平成26年9月3日(水)Vol.582
生産0.2%、出荷0.7%前月比増
経産省 7月の鉱工業生産・出荷・在庫速報発表
経済産業省は8月30日、7月の鉱工業生産・出荷・在庫速報を発表した。それによると、7月の特長は、①生産、出荷、在庫は上昇、在庫率は低下 ②製造工業生産予測調査によると8月、9月とも上昇を予測 ③総じてみれば、生産は弱含みで推移、としている。
平成22年=100
項目 | 季節調整済指数 | 原指数 | ||
指数 | 前月比(%) | 指数 | 前年同月比(%) | |
生産 | 96.8(96.6) | 0.2(▲3.4) | 103.2 | ▲0.9 |
出荷 | 95.9(95.2) | 0.7(▲1.9) | 101.6 | ▲0.1 |
在庫 | 111.5(110.6) | 0.8(2.0) | 112.5 | 2.8 |
在庫率 | 108.9(111.5) | ▲2.3(3.4) | 109.5 | ▲0.3 |
7月の生産・出荷・在庫動向
【生産】
生産は、前月比0.2%の上昇であった。 業種別にみると、はん用・生産用・業務用機械工業、石油・石炭製品工業、繊維工業等が上昇し、輸送機械工業、情報通信機械工業、化学工業(医薬品除く)等が低下した。
【出荷】
出荷は、前月比0.7%の上昇であった。 業種別にみると、はん用・生産用・業務用機械工業、化学工業(医薬品除く)、輸送機械工業等が上昇し、電子部品・デバイス工業、情報通信機械工業、石油・石炭製品工業等が低下した。
【在庫】
在庫は、前月比0.8%の上昇であった。 業種別にみると、輸送機械工業、電気機械工業、はん用・生産用・業務用機械工業等が上昇し、化学工業(医薬品除く)、窯業・土石製品工業、非鉄金属工業等が低下した。
製造工業生産予測調査
製造工業生産予測調査によると、8月は前月比1.3%の上昇、9月は同3.5%の上昇であった。8月の上昇は、化学工業、電子部品・デバイス工業、情報通信機械工業等による。9月の上昇は、はん用・生産用・業務用機械工業、輸送機械工業、電子部品・デバイス工業等による。
製造工業生産予測調査 (季節調整済前月比%)
平成22年=100
平成26年7月 | 平成26年8月 | 平成26年9月 | |
平成26年7月調査 | 2.5 | 1.1 | |
平成26年8月調査 | 1.3 | 3.5 |
平成26年9月3日(水)Vol.583
燃料油生産4ヵ月連続前年比増
エネ庁 7月の石油統計速報発表
資源エネルギー庁は8月30日、7月の石油統計速報を発表した。概要は次の通り。
原油の動向
7月の原油輸入量は1 527万㎘、前年同月比88.9%と5ヵ月連続して前年を下回った。輸入量の多い順に見ると、
(1)サウジアラビア(517万㎘、前年同月比101.1%)
(2)アラブ首長国連邦(405万㎘、同94.5%)
(3)カタール(172万㎘、同61.9%)
(4)ロシア(117万㎘、同144.3%)
(5)クウェート(96万㎘、同87.2%)となっている。
なお、今月の中東依存度は85.0%、前年同月に比べ1.2ポイント減と2ヵ月連続して前年を下回った。
燃料油の生産
燃料油の生産は1 404万㎘、前年同月比88.1%と4ヵ月連続して前年を下回った。油種別にみると、ガソリン、ナフサ、ジェット燃料油、灯油、軽油、A重油及びB・C重油は前年同月を下回った。
燃料油の輸入、輸出
燃料油の輸入は309万㎘、前年同月比119.2%と3ヵ月連続して前年を上回った。 輸出は224万㎘、同92.1%と3ヵ月連続して前年を下回った。
燃料油の国内販売
燃料油の国内販売は1 402万㎘、前年同月比88.7%と4ヵ月連続して前年を下回った。油種別にみても、全油種(ガソリン、ナフサ、ジェット燃料油、灯油、軽油、A重油及びB・C重油)について前年同月を下回った。
燃料油の在庫
燃料油の在庫は999万㎘、前年同月比91.1%と11ヵ月連続して前年を下回った。油種別にみると、B・C重油は前年同月を上回ったが、ガソリン、ナフサ、ジェット燃料油、灯油、軽油及びA重油は前年同月を下回った。
