No.495:生産 2ヵ月振り低下も緩やかな持ち直しへ 経産省 8月の鉱工業生産・出荷・在庫速報発表
No.496:燃料油生産 前年同月比4ヵ月連続増 エネ庁 8月の石油統計速報発表
No.497:生産前年比 粗鋼4ヵ月振り減、燃料油2ヵ月連続増 経産省・エネ庁が8月の生産動態統計速報発表
No.498:生産 12ヵ月連続前年比割れ 自工会 8月の四輪車生産実績速報発表
No.499:軽除き前年比12.4%、前月比49.2%ともに増 軽は前年比25.4%、前月比32.9%ともに増 自販連、軽自連が9月の国内新車販売台数速報発表
No.500:鋼材内需1 69万トンで前年同期比5%増 経産省 2013年3四期の鋼材需要見通し発表

平成25年10月3日(木)Vol.495

生産 2ヵ月振り低下も緩やかな持ち直しへ

経産省 8月の鉱工業生産・出荷・在庫速報発表

経済産業省は9月30日、8月の鉱工業生産・出荷・在庫速報を発表した。同省では8月の特徴として、日生産が低下、出荷は上昇、在庫は低下、在庫率は上昇であった 月製造工業生産予測調査によると9月、10月とも上昇を予測している 火総じてみれば、生産は緩やかな持ち直しの動きがみられる、としている。概要は次の通り。

平成22年=100

注1:()内は前月における確報値・前月比。
注2:▲はマイナスを示す。
項目 季節調整済指数 原指数
指数 前月比(%) 指数 前年同月比(%)
生産 97.2 ▲0.7 92.5 ▲0.2
出荷 96.0 0.4 91.8 ▲0.8
在庫 108.6 ▲0.1 109.8 ▲3.2
在庫率 112.3 1.6 117.5 ▲2.7

【生産】

8月の生産は、前月比▲0.7%の低下と2ヵ月振りの低下(前年同月比は▲0.2%の低下)となり、指数水準は97.2(季節調整済)となった。 生産の低下に寄与した業種は、はん用・生産用・業務用機械工業、化学工業(除.医薬品)、輸送機械工業等であった。品目別にみると、普通乗用車、モス型半導体集積回路(メモリ)、反応用機器の順に低下に寄与している。

【出荷】

8月の出荷は、前月比0.4%の上昇と2ヵ月連続の上昇(前年同月比は▲0.8%の低下)となり、指数水準は96.0(季節調整済)となった。出荷の上昇に寄与した業種は、輸送機械工業、情報通信機械工業、金属製品工業等であった。

【在庫】

8月の在庫は、前月比▲0.1%の低下と0.0をプラスとみれば3ヵ月振りの低下、マイナスとみれば2ヵ月振りの低下(前年同月比は▲3.2%の低下)となり、指数水準は108.6(季節調整済)となった。 在庫の低下に寄与した業種は、輸送機械工業、化学工業(除.医薬品)、はん用・生産用・業務用機械工業等であった。

8月の在庫率は、前月比1.6%の上昇と2ヵ月振りの上昇(前年同月比は▲2.7%の低下)となり、指数水準は112.3(季節調整済)となった。

製造工業生産予測調査

製造工業生産予測調査によると、9月は前月比5.2%の上昇、10月は同2.5%の上昇を予測している。 9月の上昇は、はん用・生産用・業務用機械工業、情報通信機械工業、輸送機械工業等による。10月の上昇は、はん用・生産用・業務用機械工業、輸送機械工業、電気機械工業等による。

8月の実現率は▲3.7%、9月の予測修正率は▲0.3%となった。

製造工業生産予測調査 (季節調整済前月比 %)

平成22年=100

注)▲はマイナスを示す。
平成25年8月 平成25年9月 平成25年10月
平成25年8月調査 0.2 1.7
平成25年9月調査 5.2 2.5

まとめ

8月の生産は、前月比▲0.7%の低下となった。また、製造工業生産予測調査によると、9月、10月とも上昇を予測している。 総じてみれば、生産は緩やかな持ち直しの動きがみられる。

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平成25年10月3日(木)Vol.496

燃料油生産 前年同月比4ヵ月連続増

エネ庁 8月の石油統計速報発表

 

資源エネルギー庁は9月30日、8月の石油統計速報を発表した。それによると、8月の燃料油生産量は、前年同月比で4ヵ月連続増加したが、国内販売量は前年同月比を下回った。概要は次の通り。

原油の動向

8月の原油輸入量は1、696KL、前年同月比95.5%と3ヵ月振りに前年を下回った。輸入量の多い順に見ると、

(1)サウジアラビア(577KL、前年同月比107.7%)

