平成28年2月1日(月)Vol.657
生産・出荷低下し在庫増加
経産省 12月の鉱工業生産・出荷在庫速報発表
経済産業省は1月29日、12月の鉱工業生産・出荷・在庫速報を発表した。経産省では12月の特長を ①生産・出荷は低下、在庫・在庫率は上昇であった ②製造工業生産予測調査によると1月は上昇、2月は低下を予測している ③総じてみれば、生産は一進一退で推移している、としている。
鉱工業指数
平成22年=100
項目 | 季節調整済指数 | 原指数 | ||
指数 | 前月比(%) | 指数 | 前年同月比(%) | |
生産 | 96.5(97.9) | ▲1.4(▲0.9) | 98.3(97.7) | ▲1.6(1.7) |
出荷 | 94.8(96.4) | ▲1.7(▲2.4) | 98.3(95.9) | ▲2.4(0.7) |
在庫 | 112.3(111.9) | 0.4(0.4) | 112.3(115.5) | 0.0(▲0.4) |
在庫率 | 116.0(115.5) | 0.4(3.1) | 112.9(117.2) | 2.9(▲0.5) |
【生産】
生産は、前月比▲1.4%の低下。
◇低下業種……はん用・生産用・業務用機械工業、電子部品・デバイス工業、輸送機械工業等。
◇上昇業種……窯業・土石製品工業、情報通信機械工業、化学工業(除.医薬品)等
【出荷】
出荷は、前月比▲1.7%の低下。
◇低下業種……電子部品・デバイス工業、はん用・生産用・業務用機械工業、輸送機械工業等
◇上昇業種……石油・石炭製品工業、情報通信機械工業、窯業・土石製品工業等
【在庫】
在庫は、前月比0.4%の上昇。
◇上昇業種……鉄鋼業、金属製品工業、電気機械工業等
◇低下業種……輸送機械工業、はん用・生産用・業務用機械工業、非鉄金属工業等
製造工業生産予測調査によると、1月は前月比7.6%の上昇、2月は同▲4.1%の低下とされている。
◇1月の上昇業種……はん用・生産用・業務用機械工業、輸送機械工業、情報通信機械工業等
◇2月の低下業種……輸送機械工業、はん用・生産用・業務用機械工業、電子部品・デバイス工業等
製造工業生産予測調査 (季節調整済前月比(%))
平成22年=100
平成27年12月 | 平成28年1月見込み | 平成28年2月見込み | |
平成28年1月調査(今回) | 7.6 | ▲4.1 | |
平成27年12月調査(前回) | 0.9 | 6.0 |
平成28年2月1日(月)Vol.658
燃料油生産4ヵ月、販売3ヵ月連続前年比割れ
エネ庁 12月の石油統計速報発表
資源エネルギー庁は1月29日、12月の石油統計速報を発表した。概要は次の通り。
1.原油の動向
12月の原油輸入量は1,729万㎘、前年同月比98.7%と前年を下回った。輸入量の多い順にみると次の通り。
(1)サウジアラビア(573万㎘、前年同月比105.1%)
(2)アラブ首長国連邦(387万㎘、同97.1%)
(3)クウェート(158万㎘、同97.5%)
(4)カタール(145万㎘、同104.5%)
(5)ロシア(139万㎘、同73.0%)となっている。
なお、今月の中東依存度は79.8%、前年同月に比べ2.5ポイント増と2ヵ月連続して前年を上回った。
2.燃料油の生産
燃料油の生産は1,639万㎘、前年同月比97.9%と4ヵ月連続して前年を下回った。油種別にみると、ナフサ、ジェット燃及びB・C重油は前年同月を上回ったが、ガソリン、灯油、軽油及びA重油は前年同月を下回った。
3.燃料油の輸入、輸出
燃料油の輸入は331万㎘、前年同月比98.5%と2ヵ月連続して前年を下回った。
輸出は253万㎘、同103.2%と9ヵ月連続して前年を上回った。
4.燃料油の国内販売
