平成27年3月3日(火)Vol.613
生産は緩やかな持ち直し感
経産省 1月の鉱工業生産・出荷・在庫速報発表
経済産業省は2月27日、平成27年1月の鉱工業生産・出荷・在庫速報を発表した。
経産省では、①1月は生産、出荷が上昇。在庫、在庫率は低下であった ②製造工業生産予測調査によると2月は上昇、3月は低下を予測している ③総じてみれば生産は緩やかな持ち直しの動きがみられる、としている。
平成22年=100
項目 | 季節調整済指数 | 原指数 | ||
指数 | 前月比(%) | 指数 | 前年同月比(%) | |
生産 | 102.6(98.7) | 4.0(0.8) | 93.6 | ▲2.6 |
出荷 | 103.9(98.2) | 5.8(1.0) | 93.7 | ▲1.9 |
在庫 | 111.0(111.7) | ▲0.6(▲0.7) | 115.9 | 5.7 |
在庫率 | 108.1(112.0) | ▲3.5(▲4.3) | 120.9 | 8.8 |
1. 生産・出荷・在庫動向
【生産】
生産は、前月比4.0%の上昇であった。業種別にみると、はん用・生産用・業務用機械工業、輸送機械工業、電気機械工業等が上昇し、パルプ・紙・紙加工品工業、石油・石炭製品工業が低下した。
【出荷】
出荷は、前月比5.8%の上昇であった。業種別にみると、はん用・生産用・業務用機械工業、輸送機械工業、電子部品・デバイス工業等が上昇し、鉄鋼業が低下した。
【在庫】
在庫は、前月比▲0.6%の低下であった。業種別にみると、鉄鋼業、輸送機械工業、情報通信機械工業等が低下し、はん用・生産用・業務用機械工業、その他工業、非鉄金属工業が上昇した。
2.製造工業生産予測調査
製造工業生産予測調査によると、2月は前月比0.2%の上昇、3月は同▲3.2%の低下であった。 2月の上昇は、化学工業、情報通信機械工業、紙・パルプ工業等による。3月の低下は、はん用・生産用・業務用機械工業、電子部品・デバイス工業、電気機械工業等による。
製造工業生産予測調査 (季節調整済前月比(%))
平成22年=100
平成27年1月 | 平成27年2月 | 平成27年3月 | |
平成27年2月調査今回の調査結果 | 0.2 | ▲3.2 | |
平成27年1月調査前回の調査結果 | 6.3 | ▲1.8 |
平成27年3月3日(火)Vol.614
前年比 粗鋼4.0%減、燃料油4.3%減
経産省・エネ庁が1月の生産動態統計速報発表
経済産業省と資源エネルギー庁は2月27日、平成27年1月の生産動態統計速報を発表した。それによると生産量は、鉄鋼の粗鋼生産量が902.2トンで前月比0.3%の微増だが、前年同月比4.0%の減を示した。鉄鋼の生産減少が下げ止らない。また、石油製品の生産は燃料油計で1,651.5万㎘と前月比1.3%、前年同月比4.3%のともに減となった。石油も生産が軽油を除き全品種前年同月比減となった。
鉄鋼の1月の生産を品種別にみると、普通鋼では熱間圧延鋼材で鋼帯が387.3万トンと前月比4.8%増だが、前年同月比3.7%減。鋼板が90.4万トンと前月比0.4%の微減で、前年同月比も5.1%減。小形棒鋼が66.3万トンと前月比4.9%、前年同月比9.5%のともに減。H形鋼が33.5万トンと前月比8.8%減だが、前年同月比4.0%減。線材が16.4万トンと前月比7.7%増だが、前年同月比5.7%減。冷間仕上鋼材の冷延広幅帯鋼が166.5万トンと前月比8.7%増だが、前年同月比7.9%減。特殊鋼では熱間圧延鋼材が170.0万トンと前月比5.2%増だが、前年同月1.8%減。冷間仕上鋼材の冷延広幅鋼帯が24.2トンと前月比12.3%の2桁増で、前年同月比0.5%の微増。熱間鋼管では普通鋼が37.5万トンで前月比0.1%の微増だが、前年同月比4.8%減。めっき鋼材の亜鉛めっき鋼板は99.5万トン
