平成26年5月2日(金)Vol.555
生産2ヵ月振り上昇、出荷2ヵ月連続低下
経産省 3月の鉱工業生産・出荷・在庫速報発表
経済産業省は4月30日、3月の鉱工業生産・出荷・在庫速報を発表した。同省では今回の策定の特長として、①3月は生産が上昇、出荷は低下、在庫、在庫率は上昇であった ②製造工業生産予測調査によると4月低下の後、5月は上昇を予測している ③総じてみれば、生産は持ち直しの動きで推移している、としている。
平成22年=100
項目 | 季節調整済指数 | 原指数 | ||
指数 | 前月比(%) | 指数 | 前年同月比(%) | |
生産 | 101.8(101.5) | 0.3(▲2.3) | 109.6 | 7.0 |
出荷 | 102.2(103.4) | ▲1.2(▲1.0) | 112.9 | 5.6 |
在庫 | 106.1(104.2) | 1.8(▲0.9) | 99.1 | ▲1.0 |
在庫率 | 105.9(103.2) | 2.6(3.9) | 88.8 | ▲6.2 |
1. 3月の生産・出荷・在庫動向
【生産】
3月の生産は、前月比0.3%と2ヵ月振りの上昇(前年同月比は7.0%の上昇)となり、指数水準は101.8(季節調整済)となった。 生産の上昇に寄与した業種は、輸送機械工業、電子部品・デバイス工業、窯業・土石製品工業等であった。品目別にみると、普通乗用車、一般用タービン発電機、太陽電池セルの順に上昇に寄与している。
【出荷】
3月の出荷は、前月比▲1.2%と2ヵ月連続の低下(前年同月比は5.6%の上昇)となり、指数水準は102.2(季節調整済)となった。 出荷の低下に寄与した業種は、輸送機械工業、情報通信機械工業、電気機械工業等であった。
【在庫】
3月の在庫は、前月比1.8%と8ヵ月振りの上昇(前年同月比は▲1.0%の低下)となり、指数水準は106.1(季節調整済)となった。 在庫の上昇に寄与した業種は、輸送機械工業、鉄鋼業、電子部品・デバイス工業等であった。
3月の在庫率は、前月比2.6%と2か月連続の上昇(前年同月比は▲6.2%の低下)となり、指数水準は105.9(季節調整済)となった。
2. 製造工業生産予測調査
製造工業生産予測調査によると、4月は前月比▲1.4%の低下、5月は同0.1%の上昇を予測している。 4月の低下は、電子部品・デバイス工業、金属製品工業、輸送機械工業等による。5月の上昇は、輸送機械工業、電子部品・デバイス工業、金属製品工業等による。
3月の実現率は0.0%、4月の予測修正率は▲0.8%となった。
製造工業生産予測調査 (季節調整済前月比%)
平成22年=100
平成26年3月 | 平成26年4月 | 平成26年5月 | |
平成26年3月調査 | 0.5 | ▲0.6 | |
平成26年4月調査 | ▲1.4 | 0.1 |
3. まとめ
3月の生産は、前月比0.3%の上昇となった。また、製造工業生産予測調査によると4月低下の後、5月は上昇を予測している。 総じてみれば、生産は持ち直しの動きで推移している。
平成26年5月2日(金)Vol.556
前年比 粗鋼7ヵ月連続増、燃料油増加に転じる
経産省・エネ庁が3月の生産動態統計速報発表
経済産業省と資源エネルギー庁は4月30日、3月の生産動態統計速報を発表した。それによると3月の生産量は、鉄鋼の粗鋼生産量が972.0トンで前月比15.0%の2桁増で、前年同月比2.8%の増を示した。これで前年同月比は7ヵ月連続の増となった。また、石油製品の生産は燃料油計で1 705.2万㎘と前月比11.0%の2桁増で、前年同月比4.0%の増となった。前年同月比は2月の減から増に転じた
鉄鋼の3月の生産を品種別にみると、普通鋼の熱間圧延鋼材で鋼帯が415.0万トンと前月比16.6%の2桁減で、前年同月比1.1%増。鋼板が92.1万トンで前月比9.9%増だが、前年同月比0.9%の微減。小形棒鋼が76.9万トンで前月比3.2%増だが、前年同月比8.2%増の減。H形鋼が36.8万トンで前月比2.3%、前年同月比3.3%のともに増。線材が17.1トンで前月比10.7%の2桁増だが、前年同月比20.4%の大幅減。冷間仕上鋼材で冷延広幅帯鋼が185.4万トンと前月比16.4%の2桁増で、前年同月比2.9%増。特殊鋼の熱間圧延鋼材は182.0万トンと前月比13.1%、前年同月比5.6%のともに増。冷間仕上鋼材の冷延広幅鋼帯は24.8トンと前月比15.7%、前年同月比15.0%のともに2桁増。めっき鋼材の亜鉛めっき鋼板は112.8万トンと前月比17.5%、前年同月比4.4%のともに増を示した。
