No.679: 前月比生産1.9%、出荷1.2%上昇 経産省 6月の鉱工業・生産出荷・在庫速報発表
No.680: 鉄鋼3ヵ月連続、燃料油2ヵ月連続増 経産省・エネ庁が6月の生産動態統計速報発表
No.681: 燃料油国内販売9ヵ月連続減 経産省 6月の石油統計速報発表

平成28年8月2日(火)Vol.679

前月比生産1.9%、出荷1.2%上昇

経産省 6月の鉱工業・生産出荷・在庫速報発表

経済産業省は7月29日、6月の鉱工業生産・出荷・在庫速報を発表した。6月生産、出荷が上昇したものの、在庫が横ばいで在庫率は低下した。

経産省によれば、製造工業生産予測調査によると7月、8月ともに上昇を予測しており、総じてみれば生産は一進一退で推移しているが、一部に持ち直しがみられる。

鉱工業指数

平成22年(2010年)=100

注1:()内は前月における確報値・前月比。
注2:▲はマイナスを示す。
項目 季節調整済指数 原指数
指数 前月比(%) 指数 前年同月比(%)
生産(前月値) 96.5(94.7) 1.9(▲2.6) 100.3(89.4) ▲1.9(▲0.4)
出荷(前月値) 94.6(93.5) 1.2(▲2.6) 97.7(86.5) ▲2.2(▲1.0)
在庫(前月値) 113.9(113.9) 0.0(0.4) 113.3(112.6) 0.0(0.8)
在庫率(前月値) 116.2(117.8) ▲1.4(1.8) 115.1(124.7) 3.0(2.6)

1. 生産・出荷・在庫動向

【生産】

生産は、前月比1.9%上昇した。上昇業種は化学工業(除く医薬品)、輸送機械工業、金属製品工業等。低下業種は石油・石炭製品工業だった。

【出荷】

出荷は前月比1.2%上昇した。上昇業種は電子部品・デバイス工業、汎用・生産用・業務用機械工業、金属製品工業等。低下業種は石油・石炭製品工業、鉄鋼業だった。

【在庫】

在庫は、前月比0.0%の横ばいだった。上昇業種は鉄鋼業、輸送機械工業、電気機械工業等。低下業種は汎用・生産用・業務用機械工業、化学工業(除く医薬品)、非鉄金属工業等だった 製造工業生産予測調査

【製造工業生産予測調査】

月は前月比2.4%の上昇、8月は同2.3%の上昇だった。7月の上昇業種は化学工業、汎用・生産用・業務用機械工業、輸送機械工業等。8月の上昇業種は汎用・生産用・業務用機械工業、電子部品・デバイス工業、情報通信機械工業等となっている。

製造工業生産予測調査 (季節調整済前月比(%))

平成22年(2010年)=100

注)▲はマイナスを示す。
平成28年6月 平成28年7月見込み 平成28年8月見込み
平成28年7月調査(今回) 2.4 2.3
平成28年6月調査(前回) 1.7 1.3

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平成28年8月2日(火)Vol.680

鉄鋼3ヵ月連続、燃料油2ヵ月連続増

経産省・エネ庁が6月の生産動態統計速報発表

経済産業省と資源エネルギー庁は7月29日、6月の生産動態統計速報を発表した。それによると6月の粗鋼生産量は877.0万トンで前月比1.9%減だが、前年同月比2.8%増となり、3ヵ月連続で対前年同月比増となった。だが、熱間圧延鋼材など主要製品は前月比、前年同月比とも減となっており、不安要因も見逃せない。炉別生産をみると、転炉鋼が673.9万トンと前月比2.5%減、前年同月比4.2%増、電炉鋼が202.1万トンと同0.2%減、同2.2%減となり、前年同月比でみると転炉鋼は3ヵ月連続の増加ながら、電炉鋼は19ヵ月連続の減少となっている。

また、石油製品の6月の生産は燃料油計で1,324.1万㎘と前月比7.6%減だが、前年同月比7.1%増となり、2ヵ月連続前年同月比増となった。

6月の生産・出荷の動向は次の通り。

【鉄鋼の生産】

生産を品種別にみると、普通鋼では鋼帯が353.2万トンと前月比6.6%、前年同月比1.6%のともに減。冷延広幅帯鋼が147.4万トンと前月比3.7%、前年同月3.1%のともに減。冷延電気鋼帯が11.5万トンと前月比6.5%の減で、前年同月比0.1%の微減。鋼板が92.2万トンと前月比13.7%の2桁増で、前年同月比も3.5%増。小形棒鋼が74.2万トンと前月比0.2%の微減で、前年同月比3.6%減。H形鋼が31.2万トンと前月比7.0%減で、前年同月比も0.1%の微減。線材が14.9万トンと前月比5.5%減だが、前年同月比4.2%増となった。

特殊鋼では、熱間圧延鋼材が156.9万トンと前月比6.0%減だが、前年同月比2.2%増。冷延広幅鋼帯が21.9トンと前月比3.5%、前年同月比2.1%のともに減となった。

熱間鋼管では、普通鋼が34.6万トンで前月比8.1%増だが、前年同月2.0%減。特殊鋼が15.3万トンで前月比9.2%増で、前年同月比39.7%の大幅増となった。