燃料油の国内販売は1,764万㎘、前年同月比93.7%と3ヵ月連続して前年を下回った。油種別にみると、ナフサ及びジェット燃料油は前年同月を上回ったが、ガソリン、灯油、軽油、A重油及びB・C重油は前年同月を下回った。
5.燃料油の在庫
燃料油の在庫は1,050万㎘、前年同月比97.1%と5ヵ月連続して前年を下回った。油種別にみると、ガソリン、ジェット燃料油及びA重油は前年同月を上回ったが、ナフサ、灯油、軽油及びB・C重油は前年同月を下回った。
※添付資料
石油統計速報 平成27年12月 Excel
平成28年2月1日(月)Vol.659
鉄鋼20ヵ月連続減、暦年で前年比5%減
石油4ヵ月振り増、暦年で0.4%微減
経産省・エネ庁が12月と暦年の生産動態統計速報発表
経済産業省と資源エネルギー庁は1月29日、12月の生産動態統計速報と平成27年暦年の生産統計速報を発表した。
それによると生産量は、12月の鉄鋼の粗鋼生産量が874.3トンで前月比2.9%、前年同月比4.7%のともに減となり、26年4月以降20ヵ月連続で対前年同月比減が続きこの結果、暦年では1億5,15万15㌧で前年比5.0%減となった。
鉄鋼の生産量を品種別にみると12月は鋼帯、冷延広幅帯鋼、ブリキを除き全製品で前年同月比減となり、これにより暦年の生産量はH形鋼とブリキを除き、主要全製品が前年比減となった。
また、石油製品の12月の生産は燃料油計で1,6,38.9万㎘と前月比13.5%の2桁増だが、前年同月比2.1%の減を示し、前年同月比が4ヵ月振りの増となった。この結果、暦年では1億7,885.0万㎘で前年比04%減のほぼ横ばいとなった。
【鉄鋼の生産】
12月の生産を品種別にみると、普通鋼では鋼帯が372.7万トンと前月比1.5%増、前年同月比0.9%の微増となり、暦年で4,474.5万トンと前年比2.3%減。鋼板が83.2万トンと前月比0.5%の微減で、前年同月比も8.3%の減となり、暦年で1,036.3万トンと前年比4.5%減。小形棒鋼が65.4万トンと前月比13.0%の2桁減で、前年同月比も6.2%減となり、暦年で864.3万トンと前年比7.3%減。H形鋼が30.1万トンと前月比7.0%減、前年同月比2.3%のともに減となり、暦年で398.9万トンと前年比横倍。線材が14.9万トンと前月比8.0%増だが、前年同月比2.0%減となり、暦年で179.7万トンと前年比7.3%減。冷延広幅帯鋼が151.3万トンと前月比0.6%、前年同月比0. 9%のともに微減となり、暦年で1,888.7万トンと前年比3.5%減。冷延電気鋼帯が10.9万トンと前月比7.1%減だが、前年同月比7.1%減となり、暦年で137.7万トンと11.3%減となった。
特殊鋼では、熱間圧延鋼材が152.3万トンと前月比2.6%、前年同月5.8%のともに減となり、暦年で1,888.7万トンと9.7%減。冷延広幅鋼帯が21.7トンと前月比0.6%の微減だが、前年同月比0.9%増となり、暦年で266.0万トンと前年比4.4%減となった。
熱間鋼管では、普通鋼が33.9万トンで前月比4.5%、前年同月比9.5%のともに減となり、暦年で426.8㌧と前年比8.2%減。特殊鋼が10.6万トンで前月比4.9%増だが、前年同月比4.3%と大幅減となり、暦年で154.3万トンと前年比39.7%の大幅減となった。
めっき鋼材では、亜鉛めっき鋼板が86.5万トンと前月比0.4%の増だが、前年同月比3.3%の減となり、暦年で1,089.8万トンと前年比9.7%減となった。
【鉄鋼の出荷】