鉄鋼の出荷を品種別にみると、鋼帯が192.1万トンで前月比16.8%の2桁増だが、前年同月比4.3%の減。鋼板が97.2万トンで前月比13.6%の2桁増だが、前年同月比0.5%の微減。小形棒鋼が81.9万トンで前月比13.7%増だが、前年同月比0.8%の微減。H形鋼が39.7万トンで前月比16.9%の2桁増で、前年同月比0.4%の微増。線材が16.5万トンで前月比10.7%増だが、前年同月比18.1%の2桁減。冷延広幅帯鋼が64.0万トンで前月比19.1%の2桁増で、前年同月比1.0%の微増。特殊鋼の熱間圧延鋼材が136.3万トンで前月比14.8%の2桁増で、前年同月比2.0%増。冷延広幅帯鋼が23.7万トンと前月比8.1%、前年同月比5.5%のともに増。亜鉛めっき鋼板が109.7万トンで前月比11.3%、前年同月比2.1%のともに増となった。
一方、3月の石油生産を油種別にみると、重油がA重油とB・C重油を合わせて371.2万㎘と前月比17.3%2桁増で、前年同月比2.1%増。ガソリンが477.3万㎘で前月比14.5%2桁増で、前年同月比2.9%増。軽油が371.2万㎘で前月比11.8%の2桁増で、前年同月比4.6%増。灯油が191.2万㎘で前月比2.9%増で、前年同月比20.6%の大幅増。ナフサが176.5万㎘で前月比1.0%増だが、前年同月比1.3%減。ジェット燃料油が117.8㎘と前月比6.9%増だが、前年同月比1.6%減となった。
燃料油の出荷を品種別にみると、重油が378.1万㎘で前月比2.3%減だが、前年同月比4.7%減。ガソリンが500.7万㎘で前月比20.1%の大幅増で、前年同月比3.0%増。軽油が414.6万㎘で前月比17.4%、前年同月比12.0%のともに2桁増。灯油が200.9万㎘と前月比17.1%の2桁減で、前年同月比13.9%の2桁増。ナフサが332.7万㎘で前月比6.0%、前年同月比3.3%ともに減。ジェット燃料油が125.3万㎘と前月比19.3%、前年同月比21.7%のともに大幅増となった。
また、3月のコークスの生産は296.8万トンと前月比12.5%の2桁増だが、前年同月比0.8%の微減。出荷は75.2万トンで前月比30.4%の大幅増だが、前年同月比1.8%の減。液化石油ガスの生産は39.9万トンで前月比15.1%、前年同月比8.0%のともに増。出荷は54.0万トンと前月比7.8%、前年同月比5.1%のともに増。石灰石の生産は1 310.4万トンで前月比15.5%、前年同月比5.2%のともに増。出荷は1 049.1トンで前月比17.0%、前年同月比5.6%のともに増となった。
鉄鋼統計速報 2014年3月 Excel
資源エネルギー統計速報 2014年3月 Excel
平成26年5月2日(金)Vol.557
前年比で燃料油生産4%増、販売4ヵ月振り増
エネ庁 3月の石油統計速報発表
資源エネルギー庁は4月30日、3月の石油統計速報を発表した。概要は次の通り。
1.原油の動向
3月の原油輸入量は1 887万㎘、前年同月比91.9%と前年を下回った。輸入量の多い順に見ると、
(1) サウジアラビア(587万㎘、前年同月比101.4%)
(2) アラブ首長国連邦(439万㎘、同109.8%)
(3) カタール(249万㎘、同94.8%)
(4) クウェート(157万㎘、同110.5%)
(5) ロシア(116万㎘、同79.8%)となっている。
なお、今月の中東依存度は85.4%、前年同月に比べ4.5ポイント増と3ヵ月連続して前年を上回った。
2.燃料油の生産
燃料油の生産は1 705万㎘、前年同月比104.0%と前年を上回った。油種別にみると、ガソリン、灯油、軽油、A重油及びB・C重油は前年同月を上回ったが、ナフサ及びジェット燃料油は前年同月を下回った。
3.燃料油の輸入、輸出
燃料油の輸入は313万㎘、前年同月比100.6%と4ヵ月振りに前年を上回った。
輸出は256万㎘、同108.0%と13ヵ月連続して前年を上回った。
4.燃料油の国内販売
燃料油の国内販売は1 786万㎘、前年同月比104.8%と4ヵ月振りに前年を上回った。油種別にみると、ガソリン、ジェット燃料油、灯油、軽油及びA重油は前年同月を上回ったが、ナフサ及びB・C重油は前年同月を下回った。
5.燃料油の在庫
燃料油の在庫は912万㎘、前年同月比82.6%と7ヵ月連続して前年を下回った。油種別にみると、ガソリン、ナフサ、ジェット燃料油、灯油、軽油、A重油及びB・C重油は前年同月を下回った。
平成26年5月2日(金)Vol.558
3月は前年比14.7%増、7ヵ月連続増
2013年度は前年比3.8%増、4年連続増
自工会 3月と2013年度の四輪車生産実績速報発表