めっき鋼材では、亜鉛めっき鋼板が84.7万トンと前月比1.6%、前年同月比7.2%のともに減となった。

【鉄鋼の出荷】

出荷を品種別にみると、普通鋼では鋼帯が174.4万トンと前月比14.0%の2桁減で、前年同月比も6.6%減。冷延広幅帯鋼が53.5万トンと前月比4.3%減だが、前年同月比2.0%増。冷延電気鋼帯が19.6万トンと前月比3.3%、前年同月比5.3%のともに減。鋼板が86.5万トンと前月比5.2%増だが、前年同月比0.2%の微減。小形棒鋼が75.4万トンと前月比6.8%の増だが、前年同月比4.0%減。H形鋼が32.1万トンと前月比2.9%増だが、前年同月比1.9%減。線材が14.3万トンと前月比0.9%の微減で、前年同月比2.1%増となった。

特殊鋼では、熱間圧延鋼材が118.4トンと前月比1.8%減だが、前年同月比3.6%増。冷延広幅帯鋼が19.6万トンと前月比3.3%、前年同月比5.3%のともに減となった。

熱間鋼管では、普通鋼が30.7万トンと前月比9.7%増で、前年同月比も0.2%の微増%。特殊鋼が11.5万トンで前月比6.1%減だが、前年同月比11.8%の2桁増となった。

めっき鋼板では、亜鉛めっき鋼板が83.6万トンと前月比0.1%の微増だが、前年同月比8.5%の減となった。

【石油の生産】

4月の生産を油種別にみると、重油が255.1万㎘と前月比7.3%増で、前年同月比30.2%の大幅増。ガソリンが398.1万㎘で前月比11.8%、前年同月比1.0%のともに減。軽油が311.0万㎘と前月比4.3%、前年同月比3.3%のともに減。灯油が65.1万㎘と前月比38.0%の大幅減で、前年同月比0.6%の微減。ナフサが153.2万㎘と前月比6.7減だが、前年同月比24.7%の大幅増。ジェット燃料油が141.7㎘と前月比5.1%減だが、前年同月比10.1%の2桁増。液化石油ガスが32.8万トンと前月比15.0%の2桁減で、前年同月比も1.8%減。アスファルトが26.9万トンと前月比1.5%増で、前年同月比10.8%の2桁増。潤滑油が20.1万トンと前月比9.0%減だが、前年同月比15.5%の2桁増となった。

【石油の出荷】

出荷を油種別にみると、重油が259.6万㎘と前月比4.8%、前年同月比1.1%のともに増。ガソリンが409.6万㎘と前月比10.5%の2桁減で、前年同月比も5.5%減。軽油が334.6万㎘と前月比0.2%の微増だが、前年同月比3.0%減。灯油が62.8万㎘と前月比33.5%の大幅減で、前年同月比も11.0%の2桁増。ナフサが333.9万㎘と前月比2.5%の減だが、前年同月比5.1%増。ジェット燃料油が158.8万㎘と前月比3.8%、前年同月比5.3%のともに増。液化石油ガスが41.6万トンと前月比7.1%、前年同月比9.6%のともに減。アスファルトが15.2万トンと前月比6.4%減だが、前年同月比10.1%の2桁増。潤滑油が23.2万トンと前月比まったくの横ばいだが、前年同月比8.2%増となった。

【コークス・石灰石】

コークスの生産は265.8万トンと前月比6.4%減だが、前年同月比0.7%の微増。出荷は74.7万トンと前月比8.5%、前年同月比2.0%のともに増。石灰石の生産は1,102.0万トンと前月比0.9%の微増だが、前年同月比6.6%減。出荷は888.0万トンと前月比0.1%の微増だが、前年同月比7.1%減を示した。

※添付資料

鉄鋼統計速報 平成28年6月 Excel

資源エネルギー統計速報 平成28年6月 Excel

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平成28年8月2日(火)Vol.681

燃料油国内販売9ヵ月連続減

経産省 6月の石油統計速報発表

資源エネルギー庁は7月29日、6月の石油統計速報を発表した。概要は次の通り。

1.原油の動向

6月の原油輸入量は1,494㎘、前年同月比106.7%と3ヵ月連続して前年を上回った。輸入量の多い順にみると、

(1)サウジアラビア(483㎘、前年同月比117.9%)

(2)アラブ首長国連邦(394㎘、同86.7%)

(3)カタール(146㎘、同116.1%)

(4)イラン(131㎘、同295.8%)

(5)クウェート(80㎘、同74.8%)となっている。

6月の中東依存度は89.7%、前年同月に比べ7.4ポイント増と8ヵ月連続して前年を上回った。

2.燃料油の生産

6月の燃料油の生産は1,324㎘、前年同月比107.1%と2ヵ月連続して前年を上回った。油種別にみるとナフサ、ジェット燃料油及びB・C重油は前年同月を上回ったが、ガソリン、灯油、軽油及びA重油は前年同月を下回った。

3.燃料油の輸入、輸出

燃料油の輸入は194㎘、前年同月比73.4%と5ヵ月連続して前年を下回った。輸出は263㎘、同108.0%と2ヵ月連続して前年を上回った。

4.燃料油の国内販売

燃料油の国内販売は1,290㎘、前年同月比97.9%と9ヵ月連続して前年を下回った。油種別にみると、ナフサ及びA重油は前年同月を上回ったが、ガソリン、ジェット燃料油、灯油、軽油及びB・C重油は前年同月を下回った。

5.燃料油の在庫

燃料油の在庫は939㎘、前年同月比97.5%と11ヵ月連続して前年を下回った。油種別にみると、ジェット燃料油、灯油及びB・C重油は前年同月を上回ったが、ガソリン、ナフサ、軽油及びA重油は前年同月を下回った。

※添付資料

石油需給概 2016年6月 Excel

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