出荷を品種別にみると、普通鋼では鋼帯が192.1万トンと前月比4.4%増だが、前年同月比0.5%の微減となり、暦年で2,216.1万トンと前年比4.6%増。鋼板が84.8万トンと前月比2.6%増だが、前年同月比7.9%減となり、暦年で1,032.1と前年比3.8%減。小形棒鋼が65.7万トンと前月比6.4%、前年同月比6.2%のともに減となり、暦年で865万トンと5.3%減。H形鋼が31.3万トンと前月比4.4%増で、前年同月比も0.6%の微増となり、暦年で397.9万トンと前年比0.4%の微減。線材が14.2万トンと前月比7.0%増だか、前年同月比8.8%減となり、暦年で174.2万トンと前年比6.9%減。冷延広幅帯鋼が54.7万トンと前月比4.5%増だが、前年同月比0.9%の微減となり、暦年で658.3万トンと前年比6.1%減。冷延電気鋼帯が11.0万トンと前月比6.5%増だが、前年同月比7.3%減となり、暦年で24.6万トンと前年比12.2%の2桁減となった。
特殊鋼では、熱間圧延鋼材が114.7万トンと前月比1.3%、前年同月比5.0%のともに減となり、暦年で1,417.6万トンとと前年比7.4%減。冷延広幅帯鋼が20.6万トンと前月比5.5増だが%、前年同月比0.6%の微減となり、暦年で246.6万トンと5.1%減になった。
熱間鋼管では、普通鋼が29.9万トンと前月比2.2%、前年同月比6.8%のともに減となり、暦年で372.6万トンと前年比8.4%減。特殊鋼は9.1万トンで前月比2.9%増だが、前年同月比54.4%の大幅減となり、暦年で40.2%の大幅減になった。
めっき鋼板では、亜鉛めっき鋼板が85.8万トンと前月比5.1%増だが、前年同月比5.7%減となり、暦年で1,069.3万トンと前年比9.7パーセントの減になった。
【石油の生産】
生産を油種別にみると、重油が310.2万㎘と前月比22.3%の大幅増だが、前年同月比横ばいとなり、暦年で3,174.7万㎘と前年比8.5%減。ガソリンが489.3万㎘で前月比8.9%増だが、前年同月比1.1%減となり、暦年で5,435.1万㎘で前年比1.5%増。軽油が365.1万㎘と前月比10.7%の2桁増だが、前年同月比1.7%減となり、暦年で2.7%増。需要ピークの灯油が177.9万㎘と前月比18.4%の2桁増だが、前年同月比16.0%の2桁減となり、暦年で1,553.1万㎘と前年比7.7%減。ナフサが180.4万㎘と前月比19.1%の2桁増で、前年同月比も2.9%増となり、暦年で1,920.6万㎘と前年比4.9%増。ジェット燃料油が115.9㎘と前月比5.9%、前年同月比5.0%のともに増となり暦年で1,594.6万㎘と前年比4.4%増。液化石油ガスが32.2万トンと前月比6.6%増だが、前年同月比9.0%減となり、暦年で437.5万トンで前年比0.1%の微増。アスファルトが28.4万トンと前月比8.0%増だが、前年同月比4.1%減となり、暦年で325.8万トンで前年比4.9%減となった。
【石油の出荷】
出荷を油種別にみると、重油が320.1万㎘と前月比14.5%の2桁増だが、前年同月比3.9%減となり、暦年で3,407.3万㎘で前年比7.5%減。ガソリンが515.0万㎘と前月比12.0%の2桁増で、前年同月比0.5%の微増となり、暦年で5,640.2万㎘と前年比2.0%増。軽油が354.9万㎘と前月比1.5%増だが、前年同月比3.5%減となり、暦年で4,371.7万㎘と前年比2.3%増。灯油が235.4万㎘と前月比53.0%の大幅増だが、前年同月比12.0%の2桁減隣、暦年で1,736.6万㎘と前年比7.5%減。ナフサが417.0万㎘と前月比15.6%の2桁増で、前年同月比も6.4%増となり、暦年で4,383.0万㎘と前年比11.2%増。ジェット燃料油が117.5万㎘と前月比2.9%、前年同月比2.7%のともに増となり、暦年で1,629.0万㎘と前年比6.4%増。液化石油ガスが49.0万トンと前月比7.6%増だが、前年同月比12.1%の2桁減となり、暦年で619.0万トンで前年比4.5%減。アスファルトが18.9万トンと前月比2.8%減だが、前年同月比6,0%の増となり、暦年で208.7万トンで前年比1.7%減となった。