日本自動車工業会は4月30日、3月の四輪車生産実績速報と2013年度の四輪車生産実績速報を発表した。概要は次の通り。
3月の四輪車生産台数は939 761台で、前年同月の824 114台に比べて115 647台、14.0%の増加となり、7ヵ月連続で前年同月を上回った。
3月の車種別生産台数と前年同月比は次の通り。
2014年3月
【乗用車】
生産は805 469台で104 506台、14.9%の増加となり、7ヵ月連続の増加となった。うち普通車は423 564台で33 571台、8.6%の増加、小型四輪車は183 284台で17 435台、10.5%の増加、軽四輪車は198 621台で53 500台、36.9%の増加だった。
【トラック】
生産は123 099台で10 708台、9.5%の増加となり、9ヵ月連続の増加となった。うち普通車は52 449台で1 637台、3.2%の増加、小型四輪車は30 836台で3 919台、14.6%の増加だった。軽四輪車は39 814台で5 152台、14.9%の増加だった。
【バス】
生産は11 193台で433台・4.0%の増加となり、4ヵ月連続の増加だった。うち大型は852台で71台、7.7%の減少、小型は10 341台で504台・5.1%の増加だった。
3月の国内需要は783 389台で、前年同月比17.4%の増加だった。うち乗用車665 990台で前年同月比16.7%の増加、トラック114 933台で同21.8%の増加、バス2 466台で同18.3%の増加だった
輸出は前年同月比0.6%減少した。
2013年度
また、2013年度(4~3月)の生産台数は9 912 341台で、前年度の9 550 883台に比べ361 458台、3.8%の増加となり、4年連続で前年度を上回った。
2013年度の車種別生産台数と前年度比は次の通り。
【乗用車】
生産は8 443 378台で254 474台、3.1%の増加となった。うち普通車は4 718 155台で209 229台、4.6%の増加、 小型四輪車は1 917 691台で150 389台、7.3%の減少、軽四輪車は1 807 532台で195 634台、12.1%の増加だった。
【トラック】
生産は1 333 883台で96 621台、7.8%の増加となった。うち普通車は583 861台で10 634台、1.9%の増加、小型四輪車は312 319台で33 773台、12.1%の増加、軽四輪車は437 703台で52 214台、13.5%の増加だった。
【バス】
生産は135 080台で10 363台、8.3%の増加となった。うち大型は9 398台で1 104台、10.5%の減少、小型は125 682台で11 467台、10.0%の増加だった。
2013年度の国内需要は5 692 167台で、前年度の5 210 290台に比べ9.2%の増加となり、3年連続で前年度を上回った。うち乗用車4 836 751台で前年度比9.0%の増加、トラック843 644台で同11.0%の増加、バス11 772台で同4.9%の増加だった。
2013年度の輸出は前年度比0.6%減少した。
四輪車生産実績速報 PDF
四輪車車種別生産実績速報 2013年度 PDF
平成26年5月2日(金)Vol.559
軽除き前年比11.4%減、前月比60.7%減
軽は前年比2.9%増、前月比48.3%減
自販連、軽自連が4月の国内新車販売台数速報発表
消費税駆け込み需要の反動顕著
日本自動車販売協会連合会は5月1日、4月の軽自動車除く国内新車販売台数速報を発表した。
それによると、軽自動車を除く新車販売台数合計は18万8 864台で、前年同月比11.5%の2桁減で、前月比でも60.7%の大幅減となった。3月に消費税増税を控えての駆け込み需要があったため、その反動が顕著に現れた。
4月の販売台数を車種別にみると、普通乗用車が7万5 636台と前年同月比で16.9%の2桁減で、前月比64.3%減とほぼ3分の1。小型乗用車は8万9 850台で前年同月比7.0%減で、前月比56.2%減と半分以下になった。これにより乗用車計では16万5 486で前年同月比11.8%の2桁減で、前月比60.3%の大幅減となった。貨物車は普通・小型を合わせて2万2 735台で前年同月比7.8%で、前月比63.9%の大幅増となった。バスは643台で前年同月比28.6%の大幅減で、前月比73.9%減とほぼ4分の1になった。
一方、全国軽自動車協会連合会も同日、4月の軽四輪自動車販売台数速報を発表した。新車販売台数合計は15万6 362台と前年同月比で2.9%増だが、前月比で48.3%の大幅減となった。
新車車販売実績速報 2014年4月 Excel