No.72:鉄鋼、石油とも先行き不安感現れる 経済産業省が主要工業製品の8月生産速報発表

平成20年10月3日(金)Vol.72

鉄鋼、石油とも先行き不安感現れる

経済産業省が主要工業製品の8月生産速報発表

 
経済産業省はこのほど、主要工業製品の2008年8月の生産速報を発表した。以下、鉄鋼と資源エネルギー関係に絞って概要をみると、まず鉄鋼は粗鋼生産量が10.168千トンで前月比0.2%減ながら、前年同月比で2.1%増と、依然鋼材需要の底堅さを示しているものの、景況の下降傾向を反映しつつあり、先行きに不安を覗かせている。一方、資源エネルギー関係では、石油製品の生産量が燃料油計で18,601千klと前月比4,8%増、前年同月比2.8%減となった。原油価格高騰からの製品価格の相次ぐ値上げの中で、前月比ではA重油、潤滑油、アスファルト以外の全ての石油製品が増加、前年同月比ではナフサ、軽油とジェット燃料油を除くと全ての石油製品が減少となっている。

鉄鋼生産を品種別にみると、普通鋼の熱間圧延鋼材では、鋼帯が4,097千トンで前月比3.4%減、前年同月比0.4%増。鋼板が1,127千トンで前月比3.4%減、前年同月比0.4%増。形鋼が614千トンで前月比5.3%減だが、前年同月比0.4%増。線材が187千トンで前月比17.3%減、前年同月比3.7%減となった。

普通鋼の冷間仕上・冷延広幅鋼帯は2,013千トンで前月比6.1%減、前年同月比0.1%減。特殊鋼の熱間圧延鋼材は1,749千トンで前月比9.6%減、前年同月比2.7%増。メッキ鋼材の亜鉛メッキ鋼板は1,211千トンで前月比7.6%減、前年同月比4.0%減となった。

石油生産を油種別にみると、重油がA重油とB・C重油を合わせて4,079千klで前月比1.5%増、前年同月比2.8%減。ガソリンが4,887千klで前月比3.4%増、前年同月比9.3%減。軽油が4,263千klで前月比0.5%増、前年同月比5.3%増。灯油が1,531千klで前月比24.4%増、前年同月比9.7%減。ナフサが2,067千klで前月比6.4%増、前年同月比7.7%増。ジェット燃料油が1,774千klで前月比11.5%増、前年同月比9.9%増となった。

また、コークスは3,199千トンで前月比3.9%減、前年同月比3.0%増。液化ガスは443千トンで前月比7.4%増、前年同月比2.0%減。石灰石は12,613千トン前月比5.6%減、前年同月比5.7%減となった。

鉄鋼生産速報      2008年8月 Excel

資源エネルギー生産速報 2008年8月 Excel

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