(2)アラブ首長国連邦(305KL、同80.9%)

(3)カタール(216KL、同92.1%)

(4)ロシア(116KL、同159.3%)

(5)クウェート(108KL、同62.5%)となっている。

なお、今月の中東依存度は83.7%、前年同月に比べ0.6ポイント減と4ヵ月振りに前年を下回った。

燃料油の生産

燃料油の生産は1、650KL、前年同月比100.4%と4ヵ月連続して前年を上回った。油種別にみると、ガソリン、ナフサ、ジェット燃料油及び軽油は前年同月を上回ったが、灯油、A重油及びB・C重油は前年同月を下回った。

3.燃料油の輸入、輸出

燃料油の輸入は335KL、前年同月比108.8%と5ヵ月振りに前年を上回った。輸出は280KL、同108.6%と6ヵ月連続して前年を上回った。

燃料油の国内販売

燃料油の国内販売は1、596KL、前年同月比95.4%と前年を下回った。油種別にみると、ナフサ及びジェット燃料油は前年同月を上回ったが、ガソリン、灯油、軽油、A重油及びB・C重油は前年同月を下回った。

燃料油の在庫

燃料油の在庫は1、208KL、前年同月比101.2%と4ヵ月振りに前年を上回った。油種別にみると、ナフサ、ジェット燃料油、灯油及び軽油は前年同月を上回ったが、ガソリン、A重油及びB・C重油は前年同月を下回った。

石油製品生産・在庫及び半製品在庫 2013年8月 Excel

石油製品需給概要 2013年8月 Excel

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平成25年10月3日(木)Vol.497

生産前年比 粗鋼4ヵ月振り減、燃料油2ヵ月連続増

経産省・エネ庁が8月の生産動態統計速報発表

経済産業省と資源エネルギー庁は9月30日、2013年8月の生産動態統計速報を発表した。それによると鉄鋼は粗鋼生産量が914.4トンと前月比1.6%、前年同月比0.7%のともに減を示した。前年同月比は5ヵ月振り減だった。石油製品の生産量は燃料油計で1、649.8万KLと前月比3.6%、前年同月比04%のともに増となった。

鉄鋼の8月の生産を品種別にみると、普通鋼の鋼帯が390.9万トンで前月比3.1%増だが、前年同月比0.3%の微減。冷延広幅帯鋼が172.9万トンで前月比1.6%増だが、前年同月比5.7%減。鋼板が85.3万トンで前月比3.7%減、前年同月比11.1%の2桁減。棒鋼が77.2万トンで前月比4.6%減だが、前年同月比6.2%増。形鋼が34.1万トンで前月比2.3%減だが、前年同月比23.3%の大幅増。線材が15.8トンで前月比9.1%減だが、前年同月比7.4%増。特殊鋼の熱間圧延鋼材は164.9万トンで前月比5.0%、前年同月比1.0%のともに減。冷延広幅鋼帯は21.3万トンで前月比2.8%、前年同月比4.1%のともに減。めっき鋼材の亜鉛めっき鋼板は101.4万トンで前月比1.3%増だが、前年同月比5.0%減を示した。

一方、8月の石油生産を油種別にみると、重油がA重油とB・C重油を合わせて278.0万KLと前月比10.6%の2桁減で、前年同月比も26.4%の大幅減。ガソリンが510.3万KLで前月比6.8%増で、前年同月比0.7%の微増。軽油が409.2万KLで前月比9.8%増で、前年同月比も15.4%の2桁増。灯油が115.8万KLで前月比19.1%の2桁増だが、前年同月比2.9%減。ナフサが177.4万KLで前月比2.3%増、前年同月比20.8%の大幅増。ジェット燃料油が159.0万KLで前月比1.1%の減だが、前年同月比16.0%の2桁増となった。

また、8月のコークスの生産は303.0万トンで前月比0.9%の微減、前年同月比横ばい。液化石油ガスの生産は43.5万トンで前月比2.5%、前年同月比8.0%のともに増。石灰石の生産は1、241.9万トンで前月比5.6%減だが、前年同月比5.8%増となった。

鉄鋼統計速報 平成25年8月 Excel

資源エネルギー統計速報 平成25年8月 Excel

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平成25年10月3日(木)Vol.498

生産 12ヵ月連続前年比割れ

自工会 8月の四輪車生産実績速報発表

日本自動車工業会は9月30日、8月の四輪車生産台数速報を発表した。概要は次の通り。

8月の四輪車生産台数は680、487台で、前年同月の736、419台に比べて55、932台・7.6%の減少となり、12ヵ月連続で前年同月を下回った。

8月の車種別生産台数と前年同月比は次の通り。

【乗用車】

576、847台で58、345台・9.2%の減少となり、12ヵ月連続の減少だった。このうち普通車は319、682台で20、215台・5.9%の減少、小型四輪車は140、719台で39、090台・21.7%の減少、軽四輪車は116、446台で960台・0.8%の増加。