石油需給表 2014年7月 Excel
平成26年9月3日(水)Vol.584
前年比 粗鋼横ばい、燃料油11.9%減
経産省・エネ庁が7月の生産動態統計速報発表
経済産業省と資源エネルギー庁は8月30日、7月の生産動態統計速報を発表した。それによると生産量は、鉄鋼の粗鋼生産量が929.7トンで前月比1.8%の増加ながら、前年同月比0.0%の横ばいを示した。生産は前年同月比が減少を3ヵ月で終止符打ちとした。また、石油製品の生産は燃料油計で1 404.2万㎘と前月比16.3%の2桁増だが、前年同月11.9%の2桁減となった。前年同月比は4ヵ月の連続減となった
鉄鋼の7月の生産を品種別にみると、普通鋼の熱間圧延鋼材で鋼帯が392.6万トンと前月比5.1%、前年同月比3.5%のともに増。鋼板が83.1万トンと前月比9.2%、前年同月比6.2%のともに減。小形棒鋼が75.7万トンと前月比6.3%減だが、前年同月比2.2%増。H形鋼が35.0万トンと前月比3.4%、前年同月比0.2%のともに増。線材が17.6万トンと前月比15.9%の2桁増で、前年同月比も1.2%の増。冷間仕上鋼材の冷延広幅帯鋼が170.23万トンと前月比3.6%、前年同月比も0.0.1%のともに増。特殊鋼の熱間圧延鋼材は182.8万トンと前月比7.0%、前年同月比5.3%のともに増。冷間仕上鋼材の冷延広幅鋼帯は24.0トンと前月比3.7%、前年同月比8.1%のともに増。めっき鋼材の亜鉛めっき鋼板は100.1万トンと前月比1.0%増で、前年同月比0.0%の横ばいを示した。
鉄鋼の出荷を品種別にみると、鋼帯が183.6万トンと前月比1.7%増だが、前年同月比2.0%減。鋼板が88.3万トンと前月比2.3%増だが、前年同月比1.9%減。小形棒鋼が79.9万トンと前月比2.3%増だが、前年同月比3.4%減。H形鋼が35.5万トンと前月比12.4%増だが、前年同月比6.1%減。線材が16.6万トンと前月比20.9%の大幅増だが、前年同月比0.0%の横ばい。冷延広幅帯鋼が59.7万トンと前月比4.0%減だが、前年同月比1.1%増。特殊鋼の熱間圧延鋼材が133.7万トンと前月比7.5%、前年同月比2.7%のともに増。冷延広幅帯鋼が21.8万トンと前月比2.4%、前年同月比5.8%のともに減。亜鉛めっき鋼板が101.6万トンと前月比1.9%減だが、前年同月比6.5%増となった。
一方、石油生産を油種別にみると、ほぼすべての品種で前年同月比で減少しながら前年同月比で減少した。品種別にみると、重油がA重油とB・C重油を合わせて257.7万㎘と前月比7.7%増だが、前年同月比17.2%の2桁減。ガソリンが440.5万㎘で前月比16.6%の2桁増だが、前年同月比7.8%の減。軽油が71.3万㎘と前月比15.9%の2桁減だが、前年同月比26.7%の大幅減。灯油が71.3万㎘で前月比26.2%の大幅増だが、前年同月比26.7%の大幅減。ナフサが122.3万㎘と前月比31.4%の大幅増だが、前年同月比29.5%の大幅減。ジェット燃料油が160.0㎘と前月比18.7%の2桁増だが、前年同月比0.5%の微減となった。
燃料油の出荷を品種別にみると、重油が272.0万㎘と前月比2.2%の減だが、前年同月比15.8%の2桁減。ガソリンが465.5万㎘と前月比9.7%増だが、前年同月比6.8%減。軽油が363.2万㎘と前月比6.9%増だが、前年同月比5.2%減。灯油が70.7万㎘と前月比1.5%減だが、前年同月比22.4%の大幅減。ナフサが303.4万㎘と前月比24.5%の大幅増だが、前年同月比13.7%の2桁減。ジェット燃料油が150.4万㎘と前月比2.9%増だが、前年同月比4.2%減となった。
また、コークスの生産は290.3万トンと前月比3.2%増だか、前年同月比5.0%減。出荷は77.3万トンと前月比24.1%の大幅増で、前年同月比も4.8%の増。液化石油ガスの生産は29.4万トンで前月比13.9%の2桁増だが、前年同月比13.0%の2桁減。出荷は17.4万トンと前月比11.7%の2桁増で、前年同月比も5.0%の増。石灰石の生産は1 275.1万トンと前月比8.9%増だが、前年同月比2.9%の減。出荷は1 005.6万トンと前月比3.9%増だが、前年同月比4 5%減となった。
