No.640:生産、出荷低下傾向示す 経産省 8月の鉱工業生産・出荷・在庫速報発表
No.641:燃料油生産5ヵ月連続前年比増 エネ庁 8月の石油統計速報発表
No.642:鉄鋼減少続き、石油5ヵ月連続増加 経産省・エネ庁が8月の生産動態統計速報発表
No.643:9ヵ月連続前年割れ 自販連と全軽自連が9月の新車販売実績速報発表
No.644:14ヵ月連続前年比割れ 自工会 8月の四輪車生産実績速報発表

平成27年10月2日(金)Vol.640

生産、出荷低下傾向示す

経産省 8月の鉱工業生産・出荷・在庫速報発表

 
経済産業省は9月30日、8月の鉱工業生産・出荷・在庫速報を発表した。経産省では8月の特長として、①生産、出荷は低下、在庫、在庫率は上昇であった ②製造工業生産予測調査によると9月、10月とも上昇を予測している ③総じてみれば、生産は弱含んでいる、としている。

平成22年=100

注1:( )内は前月における確報値・前月比。
注2:▲はマイナスを示す。
項目 季節調整済指数 原指数
指数 前月比(%) 指数 前年同月比(%)
生産 97.0(97.5) ▲0.5(▲0.8) 89.5 0.2
出荷 95.7(96.2) ▲0.5(▲0.4) 88.2 0.8
在庫 114.1(113.7) 0.4(▲0.8) 117.2 2.2
在庫率 119.1(112.2) 6.1(▲1.1) 127.5 1.0

1. 生産・出荷・在庫動向

【生産】

 生産は、前月比▲0.5%の低下であった。
 業種別にみると、はん用・生産用・業務用機械工業、電気機械工業、輸送機械工業等が低下し、プラスチック製品工業、石油・石炭製品工業、化学工業(除.医薬品)等が上昇した。

【出荷】

 出荷は、前月比▲0.5%の低下であった。
 業種別にみると、はん用・生産用・業務用機械工業、金属製品工業、パルプ・紙・紙加工品工業等が低下し、輸送機械工業、石油・石炭製品工業、鉄鋼業等が上昇した。

【在庫】

 在庫は、前月比0.4%の上昇であった。
 業種別にみると、鉄鋼業、化学工業(除.医薬品)、はん用・生産用・業務用機械工業等が上昇し、輸送機械工業、電気機械工業、金属製品工業が低下した。

2.製造工業生産予測調査

 製造工業生産予測調査によると、9月は前月比0.1%の上昇、100月は同4.4%の上昇であった。

 9月の上昇は、電気機械工業、情報通信機械工業、化学工業等による。10月の上昇は、はん用・生産用・業務用機械工業、輸送機械工業、電気機械工業等による。

製造工業生産予測調査 (季節調整済前月比(%))

平成22年=100

注)▲はマイナスを示す。
  平成27年8月 平成27年9月 平成27年10月
平成27年9月調査今回の調査結果   0.1 4.4
平成27年8月調査前回の調査結果 2.8 ▲1.7  

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平成27年10月2日(金)Vol.641

燃料油生産5ヵ月連続前年比増

エネ庁 8月の石油統計速報発表

 
資源エネルギー庁は9月30日、8月の石油統計速報を発表した。概要は次の通り。

1.原油の動向

 8月の原油輸入量は1,722万㎘、前年同月比104.3%と2ヵ月連続して前年を上回った。輸入量の多い順にみると、

 (1)サウジアラビア(592万㎘、前年同月比122.6%)

 (2)アラブ首長国連邦(429万㎘、同95.1%)

 (3)カタール(177万㎘、同84.6%)

 (4)ロシア(120万㎘、同129.5%)

 (5)クウェート(94万㎘、同77.9%)となっている。

 なお、8月の中東依存度は82.1%、前年同月に比べ5.6ポイント減と2ヵ月連続して前年を下回った。

2.燃料油の生産

 燃料油の生産は1,583万㎘、前年同月比105.9%と5ヵ月連続して前年を上回った。油種別にみると、ガソリン、ナフサ、ジェット燃料油及び軽油は前年同月を上回ったが、灯油、A重油及びB・C重油は前年同月を下回った。

3.燃料油の輸入、輸出

 燃料油の輸入は288万㎘、前年同月比100.2%と3ヵ月振りに前年を上回った。 輸出は310万㎘、同137.6%と5ヵ月連続して前年を上回った。

4.燃料油の国内販売

 燃料油の国内販売は1,476万㎘、前年同月比103.1%と5ヵ月連続して前年を上回った。油種別にみると、ガソリン、ナフサ、ジェット燃料油、灯油及び軽油は前年同月を上回ったが、A重油及びB・C重油は前年同月を下回った。

