No.537:生産2ヵ月連続、出荷5ヵ月連続上昇 経産省 1月の鉱工業生産・出荷・在庫速報発表
No.538:燃料油生産前年比2.5%増、販売2ヵ月連続減 エネ庁 1月の石油統計速報発表
No.539:国内出荷 前年比7ヵ月連続増 製紙連合 1月の紙・板紙需給速報発表
No.540:乗用車5ヵ月連続、トラック7ヵ月連続増 自工会 1月の四輪車生産速報発表
No.541:前年比 粗鋼5ヵ月、燃料油6ヵ月連続増 経産省・エネ庁が1月の生産動態統計速報発表

平成26年3月2日(日)Vol.537

生産2ヵ月連続、出荷5ヵ月連続上昇

経産省 1月の鉱工業生産・出荷・在庫速報発表

 
経済産業省は2月28日、1月の鉱工業生産・出荷・在庫速報を発表した。

それによると1月の特長は、①生産、出荷が上昇、在庫、在庫率は低下であった ②製造工業生産予測調査によると2月上昇の後、3月は低下を予測している ③総じてみれば、生産は持ち直しの動きで推移している、とされている。

1月の生産・出荷・在庫動向

平成22年=100

注1:()内は前月における確報値・前月比。
注2:▲はマイナスを示す。
項目 季節調整済指数 原指数
指数 前月比(%) 指数 前年同月比(%)
生産 104.1(100.1) 4.0(0.9) 96.4 10.6
出荷 105.0(99.9) 5.1(0.8) 95.5 9.0
在庫 104.6(105.6) ▲0.9(▲0.5) 109.9 ▲3.7
在庫率 98.7(104.6) ▲5.6(▲0.1) 110.9 ▲12.8

【生産】

1月の生産は、前月比4.0%の上昇と2ヵ月連続の上昇(前年同月比は10.6%の上昇)となり、指数水準は104.1(季節調整済)となった。 生産の上昇に寄与した業種は、輸送機械工業、はん用・生産用・業務用機械工業、化学工業(除.医薬品)等であった。品目別にみると、普通乗用車、半導体製造装置、駆動伝導・操縦装置部品の順に上昇に寄与している。

【出荷】

1月の出荷は、前月比5.1%の上昇と5ヵ月連続の上昇(前年同月比は9.0%の上昇)となり、指数水準は105.0(季節調整済)となった。 出荷の上昇に寄与した業種は、はん用・生産用・業務用機械工業、輸送機械工業、情報通信機械工業等であった。

【在庫】

1月の在庫は、前月比▲0.9%の低下と6ヵ月連続の低下(前年同月比は▲3.7%の低下)となり、指数水準は104.6(季節調整済)となった。 在庫の低下に寄与した業種は、鉄鋼業、情報通信機械工業、化学工業(除.医薬品)等であった。

1月の在庫率は、前月比▲5.6%の低下と5ヵ月連続の低下(前年同月比は▲12.8%の低下)となり、指数水準は98.7(季節調整済)となった。

製造工業生産予測調査

製造工業生産予測調査によると、2月は前月比1.3%の上昇、3月は同▲3.2%の低下を予測している。2月の上昇は、電気機械工業、情報通信機械工業、電子部品・デバイス工業等による。3月の低下は、はん用・生産用・業務用機械工業、輸送機械工業、電気機械工業等による。

1月の実現率は▲0.7%、2月の予測修正率は0.3%となった。

製造工業生産予測調査 (季節調整済前月比 %)        

平成22年=100

注)▲はマイナスを示す。
平成26年1月 平成26年2月 平成26年3月
平成26年1月調査 6.1 0.3
平成26年2月調査 1.3 ▲3.2

まとめ

1月の生産は、前月比4.0%の上昇となった。また、製造工業生産予測調査によると2月上昇の後、3月は低下を予測している。 総じてみれば、生産は持ち直しの動きで推移している。

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平成26年3月2日(日)Vol.538

燃料油生産前年比2.5%増、販売2ヵ月連続減

エネ庁 1月の石油統計速報発表

 
資源エネルギー庁は2月28日、1月の石油統計速報を発表した。概要は次の通り。

原油の動向

1月の原油輸入量は1 971㎘、前年同月比98.4%と2ヵ月連続して前年を下回った。輸入量の多い順に見ると、

(1)サウジアラビア(559㎘、前年同月比88.8%)

(2)アラブ首長国連邦(404㎘、同95.6%)

(3)カタール(267㎘、同106.9%)

(4)クウェート(180㎘、同122.4%)

(5)ロシア(158㎘、同123.5%)

となっている。

なお、1月の中東依存度は83.2%、前年同月に比べ0.4ポイント増と前年を上回った。

燃料油の生産

燃料油の生産は1 726㎘、前年同月比102.5%と前年を上回った。油種別にみると、ガソリン、ナフサ、ジェット燃料油及び軽油は前年同月を上回ったが、灯油、A重油及びB・C重油は前年同月を下回った。

