No.49:鉱工業生産・出荷3ヵ月連続減 経済産業省が2008年3月の鉱工業生産・出荷・在庫速報発表

平成20年5月1日(木)Vol.49

鉱工業生産・出荷3ヵ月連続減

経済産業省が2008年3月の鉱工業生産・出荷・在庫速報発表

 
経済産業省は4月30日、2008年3月の鉱工業生産・出荷・在庫速報を発表した。

それによると、3月の生産量は前月比3.1%減、出荷は前月比3.9%減でともに3ヵ月連続の低下となり、在庫は前月比0.2%の増と2ヵ月連続上昇した。

経済産業省では、「3月は生産、出荷が低下、在庫、在庫率は上昇であった。製造工業生産予測調査によると、4月低下の後、5月は上昇を予測している。総じてみれば、生産は横ばい傾向で推移している」としている。

詳細と概要は次の通り。

平成17年=100

注1:( )内は前月における確報値・前月比。
注2:▲はマイナスを示す。
項目 季節調整済指数 原指数
指数 前月比(%) 指数 前年同月比(%)
生産 106.8 ▲3.1 116.8 ▲0.4
出荷 107.0 ▲3.9 121.9 0.1
在庫 105.6 0.2 100.8 2.2
在庫率 104.9 6.7 89.6 4.1

(1) 3月の生産・出荷・在庫動向

生産

3月の生産は、前月比▲3.1%の低下と2か月ぶりの低下(前年同月比は▲0.4%の低下)となり、指数水準は106.8(季節調整済)となった。生産の低下に寄与した業種は 、輸送機械工業、一般機械工業、金属製品工業等であった。品目別にみると、普通乗用車、反応用機器、電子・電動玩具の順に低下に寄与している。

出荷

3月の出荷は、前月比▲3.9%の低下と2か月ぶりの低下(前年同月比は0.1%の上昇)となり、指数水準は107.0(季節調整済)となった。出荷の低下に寄与した業種は、 輸送機械工業、一般機械工業、情報通信機械工業等であった。

在庫

3月の在庫は、前月比0.2%の上昇と2か月連続の上昇(前年同月比は2.2%の上昇)となり、指数水準は105.6(季節調整済)となった。在庫の上昇に寄与した業種は、 石油・石炭製品工業、電子部品・デバイス工業、金属製品工業等であった。

3月の在庫率は、前月比6.7%の上昇と3か月ぶりの上昇(前年同月比は4.1%の上昇)となり、指数水準は104.9(季節調整済)となった。

(2) 製造工業生産予測調査

製造工業生産予測調査によると、4月は前月比▲0.3%の低下、5月は同3.4%の上昇であった。4月の低下は、電子部品・デバイス工業、情報通信機械工業、 輸送機械工業等により、5月の 上昇は、輸送機械工業、電子部品・デバイス工業、情報通信機械工業等による。3月の実現率は▲1.2%の低下、4月の予測修正率は▲0.3%の低下となった。

製造工業生産予測調査 (季節調整済前月比(%))

平成17年=100

注)▲はマイナスを示す。
0.0 平成20年 2月 平成20年 3月 平成20年4月
平成20年 2月調査 0.3 ▲1.2  
平成20年 3月調査     ▲0.3

(3)まとめ

3月の生産は、前月比▲3.1%の低下となった。また、製造工業生産予測調査によると、4月低下の後、5月は上昇を予測している。 総じてみれば、生産は横ばい傾向で推移している。

鉱工業生産・出荷・在庫速報 2008年3月 Excel

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平成20年5月1日(木)Vol.50

前年比で粗鋼5.2%増、燃料油1.8%増

経済産業省が主要工業品の2008年3月生産速報発表

 
経済産業省は4月30日、主要工業製品の2008年3月の生産速報を発表した。以下、鉄鋼と資源エネルギー関係に絞って概要をみると、まず鉄鋼は粗鋼が10,786千トンで前月比9.9%増、前年同月比で5.2%増となった。

普通鋼の熱間圧延鋼材では、鋼帯が4,267千トンで前月比6.8%増、前年同月比で2.4%増。鋼板が1.328千トンで前月比16.9%増、前年同月比17.4%増とともに大幅な増加。棒鋼が1.098千トンで前月比16.3%大幅増だが、前年同月比6.1%減。形鋼が670千トンで前月比7.6%増だが、前年同月比2.8%減。線材が228千トンで前月比9.9%増だが、前年同月比3.2%減となった。

また、普通鋼の冷間仕上・冷延広幅鋼帯は2,160千トンで前月比10.1%の大幅増だが、前年同月比0.8%の微増。特殊鋼の熱間圧延鋼材は2,009千トンで前月比8.0%増、前年同月比3.4%増。メッキ鋼材の亜鉛メッキ鋼板は1.355千トンで前月比8.1%増、前年同月比1.1%増となった。

一方、資源エネルギー関係では、石油製品の燃料油計で19,481千klと前月比6.4%増、前年同月比1.8%増となった。

油種別にみると、重油がA重油とB・C重油を合わせて4,955千klで前月比3.7%増、前年同月比3.4%増。ガソリンが4,844千klで前月比6.9%増だが、前年同月比で3.9%減。軽油が3,945千klで前月比11.8%増、前年同月比6.8%増。季節需要を終えた灯油が2,314千klで前月比5.8%減だが、前年同月比0.2%の微増。ナフサが2,126千klで前月比9.6%増、前年同月比1.6%増。ジェット燃料油が1,296千klで前月比20.1%の大幅増、前年同月比6.4%増となった。

また、コークスは3,302千トンで前月比5.1%増、前年同月比0.4%増。液化ガスは431千トンで前月比15.3%増、前年同月比0.44%増となった。

鉄鋼生産速報 2008年2月 Excel

資源エネルギー生産速報 2008年2月 Excel

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