5.燃料油の在庫

 燃料油の在庫は1,103万㎘、前年同月比98.6%と4ヵ月振りに前年を下回った。油種別にみると、ナフサ、ジェット燃料油及び灯油は前年同月を上回ったが、ガソリン、軽油、A重油及びB・C重油は前年同月を下回った。

※添付資料

石油需給概要 2015年8月 Excel

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平成27年10月2日(金)Vol.642

鉄鋼減少続き、石油5ヵ月連続増加

経産省・エネ庁が8月の生産動態統計速報発表

 
経済産業省と資源エネルギー庁は9月31日、8月の生産動態統計速報を発表した。それによると生産量は、鉄鋼の粗鋼生産量が879.7トンで前月比0.5%の微減で、前年同月比5.9%減を示した。鉄鋼の生産量はH形鋼、線材、ブリキを除き主要全製品で前年同月比減となり、減少が下げ止らない。また、石油製品の生産は燃料油計で15,833万㎘と前月比9.7%、前年同月比5.9%のともに増を示した。燃料油生産量は前年同月比で5ヵ月連続増加をみせている。

【鉄鋼の生産】

 生産を品種別にみると、普通鋼では鋼帯が388.2万トンと前月比0.3%、前年同月比0.7%のともに微減。鋼板が81.3万トンと前月比0.5%微減で、前年同月比10.7%の2桁減。小形棒鋼が71.6万トンと前月比2.3%、前年同月比4.4%のともに減。H形鋼が34.2万トンと前月比4.6%減だが、前年同月比6.6%増。線材が16.1万トンと前月比17.1%、前年同月比4.6%のともに増。冷延広幅帯鋼が153.5万トンと前月比1.1%増だが、前年同月比8.8%減。冷延電気鋼帯が11.3万トンで前月比0.4%の微増だが、前年同月比6.5%減となった。
 特殊鋼では、熱間圧延鋼材が149.6万トンと前月比4.2%減で、前年同月15.2%の2桁減。冷延広幅鋼帯が21.7トンと前月比0.1%の微増だが%、前年同月比7.4%減となった。

 熱間鋼管では、普通鋼が32.7万トンで前月比9.0%、前年同月比6.2%のともに減。特殊鋼が10.6万トンで前月比21.6%、前年同月比49.4%のともに大幅減だった。

 めっき鋼材では、亜鉛めっき鋼板が89.4万トンと前月比2.2%増だが、前年同月比10.5%の2桁減を示した。

 【鉄鋼の出荷】

 出荷を品種別にみると、普通鋼では鋼帯が190.3万トンと前月比0.6%の微減だが、前年同月比7.0%増。鋼板が76.9万トンと前月比7.4%、前年同月比5.0%のともに減。小形棒鋼が67.6万トンと前月比13.8%の2桁減で、前年同月比も3.7%減。H形鋼が32.6万トンと前月比4.1%減だが、前年同月比3.9%増。線材が13.5万トンと前月比1.6%、前年同月比2.6%のともに減。冷延広幅帯鋼が52.2万トンと前月比5.7%減で、前年同月比も08%の微減。冷延電気鋼帯が10.0万トンと前月比8.2%減で、前年同月比10.9%の2桁減となった。
 特殊鋼では、熱間圧延鋼材が108.3万トンと前月比8.3%、前年同月比6.8%のともに減。冷延広幅帯鋼が18.4万トンと前月比8.4%減で、前年同月比10.3%の2桁減だった。

 熱間鋼管では、普通鋼が27.3万トンと前月比13.3%の2桁減で、前年同月比も7.8%の減。特殊鋼は9.0万トンで前月比14.9%の2桁減で、前年同月比57.0%の大幅減だった。

 めっき鋼板では、亜鉛めっき鋼板が78.6万トンと前月比10.9%の2桁減で、前年同月も9.5%の減となった。

 【石油の生産】

 生産を油種別にみると、重油が255.0万㎘と前月比6.9%増だが、前年同月比4.8%減。ガソリンが506.2万㎘で前月比13.5%の2桁増で、前年同月比も6.0%増。軽油が381.8万㎘と前月比4.3%、前年同月比8.0%のともに増。灯油が108.0万㎘と前月比63.4%の大幅増だが、前年同月比0.1%の微減。ナフサが155.8万㎘と前月比1.7%減だが、前年同月比6.6%増。ジェット燃料油が176.4㎘と前月比5.3%増で、前年同月比24.4%の大幅増。液化石油ガスの生産は41.6万トンと前月比24.3%の大幅増で、前年同月比も11.3%の2桁増となった。