燃料油の輸入、輸出

燃料油の輸入は354㎘、前年同月比95.0%と2ヵ月連続して前年を下回った。

輸出は223㎘、同127.5%と11ヵ月連続して前年を上回った。

燃料油の国内販売

燃料油の国内販売は1 816㎘、前年同月比97.6%と2ヵ月連続して前年を下回った。油種別にみると、ナフサ、ジェット燃料油及び軽油は前年同月を上回ったが、ガソリン、灯油、A重油及びB・C重油は前年同月を下回った。

燃料油の在庫

燃料油の在庫は1 061㎘、前年同月比98.0%と5ヵ月連続して前年を下回った。油種別にみると、ジェット燃料油及び灯油は前年同月を上回ったが、ガソリン、ナフサ、軽油、A重油及びB・C重油は前年同月を下回った。

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平成26年3月2日(日)Vol.539

国内出荷 前年比7ヵ月連続増

製紙連合 1月の紙・板紙需給速報発表

 
日本製紙連合会は2月28日、1月の紙・板紙需給速報を発表した。概要は次の通り。

【概況】

紙・板紙の国内出荷は、前年同月比7.7%増で、7ヵ月連続の増加となった。うち、紙は6.0%増、前月の減少から増加だった。板紙は10.2%増で、7ヵ月連続の増加だった。主要品種は、消費増税関連需要等により増加した。

紙・板紙の輸出は、前年同月比16.2%増で、17ヵ月連続の増加となった。うち、紙は6.1%増で、東アジア向けを中心に17ヵ月連続の増加だった。板紙は73.2%増で、東南アジア向けを中心に15ヵ月連続の増加だった。

紙・板紙の在庫は、前月比78千トン増、5ヵ月振りの増加となった。うち、紙は61千トン増で、印刷・情報用紙を中心に3ヵ月振りの増加だった。板紙は17千トン増で、段ボール原紙を中心に4ヵ月振りの増加だった。

【主要品種】

印刷・情報用紙の国内出荷は、前年同月比6.8%増で、前月の減少から増加した。輸入からの振替や消費増税関連需要等が影響した。他方、輸出は2.1%減、塗工紙を中心に24年12月以来13ヵ月振りの減少となった。

包装用紙の国内出荷は、前年同月比7.3%増で、5ヵ月連続の増加となった。石化向けの増加や消費増税関連需要等が影響した。輸出は引き続き高水準をキープ。衛生用紙の国内出荷は前年同月比10.3%増で、トイレットを中心に3ヵ月振りの増加だった。製品輸入の増加も消費増税関連需要等が影響した。

段 ボール原紙の国内出荷は、前年同月比11.7%増で、7ヵ月連続の増加となった。価格修正や消費増税関連需要等が影響した。白板紙の国内出荷は3.2%増で、コート白を中心に3ヵ月連続増加した。一部消費増税関連需要等が影響している。

紙・板紙需給速報 2014年1月 PDF

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平成26年3月2日(日)Vol.540

乗用車5ヵ月連続、トラック7ヵ月連続増

自工会 1月の四輪車生産速報発表

 
日本自動車工業会は2月28日、1月の四輪車生産実績速報を発表した。概要は次の通り。

1月の四輪車生産台数は860 803台で、前年同月の751 582台に比べて109 221台・14.5%の増加となり、5ヵ月連続で前年同月を上回った。

1月の車種別生産台数と前年同月比は次の通り。

【乗用車】

737 976台で97 805台・15.3%の増加となり、5ヵ月連続の増加となった。このうち普通車は406 429台で44 819台・12.4%の増加、小型四輪車は159 346台で10 219台・6.9%の増加、軽四輪車は172 201台で42 767台・33.0%の増加だった。

【トラック】

110 275台で9 807台・9.8%の増加となり、7ヵ月連続の増加となった。このうち普通車は47 221台で1 826台・4.0%の増加、小型四輪車は27 291台で4 646台・20.5%の増加。軽四輪車は35 763台で3 335台・10.3%の増加だった。

【バス】

12 552台で1 609台・14.7%の増加となり、2ヵ月連続の増加となった。このうち大型は730台で58台・7.4%の減少、小型は11 822台で1 667台・16.4%の増加となった。

1月の国内需要は496 105台で、前年同月比29.4%の増加だった。うち乗用車は433 616台で前年同月比30.6%の増加、トラック61 908台で同21.8%の増加、バス581台で同4.6%の減少だった。

輸出は前年同月比4.9%の減少だった。

また、2013年4月~2014年1月の生産累計は8 109 077台で、前年同期の7 920 558台に比べ188 519台・2.4%の増加であった。このうち乗用車は6 896 533台で98 224台・前年同期比1.4%の増加、トラックは1 100 681台で80 722台・同7.9%の増加、バスは111 863台で9 573台・同9.4%の増加であった。

