No.463:生産5ヵ月連続上昇で緩やかな持ち直し 経産省 4月の鉱工業生産・出荷・在庫速報発表
No.464: 生産前年比 粗鋼2ヵ月連続増、燃料油4ヵ月連続減 経産省・エネ庁が2013年4月の生産動態統計速報発表
No.465: 燃料油生産、4ヵ月連続の前年割れ エネ庁、4月の石油統計速報発表
No.466:生産 8ヵ月連続前年同月比減 自工会 4月の四輪車生産実績速報を発表
No.467:軽除き前年比2.0%増でも前月比49.3%の大幅減 軽は前年比0.9%の微増でも前月比38.5%の大幅減 自販連、軽自連が2013年4月の国内新車販売台数速報発表
No.468:国内出荷 前年同月比11ヵ月振り増加 製紙連合 4月の紙・板紙需給速報発表
No.469:前年同月比17.8%増加、前月比10.6%減少 鉄連 4月鉄鋼輸出実績概況

平成25年6月4日(火)Vol.463

生産5ヵ月連続上昇で緩やかな持ち直し

経産省 4月の鉱工業生産・出荷・在庫速報発表

 
経済産業省は5月31日、4月の鉱工業生産・出荷・在庫指数速報を発表した。概要は次の通り。

◇4月は生産、出荷、在庫、在庫率とも上昇であった。

◇製造工業生産予測調査によると、5月横ばいの後、6月は低下を予測している。

◇総じてみれば、生産は緩やかな持ち直しの動きがみられる。

平成17年=100

注)▲はマイナスを示す。
平成25年4月 平成25年5月 平成25年6月
平成25年4月調査 0.8 ▲0.3
平成25年5月調査 0.0 ▲1.4

1. 4月の生産・出荷・在庫動向

【生産】

4月の生産は、前月比1.7%の上昇と5ヵ月連続の上昇(前年同月比は▲2.3%の低下)となり、指数水準は91.9(季節調整済)となった。 生産の上昇に寄与した業種は、輸送機械工業、電子部品・デバイス工業、精密機械工業等であった。品目別にみると、普通乗用車、モス型半導体集積回路(メモリ)、アクティブ型液晶素子(大型)の順に上昇に寄与している。

【出荷】

4月の出荷は、前月比1.1%の上昇と3ヵ月連続の上昇(前年同月比は▲1.7%の低下)となり、指数水準は93.4(季節調整済)となった。 出荷の上昇に寄与した業種は、輸送機械工業、金属製品工業、精密機械工業等であった。

【在庫】

4月の在庫は、前月比0.6%の上昇と2ヵ月連続の上昇(前年同月比▲5.6%の低下)となり、指数水準は103.4(季節調整済)となった。 在庫の上昇に寄与した業種は、電子部品・デバイス工業、精密機械工業、鉄鋼業等であった。

4月の在庫率は、前月比0.5%の上昇と7ヵ月ぶりの上昇(前年同月比は▲2.4%の低下)となり、指数水準は120.2(季節調整済)となった。

2. 製造工業生産予測調査

製造工業生産予測調査によると、5月は前月比0.0%の横ばい、6月は同▲1.4%の低下を予測している。 5月は、一般機械工業、電気機械工業等が上昇、輸送機械工業、その他等が低下であった。6月の低下は、輸送機械工業、鉄鋼業、紙・パルプ工業等による。

4月の実現率は0.1%、5月の予測修正率は0.5%となった。

製造工業生産予測調査 (季節調整済前月比%)

平成17年=100

注)▲はマイナスを示す。
平成25年4月 平成25年5月 平成25年6月
平成25年4月調査 0.8 ▲0.3
平成25年5月調査 0.0 ▲1.4

3. まとめ

4月の生産は、前月比1.7%の上昇となった。また、製造工業生産予測調査によると5月横ばいの後、6月は低下を予測している。 総じてみれば、生産は緩やかな持ち直しの動きがみられる。

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平成25年6月4日(火)Vol.464

生産前年比 粗鋼2ヵ月連続増、燃料油4ヵ月連続減

経産省・エネ庁が2013年4月の生産動態統計速報発表

 
経済産業省と資源エネルギー庁は5月31日、4月の生産動態統計速報を発表した。それによると鉄鋼は粗鋼生産量が916.9トンと前月比で3.0%減だが、前年同月比で1.0%の微増を示した。前年同月比は2ヵ月連続増だった。石油製品の生産量は燃料油計で1 505.4万KLと前月比8.2%減で、前年同月比0.1%の微減となった。前年同月比4ヵ月連続の減少だった。