 【石油の出荷】

 出荷を油種別にみると、重油が268.6万㎘と前月比8.1%、前年同月比2.1%のともに増。ガソリンが529.4万㎘と前月比12.9%の2桁増で、前年同月比も6.2%増。軽油が387.2万㎘と前月比8.3%増で、前年同月比14.5%の2桁増。灯油が75.8万㎘と前月比17.0%の2桁増だが、前年同月比12.0%の2桁減。ナフサが365.5万㎘と前月比4.6%減だが、前年同月比18.8%の2桁増。ジェット燃料油が165.1万㎘と前月比7.3%増で、前年同月比21.7%の大幅増。液化石油ガスは55.9万トンと前月比3.0%増で、前年同月比10.9%の2桁増となった。

 また、コークスの生産は268.8万トンと前月比1.5%、前年同月比8.5%のともに減。出荷は78.7万トンと前月比10.7%の2桁増で、前年同月比も5.2%増。石灰石の生産は1,173.9万トンと前月比2.6%減で、前年同月比も0.7%の微減。出荷は915.2万トンと前月比4.6%、前年同月比3.5%のともに減となった。

※添付資料

鉄鋼統計速報 2015年8月 Excel

資源エネルギー統計速報 2015年8月 Excel

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平成27年10月2日(金)Vol.643

9ヵ月連続前年割れ

自販連と全軽自連が9月の新車販売実績速報発表

 
日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会は10月1日、9月の新車販売台数を発表した。それによると、9月は47万9,375台と前月比が46.6%の大幅増をみせたものの、前年同月比が7.6%減で9ヵ月連続の前年割れとなった。前月比の大幅増は毎年、8月が盆休みもあって販売台数が減少するため。新車販売台数の低迷が依然続いている。

 軽自動車を除いた販売台数では、30万5,802台と前月比44.7%の大幅増ながら、前年同月比3.0%減となった。増税後需要減少を続ける軽自動車は17万3.573台と前月比50.0%の大幅増ながら、前年同月比14.7%減となった。

 軽自動車を除いた車種別の販売台数では、乗用車が25万9,813台と前月比43.7%増だが、前年同期比3.2%の減。このうち普通乗用車は13万4,216台と前月比47.9%増だが、前年同月比6.8%減。小型乗用車は12万5,597台と前月比39.4%増だが、前年同月比ではやや持ち直して0.9%の微増だった。また、普通貨物車は1万9,290台と前月比63.3%増だが、前年同月比3.7%減、小型貨物車は2万5,310台と前月比43.8%増で、前年同月比0.9%の微減とやや持ち直しをみせた。

 軽自動車の販売台数を車種別にみると、乗用車が13万9,947台と前月比54.6%増だが、前年同月比14.3%の2桁減、貨物車が3万3,626台と前月比33.4%増だが、前月比16.1%の2桁減となった。

※添付資料

新車販売実績速報 2015年9月 Excel

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平成27年10月2日(金)Vol.644

14ヵ月連続前年比割れ

自工会 8月の四輪車生産実績速報発表

 
日本自動車工業会は9月30日、8月の四輪車生産実績速報を発表した。概要は次の通り。

 8月の四輪車生産台数は604,974台で、前年同月比4.7%の減少となり、14ヵ月連続で前年同月を下回った。

 8月の車種別生産台数と前年同月比は次の通り。

 【乗用車】

 509,505台で前年同月比4.6%の減少となり、14ヵ月連続前年同月を下回った。このうち普通車は311,069台で同0.2%の増加。小型四輪車は109,593台で同0.9%の増加。軽四輪車は88,843台で同22.8%の減少だった。

 【トラック】

 86,225台で前年同月比5.4%の減少となり、4ヵ月連続前年同月を下回った。このうち普通車は39,246台で同2.5%の減少。小型四輪車は20,912台で同2.3%の減少。軽四輪車は26,067台で同1.7%の減少だった。

 【バス】

 9,244台で前年同月比5.2%の減少となり、2ヵ月連続前年同月を下回った。このうち大型は786台で同52.3%の増加。小型は8,458台で同8.4%の減少だった。

 8月の国内需要は327,049台で、前年同月比1.9%の減少であった。うち乗用車は271,386台で前年同月比3.5%の減少、トラックは54,623台で同6.8%の増加、バスは1,040台で同6.1%の増加だった。また、輸出は前年同月比0.1%の減少。

 また、1~8月の生産累計は6,097,870台で、前年同期比7.6%の減少であった。

 このうち乗用車は5,127,951台で同8.6%の減少、トラックは877,619台で同1.6%の減少、バスは92,300台で同0.2%の減少だった。

※添付資料

四輪車販売実績速報 2015年8月 PDF

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