四輪車生産速報 2014年1月 PDF

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平成26年3月2日(日)Vol.541

前年比 粗鋼5ヵ月、燃料油6ヵ月連続増

経産省・エネ庁が1月の生産動態統計速報発表

 
経済産業省と資源エネルギー庁は2月28日、1月の生産動態統計速報を発表した。それによると1月の生産量は、鉄鋼の粗鋼生産量が939.7トンと前月比0.6%の微増で、前年同月比6.0%の増を示した。これで前年同月比は5ヵ月連続の増となった。また、石油製品では燃料油計で1 725.9万㎘と前月比1.1%の減だが、前年同月比2.5%の増となった。前年同月比増は6ヵ月連続の増となった。

鉄鋼の1月の生産を品種別にみると、普通鋼の鋼帯が402.3万トンで前月比3.7%、前年同月比1.5%のともに増。冷延広幅帯鋼が180.7万トンで前月比7.9%、前年同月比3.5%ともに増。鋼板が95.2万トンで前月比13.0%の2桁減で、前年同月比4.0%の増。小形棒鋼が73.1万トンで前月比8.9%減だが、前年同月比4.7%増。H形鋼が34.9万トンで前月比1.6%減だが、前年同月比9.2%増。線材が17. 4トンで前月比10.1%の2桁増だが、前年同月比2.0%減。特殊鋼の熱間圧延鋼材は173.2万トンと前月比4.4%増で、前年同月比15.3%の2桁増。冷延広幅鋼帯は24.0トンで前月比10.6%の2桁増で、前年同月比22.0%の大幅増。めっき鋼材の亜鉛めっき鋼板は107.0万トンで前月比0.9%の微増で、前年同月比4.3%増を示した。

鉄鋼の出荷を品種別にみると、鋼帯が185.6万トンで前月比0.2%の微増で、前年同月比3.2%増。冷延広幅帯鋼が55.7万トンで前月比0.7%の微増で、前年同月比5.2%増。鋼板が90.7万トンで前月比5.5%、前年同月比3.2%ともに増。小形棒鋼が74.8万トンで前月比2.6%減だが、前年同月比6.2%増。H形鋼が34.9万トンで前月比0.1%の微増で、前年同月比13.0%の2桁増。線材が17.0万トンで前月比17.6%、前年同月比12.0%のともに2桁増。特殊鋼の熱間圧延鋼材が123.9万トンで前月比2.4%増、前年同月比20.9%の大幅増。冷延広幅帯鋼が22.3万トンと前月比0.3%の微増で、前年同月比12.9%の2桁増。亜鉛めっき鋼板が105.0万トンで前月比5.5%、前年同月比7.1%のともに増となった。

一方、1月の石油生産を油種別にみると、重油がA重油とB・C重油を合わせて377.8万㎘と前月比1.1%減だが、前年同月比2.5%増。ガソリンが466.5万㎘で前月比4.4%減だが、前年同月比3.5%増。軽油が341.7万㎘で前月比9.8%減だが、前年同月比16.3%の2桁増。灯油が237.5万㎘で前月比3.8%増だが、前年同月比10.8%の2桁減。ナフサが192.4万㎘で前月比0.8%の微減だが、前年同月比3.4%増。ジェット燃料油が110.0万㎘と前月比7.9%増で、前年同月比43.1%の大幅増となった。

燃料油の出荷を品種別にみると、重油が392.4万㎘で前月比6.3%増だが、前年同月比14.1%の2桁減。ガソリンが464.1万㎘で前月比7.7%減だが、前年同月比0.4%の微増。軽油が347.6万㎘で前月比9.3%減だが、前年同月比10.5%の2桁増。灯油が277.5万㎘と前月比0.6%の微増で、前年同月比6.6%減。ナフサが394.8万㎘で前月比3.9%、前年同月比7.0%ともに増。ジェット燃料油が103.2万㎘と前月比4.4%増で、前年同月比36.1%の大幅増となった。

また、1月のコークスの生産は294.9万トンと前月比0.2%の微増だが、前年同月比0.6%の微減。出荷は71.3万トンで前月比3.5%減だが、前年同月比3.5%増。液化石油ガスの生産は38.2万トンで前月比1.1%減だが、前年同月比4.2%増。出荷は56.0万トンと前月比5.4%で、前年同月比10.8%の2桁増。石灰石の生産は1 179.1万トンで前月比9.9%減だが、前年同月比3.9%増。出荷は974.0トンで前月比7.0%減だが、前年同月比6.1%増となった。

鉄鋼生産速報 2014年1月 Excel

エネルギー統計速報 2014年1月 Excel

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