鉄鋼生産統計速報 2014年7月 Excel
資源エネルギー生産統計速報 2014年 7月 Excel
平成26年9月3日(水)Vol.585
四輪車生産11ヵ月振りの減
自工会 7月の四輪車生産速報発表
日本自動車工業会は9月1日、7月の四輪車生産速報を発表した。概要は次の通り。
7月の四輪車生産台数は894 742台で、前年同月の910 246台に比べて15 504台・1.7%の減少となり、11ヵ月振りに前年同月を下回った。
7月の車種別生産台数と前年同月比は次の通り。
【乗用車】
757 523台で18 481台・2.4%の減少となり、11ヵ月振りの減少となった。このうち普通車は436 358台で995台・0.2%の増加、小型四輪車は160 751台で19 469台・10.8%の減少、軽四輪車は160 414台で7台・0.004%の減少だった。【トラック】
123 154台で1 333台・1.1%の増加となり、13ヵ月連続の増加となった。このうち普通車は56 231台で1 623台・3.0%の増加、小型四輪車は29 158台で1 605台・5.8%の増加。軽四輪車は37 765台で1 895台・4.8%の減少だった。
【バス】
14 065台で1 644台・13.2%の増加となり、2ヵ月連続の増加となった。このうち大型は853台で70台・8.9%の増加、小型は13 212台で1 574台・13.5%の増加だった。
7月の国内需要は460 260台で、前年同月比2.5%の減少であった。うち乗用車391 375台で前年同月比2.6%の減少、トラック67 859台で同2.0%の 減少、バス1 026台で同14.1%の増加だった。
輸出は前年同月比0.1%の増加だった。
また、1~7月の生産累計は5 961 014台で、前年同期の5 571 290台に比べ389 724台・7.0%の増加であった。このうち乗用車は5 77 472台で342 148台・前年同期比7.2%の増加、トラックは800 814台で44 297台・同5.9%の増加、バスは82 728台で3 279台・同4.1%の増加であった。
四輪車生産速報 2014年7月 PDF
平成26年9月3日(水)Vol.586
軽除き前年比5%減、前月比17.8%減
軽は前年比19.5%減、前月比27.2%減
自販連、軽自連が8月の国内新車販売台数速報発表
日本自動車販売協会連合会は9月1日、8月の軽自動車除く国内新車販売台数速報を発表した。
それによると、軽自動車を除く新車販売台数合計は20万6 606台で、前年同月比5.0%、前月比17.8%の2桁減となった。消費増税前の駆け込み需要で膨らんでいた受注残が一巡し、反動減が鮮明になった。全体の販売動向を地域別にみると、地方の落ち込みが目立った。関東や近畿地方が1桁台の減少だったのに対し、東北や四国、中国地方は2桁減少した。地方は賃金上昇が都市部より遅れている上、軽自動車の比率が高く、反動減の影響が大きく出たとみられる。
8月の販売台数を車種別にみると、普通乗用車が9万1 090台と前年同月比で1.8%減だが、前月比では11.8%の2桁減を示した。小型乗用車は8万6 659台と前年同月比9.9%減だが、前月比34.7%と3分の1以上の減となった。これにより乗用車計では17万7 749で前年同月比5.9%の減で、前月比29.1%の大幅減となった。
貨物車は普通・小型を合わせて2万7 877台で前年同月比1.0%増だが、前月比18.4%の2桁減となった。バスは980台で前年同月比5.2%増だが、前月比4.5%減となった。
一方、全国軽自動車協会連合会も同日、8月の軽四輪自動車販売台数速報を発表した。新車販売台数合計は12万6 865台と前年同月比で19.5%、前月比で27.2%のともに大幅減となった。
四輪車販売実績速報 2014年8月 Excel