No.635:一進一退で推移の見通し 経産省 7月の鉱工業生産・出荷・在庫速報発表
No.636:燃料油生産 回復傾向続く エネ庁 7月の石油統計速報発表
No.637:鉄鋼減少止らず、石油4ヵ月連続増加 経産省・エネ庁が7月の生産動態統計速報発表
No.638:前年比8ヵ月連続減、全車種前月比減 自販連と全軽自連が8月の新車販売実績速報発表
No.639:生産 13ヵ月連続前年比割れ 自工会 7月の四輪車生産実績速報発表

平成27年9月2日(水)Vol.635

一進一退で推移の見通し

経産省 7月の鉱工業生産・出荷・在庫速報発表

 
経済産業省は8月31日、7月の鉱工業生産・出荷・在庫速報を発表した。7月の特長として同省では、①生産、出荷、在庫、在庫率とも低下であった ②製造工業生産予測調査によると8月は上昇、9月は低下を予測している ③総じてみれば、生産は一進一退で推移している、としている。

平成22年=100

注1:( )内は前月における確報値・前月比。
注2:▲はマイナスを示す。
項目 季節調整済指数 原指数
指数 前月比(%) 指数 前年同月比(%)
生産 97.7(98.3) ▲0.6(1.1) 103.8 0.2
出荷 96.3(96.6) ▲0.3(0.6) 100.5 ▲0.7
在庫 113.7(114.6) ▲0.8(1.5) 115.9 2.7
在庫率 112.2(113.5) ▲1.1(▲1.6) 112.3 1.8

1. 生産・出荷・在庫動向

【生産】

 生産は、前月比▲0.6%の低下であった。業種別にみると、電子部品・デバイス工業、輸送機械工業、情報通信機械工業等が低下し、化学工業(除.医薬品)、金属製品工業、石油・石炭製品工業等が上昇した。

【出荷】

 出荷は、前月比▲0.3%の低下であった。業種別にみると、電子部品・デバイス工業、石油・石炭製品工業、情報通信機械工業等が低下し、輸送機械工業、はん用・生産用・業務用機械工業、金属製品工業等が上昇した。

【在庫】

 在庫は、前月比▲0.8%の低下であった。業種別にみると、輸送機械工業、鉄鋼業、非鉄金属工業等が低下し、はん用・生産用・業務用機械工業、化学工業(除.医薬品)、石油・石炭製品工業等が上昇した。

2.製造工業生産予測調査

 製造工業生産予測調査によると、8月は前月比2.8%の上昇、9月は同▲1.7%の低下であった。

 8月の上昇は、情報通信機械工業、はん用・生産用・業務用機械工業、輸送機械工業等による。9月の低下は、はん用・生産用・業務用機械工業、輸送機械工業、鉄鋼業等による。

製造工業生産予測調査 (季節調整済前月比(%))

平成22年=100

注)▲はマイナスを示す。
  平成27年7月 平成27年8月 平成27年9月
平成27年7月調査今回の調査結果   2.8 ▲1.7
平成27年6月調査前回の調査結果 0.5 2.7  

バックナンバー>>
 

平成27年9月2日(水)Vol.636

燃料油生産 回復傾向続く

エネ庁 7月の石油統計速報発表

 
資源エネルギー庁は8月31日、7月の石油統計速報を発表した。概要は次の通り。

1.原油の動向

 7月の原油輸入量は1,693万㎘、前年同月比110.9%と前年を上回った。輸入量の多い順にみると、

 (1)サウジアラビア(557万㎘、前年同月比107.8%)

 (2)アラブ首長国連邦(523万㎘、同128.9%)

 (3)ロシア(118万㎘、同100.3%)

 (4)カタール(116万㎘、同67.7%)

 (5)クウェート(103万㎘、同106.5%)となっている。

 なお、今月の中東依存度は83.9%、前年同月に比べ1.1ポイント減と3ヵ月振りに前年を下回った。

2.燃料油の生産

 燃料油の生産は1,443万㎘、前年同月比102.8%と4ヵ月連続して前年を上回った。油種別にみると、ガソリン、ナフサ、ジェット燃料油及び軽油は前年同月を上回ったが、灯油、A重油及びB・C重油は前年同月を下回った。

3.燃料油の輸入、輸出

 燃料油の輸入は294万㎘、前年同月比95.3%と2ヵ月連続して前年を下回った。

 輸出は246万㎘、同109.4%と4ヵ月連続して前年を上回った。

4.燃料油の国内販売

 燃料油の国内販売は1,415万㎘、前年同月比101.0%と4ヵ月連続して前年を上回った。油種別にみると、ガソリン及びナフサは前年同月を上回ったが、ジェット燃料油、灯油、軽油、A重油及びB・C重油は前年同月を下回った。