【トラック】

93、594台で1、364台・1.5%の増加となり、2ヵ月連続の増加だった。このうち普通車は42、433台で1、442台・3.3%の減少、小型四輪車は22、381台で838台・3.9%の増加。軽四輪車は28、780台で1、968台・7.3%の増加。

【バス】

10、046台で1、049台・11.7%の増加となり、5ヵ月連続の増加だった。このうち大型は799台で32台・3.9%の減少、小型は9、247台で1、081台・13.2%の増加。

8月の国内需要は366、754台で、前年同月比1.1%の減少であった。うち乗用車310、691台で前年同月比1.6%の減少、トラック55、131台で同1.8%の増加、バス932台で同12.2%の増加。

輸出は前年同月比2.1%の増加となった。

また、1~8月の生産累計は6、251、777台で、前年同期の6、909、799台に比べ658、022台・9.5%の減少であった。このうち乗用車は5、312、171台で655、321台・前年同期比11.0%の減少、トラックは850、111台で13、672台・同1.6%の減少、バスは89、495台で10、971台・同14.0%の増加であった。

四輪車生産実績速報 平成25年8月 PDF

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平成25年10月3日(木)Vol.499

軽除き前年比12.4%、前月比49.2%ともに増

軽は前年比25.4%、前月比32.9%ともに増

自販連、軽自連が9月の国内新車販売台数速報発表

 

日本自動車販売協会連合会は10月1日、9月の軽自動車除く国内新車販売台数速報を発表した。

それによると、軽自動車を除く新車販売台数合計は324、315台で、前年同月比12.4%の2桁増、前月比49.2%の大幅増となった。全車種で前年同月比、前月比ともに増加となった

9月の販売台数を車種別にみると、普通乗用車が138、051台と前年同月比で17.2%の2桁増、前月比48.9%の大幅増。小型乗用車は14万6、058台で前年同月比8.6%増、前月比51.9%の大幅増となった。これにより乗用車計では284、109台で前年同月比12.7%の2桁増、前月比50.4%の大幅増となった。貨物車は普通・小型を合わせて39、087台で前年同月比10.7%の2桁増、前月比41.6%の大幅増となった。バスは1、119台で前年同月比13.2%の2桁増、前月比20.1%の大幅増だった。

一方、全国軽自動車協会連合会も同日、9月の軽四輪自動車販売台数速報を発表した。新車販売台数合計は198、445台と前年同月比25.4%、前月比32.9%のともに大幅増となった。

新車販売実績速報 平成25年9月 Excel

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平成25年10月3日(木)Vol.500

鋼材内需1、69万トンで前年同期比5%増

経産省 2013年3四期の鋼材需要見通し発表

 

経済産業省は10月1日、2013年度第3四半期(2013年10~12月期)の鋼材需要見通しを発表した。

それによると3四期の鋼材需要は2、460万トンで前年同期比5.0%増だが、前期(2四期/7~9月期)実績見込み比では1.3%減となる見通し。内訳は国内需要が1、609万トンで前年同期比5.5%増だが、前期実績見込み比0.6%の微減、輸出が851万トンで前年同期比4.0%増だが、前期実績見込み比4.6%減とされている。3四期の粗鋼需要量見込みは2、797万トンで、前年同期比8.0%増加し、前期(実績見込)比では横ばとされている。

需要部門別の状況は以下の通りとされた。

【国内需要】

  • 建設部門

住宅向けが消費税増税前駆け込み需要等により堅調であり、季節的には需要減少期となる非住宅向けを合わせた建築部門全体でも前年同期を上回る水準とみられる。土木部門でも鋼材需要は前期(実績見込)比、前年同期比での増加が見込まれることから、建設部門全体では前期(実績見込)比、前年同期比ともに増加の見込みである。3四期の需要は565.5万トンで、前年同期比4.8%、前期比1.4%ともに増と見込んでいる。

  • 製造部門

堅調な自動車生産や、これまで減少が続いていた造船向け需要の下げ止まりにより、前年同期比で増加に転じる見込み。前期(実績見込)比では横ばいの見込みである。3四期の需要は717.5万トンで前年同期比3.7%増で、前期比0.7%の微増と見込んでいる。

【鋼材輸出】

鋼材輸出は普通鋼の出荷ずれ等により前期(実績見込)比で減少の見込み。前年同期比では増加の見込みである。

粗鋼生産量の推移 PDF

2013年3四期鋼材需給見通し PDF

普通鋼鋼材部門別国内消費量 PDF

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