鉄鋼の4月の生産を品種別にみると、普通鋼の鋼帯が369.5万トンで前月比10.0%の2桁減だが、前年同月比7.6%増。冷延広幅帯鋼が164.3万トンで前月比9.0%減だが、前年同月比2.0の増。鋼板が90.0万トンで前月比3.2%、前年同月比7.1%ともに減。棒鋼が89.2万トンで前月比2.3%減だが、前年同月比6.4%増。形鋼が49.6万トンで前月比6.0%減だが、前年同月比0.9%の微増。線材が18.8万トンで前月比12.5%の2桁減だが、前年同月比37.4%の大幅増。冷延広幅鋼帯は180.5万トンで前月比13.8%増だが、前年同月比2.7%減。特殊鋼の熱間圧延鋼材は132.5万トンで前月比5.7%、前年同月比5.6%ともに減。めっき鋼材の亜鉛めっき鋼板は97.8万トンで前月比9.4%減だが、前年同月比2.5%減を示した。

一方、4月の石油生産を油種別にみると、重油がA重油とB・C重油を合わせて294.2万KLで前月比19.0%、前年同月比19.8%ともに2桁減。ガソリンが430.1万KLで前月比7.3%減だが、前年同月比2.8%増。軽油が364.2万KLで前月比2.7%増、前年同月比も16.5%の2桁増。灯油が114.3万KLで前月比27.9%の大幅減で、前年同月比も8.5%減。ナフサが167.1万KLで前月比6.6%減だが、前年同月比1.4%増。ジェット燃料油が135.5万KLで前月比13.2%、前年同月比13.7%のともに2桁増となった。

また、4月のコークスの生産は292.7万トンで前月比2.2%減だが、前年同月比4.2%増。液化石油ガスの生産は40.4万トンで前月比9.2%、前年同月比15.7%増。石灰石の生産は1 181.3万トンで前月比5.7%減だが、前年同月比9.9%増となった。

鉄鋼統計速報 2013年4月 Excel

資源エネルギー統計速報 2013年4月 Excel

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平成25年6月4日(火)Vol.465

燃料油生産、4ヵ月連続の前年割れ

エネ庁、4月の石油統計速報発表

 
資源エネルギー庁は5月31日、4月の石油統計速報を発表した。それによると、前年同月比で燃料油生産が4ヵ月連続の減少、燃料油の販売が3ヵ月連続となった。生産、販売ともガソリン、ナフサ、ジェット燃料油、経由が前年同月を上回ったものの、灯油、A重油、B・C重油の減少が響いた。概要は次の通り。

1.原油の動向

4月の原油輸入量は1 759万KL、前年同月比93.8%と3ヵ月連続して前年を下回った。輸入量の多い順に見ると、

(1)サウジアラビア(575万KL、前年同月比112.6%)

(2)アラブ首長国連邦(353万KL、同74.0%)

(3)カタール(236万KL、同109.5%)

(4)クウェート(130万KL、同83.6%)

(5)ロシア(113万KL、同106.9%)となっている。

なお、今月の中東依存度は81.4%、前年同月に比べ1.7ポイント減と3ヵ月連続して前年を下回った。

2.燃料油の生産

燃料油の生産は1 505万KL、前年同月比99.9%と4ヵ月連続して前年を下回った。油種別にみると、ガソリン、ナフサ、ジェット燃料油及び軽油は前年同月を上回ったが、灯油、A重油及びB・C重油は前年同月を下回った。

3.燃料油の輸入、輸出

燃料油の輸入は254万KL、前年同月比83.2%と4ヵ月振り振りに前年を下回った。輸出は242万KL、同116.3%と2ヵ月連続して前年を上回った。

4.燃料油の国内販売

燃料油の国内販売は1 483万KL、前年同月比98.8%と3ヵ月連続して前年を下回った。油種別にみると、ガソリン、ナフサ、ジェット燃料油及び軽油は前年同月を上回ったが、灯油、A重油及びB・C重油は前年同月を下回った。

5.燃料油の在庫

燃料油の在庫は1 118万KL、前年同月比101.7%と3ヵ月連続して前年を上回った。油種別にみると、ガソリン、ジェット燃料油、灯油及び軽油は前年同月を上回ったが、ナフサ、A重油及びB・C重油は前年同月を下回った。