5.燃料油の在庫

 燃料油の在庫は1,020万㎘、前年同月比102.0%と3ヵ月連続して前年を上回った。油種別にみると、ナフサ、ジェット燃料油、灯油、軽油及びA重油は前年同月を上回ったが、ガソリン及びB・C重油は前年同月を下回った。

※添付資料

石油需給概要 2015年7月 Excel

バックナンバー>>
 

平成27年9月2日(水)Vol.637

鉄鋼減少止らず、石油4ヵ月連続増加

経産省・エネ庁が7月の生産動態統計速報発表

 
経済産業省と資源エネルギー庁は8月31日、7月の生産動態統計速報を発表した。それによると生産量は、鉄鋼の粗鋼生産量が884.1トンで前月比3.6%増となったものの、前年同月比4.9%減を示した。鉄鋼の生産量はH形鋼と中小形形鋼を除き主要全製品で前年同月比減となり、減少が下げ止らない。また、石油製品の生産は燃料油計で1,443.1万㎘と前月比16.7%の2桁増で、前年同月比も2.8%の増を示した。燃料油生産量は前年同月比で4ヵ月連続増加をみせている。
【鉄鋼の生産】
 生産を品種別にみると、普通鋼では鋼帯が389.5万トンと前月比8.5%だが、前年同月比4.9%減。鋼板が81.8万トンと前月比8.2%、前年同月比1.6%のともに減。小形棒鋼が76.9万トンと前月比2.1%増だが、前年同月比4.8%減。H形鋼が35.8万トンと前月比14.7%の2桁増で、前年同月比も2.5%増。線材が13.7万トンと前月比3.6%減で、前年同月比21.7%の大幅減。冷延広幅帯鋼が151.9万トンと前月比0.2%の微減で、前年同月比10.8%の2桁減。冷延電気鋼帯が11.2万トンで前月比2.7%、前年同月比4.9%のともに減となった。
 特殊鋼では、熱間圧延鋼材が156.2万トンと前月比1.7%増だが、前年同月14.5%の2桁減。冷延広幅鋼帯が21.7トンと前月比3.0%、前年同月比9.7%のともに減となった。
 熱間鋼管では、普通鋼が35.9万トンで前月比1.7%増だが、前年同月比11.1%の2桁減だった。
 めっき鋼材では、亜鉛めっき鋼板が87.5万トンと前月比4.1%減で、前年同月比12.6%の2桁減を示した。
【鉄鋼の出荷】
 出荷を品種別にみると、普通鋼では鋼帯が191.5万トンと前月比2.6%、前年同月比4.3%のともに増。鋼板が83.0万トンと前月比4.4%、前年同月比5.9%のともに減。小形棒鋼が78.4万トンと前月比横ばいで、前年同月比2.0%減。H形鋼が34.0万トンと前月比4.0%増だが、前年同月比4.1%減。線材が13.8万トンと前月比2.1%減で、前年同月比17.3%の2桁減。冷延広幅帯鋼が55.4万トンと前月比5.5%増だが、前年同月比7.3%減。冷延電気鋼帯が10.9万トンで前月比5.1%、前年同月比9.7%のともに減となった。
 特殊鋼では、熱間圧延鋼材が118.1万トンと前月比3.4%増だが、前年同月比11.7%の2桁減。冷延広幅帯鋼が20.1万トンと前月比3.0%、前年同月比7.8%のともに減だった。
 熱間鋼管では、普通鋼が31.5万トンと前月比2.9%増だが、前年同月比9.6%減を示した。
 めっき鋼板では、亜鉛めっき鋼板が88.2万トンと前月比3.5%減で、前年同月11.0の2桁減となった。
【石油の生産】
 生産を油種別にみると、重油がA重油とB・C重油を合わせて238.7万㎘と前月比21.8%の大幅増だが、前年同月比7.3%の減。ガソリンが446.1万㎘で前月比11.0%の2桁増でだが、前年同月比も1.3%増。軽油が366.2万㎘と前月比13.8%の2桁増で、前年同月比も3.9%増。灯油が66.1万㎘と前月比1.0%増だが、前年同月比7.2%減。ナフサが158.5万㎘と前月比28.9%、前年同月比29.6%のともに大幅増。ジェット燃料油が167.5㎘と前月比30.2%の大幅増で、前年同月比も4.7%増となった。
【石油の出荷】
 出荷を油種別にみると、重油が248.5万㎘と前月比3.2%、前年同月比8.6%のともに減。ガソリンが469.0万㎘と前月比8.2%増で、前年同月比0.8%の微増。軽油が357.5万㎘と前月比3.6%減だが、前年同月比1.6%増。灯油が64.8万㎘と前月比8.2%、前年同月比8.4%のともに減。ナフサが383.1万㎘と前月比20.5%、前年同月比26.5%のともに大幅増。ジェット燃料油が153.9万㎘と前月比2.0%、前年同月比2.3%のともに増となった。
 また、コークスの生産は272.9万トンと前月比3.4%増だが、前年同月比6.0%減。出荷は71.2万トンと前月比2.8%、前年同月比7.9%のともに減。液化石油ガスの生産は41.6万トンと前月比24.3%の大幅増で、前年同月比も11.3%の2桁増。出荷は54.3万トンと前月比17.9%の2桁増で、前年同月比も2.0%増。石灰石の生産は1,203.2万トンと前月比1.9%増だが、前年同月比5.6%減。出荷は961.8万トンと前月比0.6%の微減だが、前年同月比4.5%増となった。

