普通鋼は833.7万トンと前月比9.9%増(前年同月比4.6%増)、特殊鋼は244.3万トンと同9.6%増(同6.8%増)となり、前年同月比では普通鋼は22カ月連続の増加、特殊鋼は3カ月連続の増加となった。

○3月の熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)生産は976.7万トンと前月比81.6万トン、9.1%増(前年同月比2.9%増)となり、前年同月比では22カ月連続の増加となった。1~3月では2,787.8万トン(前年同期比3.7%増)となり、2007年10~12月の2,745.1万トンを抜いて史上最高となった。

○普通鋼熱間圧延鋼材(一般)の生産は776.8万トンと前月比67.8万トン、9.6%増(前年同月比2.9%増)となり、前年同月比で22カ月連続の増加となった。1~3月では2,213.1万トン(前年同期比3.6%増)となった。

3月の生産品種別では、条鋼類は209.5万トン、前月比10.9%増(前年同月比4.2%減)で、前年同月比では7カ月連続の減少となった。一方、鋼板類は559.7万トン、同9.0%増(同5.7%増)で、前年同月比では22カ月連続の増加となった。

3月の主要品種の生産内訳をみると、鋼板類では最大のウエイトを占める広幅帯鋼が420.0万トン(前月比6.9%増、前年同月比2.9%増)と前年同月比22カ月連続で増加した。厚板は131.2万トン(同17.1%増、同18.1%増)と前年同月比17カ月連続の増加となった。一方、条鋼類では大形形鋼(13.8万トン、同16.2%増、同0.7%増)が前年同月比で2カ月振りの増加となったものの、H形鋼(40.3万トン、同4.5%増、同4.8%減)が同2カ月振りの減少、小形棒鋼(100.7万トン、同17.4%増、同5.1%減)が同7カ月連続の減少、中小形形鋼(12.9万トン、同8.8%増、同0.1%減)が同3カ月連続の減少と主要品種で減少傾向が続いている。

○ 3月の特殊鋼熱間圧延鋼材の生産は、199.9万トンと前月に比べ13.8万トン、7.4%増(前年同月比2.9%増)となり、前年同月比では5カ月連続の増加となった。

1~3月では574.7万トン(前年同期比4.3%増)となり、2007年1~3月の550.9万トンを上回って、史上最高となった。

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