No.492:船員共育センター設立総会開催 新 6級海技士養成講座を柱に船員不足に対処

平成25年9月3日(火)Vol.492

船員共育センター設立総会開催

新 6級海技士養成講座を柱に船員不足に対処

民間完結型の新 6級海技士養成施設、短期戦力化の再教育支援訓練、企業力活性化のための事業者対象セミナー開催などを目的とした一般社団法人海洋共育センターが 8月 29日、東京・平河町の日本海運倶楽部で設立総会を開催した。同センターでは設立に当り、今年5月から6月にかけて全国5ヵ所で会員募集の説明会を開催し、主旨に賛同した参加者が 8月 27日現在で 210社に達している。今後は 9月 2日に設立登記し、同 6日に総連合会船員対策委員会で主旨説明をして賛同を得たいとしている。また、同 24日に企業活性化事業として会員向けのセミナーを広島で開催することを決めた。

民間完結型の新 6級海技士養成事業は元々、中海連の若手船主が中心になって平成 19年 6月頃から進めており、21年 9月には尾道海技学院で 4ヵ月半の間に座学、社船実習、免許講習を経て 6級海技士(航海)を養成講座が開講し、社船実習には中海連会員会社が無償で乗船機会を提供していた。

設立総会に臨む参加者
設立総会に臨む参加者

既にこの講習を経て約 70名の修了者が当直資格のある 6級海技士免許を取得して内航船に乗船している。同センター構想は、この事業を船員不足が深刻化する内航業界全体に拡大したいとするもの。 総会では、定款や諸規程、役員の選任、活動計画、収支予算などを承認し、全国各ブロックから、理事 22名、監事 2名の役員を選任した。理事長にはイコーズ会長の蔵本由紀夫氏(吉祥海運)、副理事長に日浦公徳氏(日徳汽船)、松本雅彦氏(松盛汽船)、沖野雅信氏(沖野海運)、中居士郎氏(中栄マリン)の 4名、監事に片山浩一氏(シークレスト)、岡田成弘氏(住力商事)の 2名が選任された。事務局は当面、中海連の中に置く。 同センターの事業計画によると、主要事業は次のようになっている。

  1. 海事人材養成開発新たな船員供給源の開発を含めて、新規船員の絶対数を増加させる。
  2. 再教育支援事業新人船員の即戦力化と既存船員の効率的なキャリアアップの仕組を構築することにより、船員の技能と意識を向上させる。
  3. 企業活性化事業船員を確保、育成する内航海運事業者の経営能力を向上させる。
蔵本理事長, 日浦副理事長, 富士原海事協会副会長, 影山総連合会理事長
蔵本理事長, 日浦副理事長, 富士原海事協会副会長, 影山総連合会理事長

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総会後の懇親パーティー

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