【コークス・石灰石】
コークスの生産は270.7万トンと前月比4.0%増だが、前年同月比2.7%減となり、暦年で3,240.2万トンで前年比5.2%減。出荷は76.5万トンと前月比3.0%増で、前年同月比も10.4%の2桁増となり、暦年で880.4万トンで前年比4.1%増。石灰石の生産は1,230.9万トンと前月比4.0%増だが、前年同月比4.2%減となり、暦年で1億4.3350万トンと前年比3.2%減。出荷は977.1万トンと前月比横ばいで前年同月比4.0%減となり、暦年で1億1,562.5万トンと前年比3.0%減を示した。
※添付資料
鉄鋼統計速報 平成27年12月 Excel
鉄鋼統計速報 平成27年 Excel
資源エネルギー統計速報 平成27年12月 Excel
資源エネルギー統計速報 平成27年 Excel
平成28年2月1日(月)Vol.660
12月は2ヵ月振り減、暦年で2年振り減
自工会 12月の四輪車生産実績速報発表
日本自動車工業界は1月29日、12月の四輪車生産実績速報を発表した。概要は次の通り。
12月の四輪車生産台数は749,693台で、前年同月の767,052台に比べて17,359台・2.3%の減少となり、2ヵ月振りに前年同月を下回った。
12月の車種別生産台数と前年同月比は次の通り。
【乗用車】
641,058台で8,179台・1.3%の減少となり、3ヵ月振りに減少した。このうち普通車は399,772台で38,365台・10.6%の増加、小型四輪車は119,410台で10,268台・7.9%の減少、軽四輪車は121,876台で36,276台・22.9%の減少だった。
【トラック】
98,214台で9,063台・8.4%の減少となり、8ヵ月連続減少した。このうち普通車は41,697台で7,637台・15.5%の減少、小型四輪車は25,666台で2,074台・8.8%の増加。軽四輪車は30,851台で3,500台・10.2%の減少だった。
【バス】
10,421台で117台・1.1%の減少となり、2ヵ月振りに減少した。このうち大型は860台で186台・17.8%の減少、小型は9,561台で69台・0.7%の増加だった。
【概要】
12月の国内需要は369,460台で、前年同月比14.5%の減少であった。うち乗用車307,859台で前年同月比14.6%の減少、トラック60,485台で同14.5%の減少、バス1,116台で同34.6%の増加だった。
輸出は前年同月比8.1%の増加した。
【2015年暦年】
また、2015年(1~12月)の生産台数は9,278,238台で、前年の9,774,665台に比べ496,427台・5.1%の減少となり、2年振りに減少となった。
このうち乗用車は7,830,722台で前年比5.4%の減少となり、2年振りに減少、トラックは1,309,666台で同3.5%の減少となり、4年振りに減少、バスは137,850台で同1.4%の減少となり、4年振りに減少となった。
2015年(1~12月)の国内需要は5,046,511台で、前年に比べ9.3%の減少となり、4年振りに減少となった。
このうち乗用車は4,215,889台で前年比10.3%の減少、トラックは817,235台で同4.0%の減少、バスは13,387台で同11.7%の増加であった。
2015年(1~12月)の輸出は前年比2.5%の増加だった。
四輪車生産実績速報 平成27年12月 PDF