※添付資料

鉄鋼統計速報 2015年7月 Excel

資源エネルギー統計速報 2015年7月 Excel

バックナンバー>>
 

平成27年9月2日(水)Vol.638

前年比8ヵ月連続減、全車種前月比減

自販連と全軽自連が8月の新車販売実績速報発表

 
日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会は9月1日、8月の新車販売台数を発表した。

 それによると、8月は前年同月比1.9%減の32万7,049台と8ヵ月連続の前年割れとなった。軽自動車を除いた販売台数では、21万1,303台で前年同月比2.3%増をみせたものの、前月比25.1%の大幅減。増税後需要減少を続ける軽自動車が12万6,864台で前年同月比8.8%減、前月比19.0%の2桁減だった。

 軽自動車を除いた車種別の販売台数では、乗用車が18万850台で前年同月比1.7%増を示したものの、前月比26.4%の大幅減となっている。このうち普通乗用車は9万776台で前年同月比0.3%との微減だが、前月比24.0%の大幅減。小型乗用車は9万74台で前年同月比3.9%の増をみせたが、前月比28.6%の大幅減。また、普通貨物車は前月からの更新需要などもあって1万1,809台で、前年同月比3.3%増だが、前月比9.5%幅減。小型貨物車は1万7,064台で前年同月比7.1%増だが、前月比21.6%の大幅減だった。

 軽自動車の販売台数を車種別にみると、乗用車が9万536台で前年同月比12.6%、前月比17.9%のともに2桁減、貨物車が2万5,210台で前年同月比8.3%増だが、前月比22.8%の大幅減となった。

※添付資料

新車販売実績速報 2015年8月 Excel

バックナンバー>>
 

平成27年9月2日(水)Vol.639

生産 13ヵ月連続前年比割れ

自工会 7月の四輪車生産実績速報発表

 
日本自動車工業会は8月31日、7月の四輪車生産実績速報を発表した。概要は次の通り。

 7月の四輪車生産台数は841,812台で、前年同月の894,846台に比べて53,034台・5.9%の減少となり、13ヵ月連続で前年同月を下回った。

 7月の車種別生産台数と前年同月比は次のとおり。

【乗用車】

 707,911台で前年同月比49,612台・6.5%の減少となり、13ヵ月連続減少。このうち普通車は445,444台で同9,086台・2.1%の増加、小型四輪車は142,896台で同17,855台・11.1%の減少、軽四輪車は119,571台で40,843台・25.5%の減少となった。

【トラック】

 121,101台で2前年同月比,157台・1.7%の減少となり、3ヵ月連続減少。このうち普通車は57,460台で同1,125台・2.0%の増加、小型四輪車は同29,334台で176台・0.6%の増加。軽四輪車は同34,307台で3,458台・9.2%の減少。

【バス】

 12,800台で前年同月比1,265台・9.0%の減少となり、5ヵ月ぶりに減少。このうち大型は1,312台で同459台・53.8%の増加、小型は11,488台で同1,724台・13.0%の減少。

 7月の国内需要は425,093台で、前年同月比7.6%の減少であった。うち乗用車355,892台で前年同月比9.1%の減少、トラック68,141台で同0.4%の増加、バス1,060台で同3.3%の増加だった。輸出は前年同月比0.4%増加した。

 また、1~7月の生産累計は5,492,780台で、前年同期の5,961,122台に比べ468,342台・7.9%の減少だった。

 このうち乗用車は4,618,446台で前年同期比459,030台・9.0%の減少、トラックは791,278台で同9,640台・1.2%の減少、バスは83,056台で同328台・0.4%の増加だった。

※添付資料

四輪車販売実績速報 2015年7月 PDF

バックナンバー>>