鉄鋼の出荷を品種別にみると、普通鋼の鋼帯が178.1万トンと前月比7.8%、前年同月比4.0%のともに減。鋼板が90.3万トンと前月比1.9%で、前年同月比も0.5%の微減。小形棒鋼が71.2万トンと前月比1.7%増だが、前年同月比4.9%減。H形鋼が31.6万トンと前月比1.7%塑像だが、前年同月比9.6%減。線材が14.6万トンと前月比6.5%減で、前年同月比も13.9%の2桁減。冷延広幅帯鋼が54.9万トンと前月比0.5%の微減で、前年同月比も1.4%減。特殊鋼の熱間圧延鋼材が117.6万トンと前月比2.6%、前年同月比5.1%のともに減。冷延広幅帯鋼が20.5万トンと前月比0.9%の微減で、前年同月7.7%減。熱間鋼管の普通鋼が31.5万トンで是月比1.9%減で、前年同月比13.5%の2桁減。亜鉛めっき鋼板が92.9万トンと前月比2.1増だが、前年同月比11.5%の2桁減となった。
一方、石油生産を油種別にみると、重油がA重油とB・C重油を合わせて311.6万㎘と前月比0.4%の微増だが、前年同月比8.0%の減。ガソリンが465.2万㎘で前月比6.6%減で、前年同月比0.3%の微減。軽油が356.1万㎘と前月比4.1%減だが、前年同月比4.2%増。需要期の灯油が218.4万㎘と前月比3.2%増だが、前年同月比8.0%減。ナフサが191.6万㎘と前月比9.3%増だが、前年同月比0.4%の微減。ジェット燃料油が108.6㎘と前月比1.7%、前年同月比1.2%のともに減となった。
燃料油の出荷を品種別にみると、重油が337.2万㎘と前月比1.2%の増だが、前年同月比14.1%の2桁減。ガソリンが455.3万㎘と前月比11.1%の2桁減で、前年同月比も1.9%減。軽油が380.6万㎘と前月比3.5%、前年同月比9.5%のともに増。灯油が218.4万㎘と前月比3.2%増だが、前年同月比8.0%減。ナフサが397.1万㎘と前月比1.2%増で、前年同月比も0.6%の微増。ジェット燃料油が104.0万㎘と前月比9.2%減で、前年同月比0.7%の微減となった。
また、コークスの生産は283.5万トンと前月比1.9%増だが、前年同月比3.9%減。出荷は70.2万トンと前月比1.3%増だが、前年同月比1.6%減。液化石油ガスの生産は34.1万トンで前月比4.7%減、前年同月比も10.8%の2桁減。出荷は70.2万トンと前月比1.3%増だが、前年同月比1.6%増。石灰石の生産は1,158.1万トンと前月比9.9%、前年同月比1.7%のともに減。出荷は953.2万トンと前月比6.4%、前年同月比1.9%のともに減となった。
※添付資料
鉄鋼統計速報 2015年1月 Excel
資源エネルギー統計速報 2015年1月 Excel
平成27年3月3日(火)Vol.615
燃料生産3ヵ月、販売10ヵ月連続前年比減
エネ庁 1月の石油統計速報発表
資源エネルギー庁は2月27日、平成27年1月の石油統計速報を発表した。概要は次の通り。
1.原油の動向
1月の原油輸入量は1,720万㎘、前年同月比87.3%と3ヵ月連続して前年を下回った。輸入量の多い順にみると、
(1)サウジアラビア(523万㎘、前年同月比93.5%)
(2)アラブ首長国連邦(430万㎘、同106.5%)
(3)ロシア(180万㎘、同113.8%)
(4)カタール(171万㎘、同64.0%)
(5)クウェート(126万㎘、同69.9%)となっている。
1月の中東依存度は80.3%で、前年同月に比べ2.9ポイント減と3ヵ月連続して前年を下回った。
2.燃料油の生産
燃料油の生産は1,652万㎘、前年同月比95.7%と3ヵ月連続して前年を下回った。油種別にみると、軽油は前年同月を上回ったが、ガソリン、ナフサ、ジェット燃料油、灯油、A重油及びB・C重油は前年同月を下回った。
3.燃料油の輸入、輸出
燃料油の輸入は338万㎘、前年同月比95.3%と前年を下回った。輸出は273万㎘、同122.3%と3ヵ月連続して前年を上回った。
4.燃料油の国内販売
燃料油の国内販売は1,714万㎘、前年同月比94.3%と10ヵ月連続して前年を下回った。油種別にみると、軽油は前年同月を上回ったが、ガソリン、ナフサ、ジェット燃料油、灯油、A重油及びB・C重油は前年同月を下回った。
5.燃料油の在庫
燃料油の在庫は1,073万㎘、前年同月比101.2%と5ヵ月連続して前年を上回った。油種別にみると、ナフサ、ジェット燃料油及びB・C重油は前年同月を上回ったが、ガソリン、灯油、軽油及びA重油は前年同月を下回った。
※添付資料
石油需給概要 2015年1月 Excel