平成20年4月30日(水)Vol.48
普通鋼鋼材生産が前年同期比4ヵ月連続加
日本鉄鋼連盟が08年3月の普通鋼鋼材需給速報発表
日本鉄鋼連盟は4月30日、2008年3月の普通鋼鋼材需給速報を発表した。それによると、3月の普通鋼鋼材出荷は、国内向けは574.7万トンで、前年同月比13.9万トン、2.5%増と2カ月連続の増加となった。また、前月比では58.9万トン、11.4%増であった。輸出向けは241.6万トンで、前年同月比43.6万トン、22.0%増と9カ月連続の増加、前月比では28.8万トン、13.5%増であった。この結果、出荷合計は前年同月(758.8万トン)比57.4万トン、7.6%増の816.2万トンと4カ月連続で増加した。
生産は767.9万トンで、前年同月(746.3万トン)比21.6万トン、2.9%増と4カ月連続の増加となり、3月としては80年(784.2万トン)、91年(776.4万トン)に次ぐ過去3番目の水準を記録した。
3月末のメーカー・問屋在庫は、前月末(658.4万トン)比48.4万トン、7.3%減の610.0万トンとなった。内訳をみると、メーカー在庫は前月末(515.6万トン)比49.2万トン、9.5%減の466.4万トンと2カ月連続の減少となる一方、問屋在庫は前月末(142.8万トン)比0.8万トン、0.6%増の143.6万トンと、3カ月振りの増加となった。
国内・輸出別では、国内向在庫が前月末(538.0万トン)比19.8万トン、3.7%減の518.3万トンと3カ月連続で減少し、04年7月(512.9万トン)以来の低水準となり、また、輸出船待在庫も前月末(120.3万トン)比28.6万トン、23.8%減の91.7万トンと6ヵ月振りに100万トンを割り、2カ月連続の減少となった。
また、在庫増減についてみると、在庫が前月末比1万トン以上減少した品種は、H形鋼(7.6万トン減の23.4万トン)、亜鉛めっき鋼板(7.6万トン減の99.8万トン)、冷延広幅帯鋼(5.8万トン減の53.7万トン)、小形棒鋼(5.4万トン減の56.0万トン)、鋼管(5.2万トン減の53.3万トン)、鋼帯(幅600mm以上)(4.9万トン減の156.7万トン)、鋼矢板(3.0万トン減の1.8万トン)、ブリキ(1.6万トン減の8.6万トン)、鋼板(1.9万トン減の67.9万トン)、軌条(1.3万トン減の1.8万トン)の各品種、前月比1万トン以上増加した品種は皆無であった。
以上の結果、3月末の在庫率は、前月末の90.4%から15.7ポイント低下して74.7%となり、統計が判明する75年1月以降で過去最低となった。一方、国内在庫率は前月末の104.3%から14.1ポイント低下して90.2%と、12ヵ月振りに100%割れとなるとともに、97年3月(87.0%)以来の低レベルとなった。
普通鋼鋼材需給速報 2008年3月 Excel