石油統計速報 2013年4月 Excel

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平成25年6月4日(火)Vol.466

生産 8ヵ月連続前年同月比減

自工会 4月の四輪車生産実績速報を発表

 
日本自動車工業会は5月31日、4月の四輪車生産実績速報を発表した。概要は次の通り。

4月の四輪車生産台数は747 730台で、前年同月の799 470台に比べて51 740台・6.5%の減少となり、8ヵ月連続で前年同月を下回った。

4月の車種別生産台数と前年同月比は次のとおり。

【乗用車】

634 204台で57 807台・8.4%の減少となり、8ヵ月連続のマイナス。このうち普通車は371 421台で16 819台・4.3%の減少、小型四輪車は136 324台で30 953台・18.5%の減少、軽四輪車は126 459台で10 035台・7.4%の減少。

【トラック】

102 309台で4 418台・4.5%の増加となり、8ヵ月振りにプラス。このうち普通車は44 886台で3 576台・7.4%の減少、小型四輪車は23 319台で4 955台・27.0%の増加。軽四輪車は34 104台で3 039台・9.8%の増加。

【バス】

11 217台で1 649台・17.2%の増加となり、2ヵ月振りにプラス。このうち大型は692台で221台・24.2%の減少、小型は10 525台で1 870台・21.6%の増加。

4月の国内需要は365 165台で、前年同月比1.5%の増加であった。うち乗用車308 556台で前年同月比0.7%の増加、トラック55 708台で同6.4%の増加、バス901台で同10.1%の減少。

輸出は前年同月比1.1%の減少した。

また、1~4月の生産累計は3 133 477台で、前年同期の3 573 481台に比べ440 004台・12.3%の減少であった。

このうち乗用車は2 668 810台で419 476台・前年同期比13.6%の減少、トラックは420 080台で24 674台・同5.5%の減少、バスは44 587台で4 146台・同10.3%の増加であった。

四輪車生産実績速報 2013年4月 PDF

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v平成25年6月4日(火)Vol.467

軽除き前年比2.0%増でも前月比49.3%の大幅減

軽は前年比0.9%の微増でも前月比38.5%の大幅減

自販連、軽自連が2013年4月の国内新車販売台数速報発表

 
日本自動車販売協会連合会は5月1日、2013年4月の軽自動車除く国内新車販売台数速報を発表した。

それによると、軽自動車を除く新車販売台数合計は21万3 165台で、前年同月比2.0%の増となったが、期末需要期だった前月の反動で対前月比では49.3%の大幅減となった。

4月の販売台数を車種別にみると、普通乗用車が9万1 039台と前年同月比で4.9%増だが、前月比48.2%減。小型乗用車は9万6 580台で前年同月比3.7%、前月比50.2%減となった。これにより乗用車計では18万7 619台で前年同月比0.3%増の横ばいとなったものの、前月比で49.3%の大幅減となった。貨物車は普通・小型を合わせて2万4 645台で前年同月比17.7%の2桁増となったが、前月比は49.0%の大幅減となった。バスは901台で前年同月比10.1%減で、前月比は56.7%大幅減だった。

一方、全国軽自動車協会連合会も同日、2013年3月の軽四輪自動車販売台数速報を発表した。新車販売台数合計は15万2 000台と前年同月比0.9%増のほぼ横ばいだったが、前月比で38.5%の大幅減となった。

2013年4月新車販売台数速報 Excel

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v平成25年6月4日(火)Vol.468

国内出荷 前年同月比11ヵ月振り増加

製紙連合 4月の紙・板紙需給速報発表

 
日本製紙連合会はこのほど、4月の紙・板紙需給速報を発表した。概要は次の通り。

【概況】

紙・板紙の国内出荷は前年同月比3.3%増で、前年5月以来11ヵ月振りの増加となった。うち、紙は4.9%増で前年3月以来13ヵ月振りの増加。板紙は1.3%増で3ヵ月振りの増加だった。主要品種は価格修正を打ち出した印刷用紙(非塗工紙、塗工紙)、衛生用紙を中心に増加した。

紙・板紙の輸出は前年同月比42.6%増で、8ヵ月連続の増加となった。うち、紙は30.0%増で8ヵ月連続の増加、板紙は2.3倍増で6ヵ月連続の増加だった。ともにアジア向けが増加した。震災前に対しては紙・板紙で9割弱の水準だった。

【主要品種】

印刷・情報用紙の国内出荷は前年同月比7.1%増で、2ヵ月連続の増加だった。荷動きは商印向けを中心に堅調だが、引き続き輸入からの振替や価格修正に伴う前倒し需要が影響した。品種別には情報用紙を除き増加。輸出は28.4%増で、塗工紙を中心に4ヵ月の連続の増加だった。

包装用紙の国内出荷は前年同月比1.2%減で、6ヵ月連続減少した。落ち幅は縮小したものの、さらしの減少が影響した。他方、輸出は高水準をキープした。

段ボール原紙の国内出荷は前年同月比1.6%増で、3ヵ月振りの増加だった。荷動きは全般的には低調だったが、一部ゴールデン・ウィーク前の駆け込み、青果物向け等前年の落ち込みが影響した。他方、白板紙の国内出荷は2.2%減で、一般向けを中心に基調に変化なく、6ヵ月連続の減少だった。

紙・板紙需給速報 2013年4月 PDF

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平成25年6月4日(火)Vol.469

前年同月比17.8%増加、前月比10.6%減少

鉄連 4月鉄鋼輸出実績概況

 
日本鉄鋼連盟は5月31日、4月の鉄鋼輸出入実績概況速報を発表した。概要は次の通り。

2013年4月の鉄鋼輸出実績(全鉄鋼ベース)の数量は364.3万トンであった。2013年4月の金額はドルベース35億8 920万ドル、円ベース3 445億円であった。前年同月比でみると、数量は17.8%増と6ヵ月連続の増加となった。金額はドルベースでは1.8%減と11ヵ月連続の減少、円ベースでは14.6%増と4ヵ月連続の増加となった。前月比でみると、数量は10.6%減と2ヵ月振りの減少、金額はドルベースで9.8%減、円ベースでも8.1%減とともに3ヵ月振りの減少となった。

普通鋼鋼材計(242.8万トン)の前年同月比は19.7%増と6ヵ月連続の増加となった。内訳をみると、熱延広幅帯鋼(94.2万トン、前年同月比33.7%増)が14ヵ月連続、亜鉛めっき鋼板(38.7万トン、同13.8%増)が3ヵ月振り、冷延広幅帯鋼(30.7万トン、同33.6%増)が3ヵ月連続、溶鍛接鋼管(6.8万トン、同68.2%増)が7ヵ月連続、線材(6.0万トン、同44.9%増)が5ヵ月連続、継目無鋼管(5.7万トン、同12.0%増)が2カ月連続、棒鋼(3.3万トン、同3.6%増) が3ヵ月連続で増加した。一方、厚板(29.6万トン、同3.9%減)が3ヵ月連続、電気鋼板(6.7万トン、同6.1%減)が7ヵ月連続、形鋼(5.8万トン、同15.1%減)が2ヵ月連続で減少した。また、前月比では、普通鋼鋼材計は11.4%減と3ヵ月振りに減少した。これを品種別にみると、溶鍛接鋼管(45.9%減)、形鋼(28.3%減)、厚板(16.2%減)、棒鋼(13.8%減)、電気鋼板(13.1%減)、熱延広幅帯鋼(12.0%減)、継目無鋼管(4.5%減)、冷延広幅帯鋼(0.7%減)等が減少した。一方、線材(19.0%増)、亜鉛めっき鋼板(0.4%増)等が増加した。

全鉄鋼ベースの仕向け先別では、最大の韓国(67.0万トン、前年同月比1.7%増)が3ヵ月振りの増加、中国(57.1万トン、同17.3%増)が4ヵ月振りの増加、タイ(46.6万トン、同12.0%増)が12ヵ月連続の増加、台湾(31.4万トン、同29.7%増)が6ヵ月連続の増加、米国(22.0万トン、同11.1%増)が3ヵ月振りの増加となった。

2013年4月の普通鋼鋼材輸入量は35.1万トン、前年同月比で2.6%増と7ヵ月振りの増加となった。前月比でも16.9%増と2ヵ月連続の増加となった。

主要品種別にみると、冷延広幅帯鋼(8.0万トン、前年同月比21.6%増/4ヵ月振り)、溶鍛接鋼管(1.4万トン、同23.1%増/2ヵ月連続)、形鋼(1.3万トン、同204.6%増/3ヵ月連続)、棒鋼(0.4万トン、同91.2%増/3ヵ月振り)等が増加した。一方、熱延広幅帯鋼(14.0万トン、同0.1%減/2ヵ月連続)、厚板(3.7万トン、同7.7%減/7ヵ月連続) 、亜鉛めっき鋼板(3.6万トン、同11.6%減/7ヵ月連続)、線材(1.2万トン、同42.8%減/7ヵ月連続)等が減少した。

鉄鋼輸出入実績概況速報 2013年4月 Excel

仕入先別では、韓国(24.1万トン、前年同月比1.9%増)が7ヵ月振りの増加、台湾(8.4万トン、同44.5%増)が2ヵ月振りの増加、中国(2.1万トン、同49.4%減)が14ヵ月連続の減少となった。

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