平成20年11月29日(土)Vol.81
国内向け出荷が前年同期比3ヵ月連続減
生産は8ヵ月振りの700万㌧割れで前年同月比2ヵ月振りの減
日本鉄鋼連盟が2008年10月普通鋼鋼材需給速報発表
日本鉄鋼連盟は11月28日、2008年10月の普通鋼鋼材需給速報を次のように発表した。
10月の普通鋼鋼材出荷は、国内向けは491.2万トンで、前年同月比52.4万トン・9.6%減と3ヵ月連続の減少となり、前月比でも14.1万トン・2.8%減少した。輸出向けは187.4万トンで、前月比では27.5万トン・12.8%減少したものの、前年同月比では1.0万トン・0.6%増と微増ながら16ヵ月連続でプラスを維持した。国内向けの減少が響いた結果、出荷合計では、前年同月(730.0万トン)比51.3万トン・7.0%減の678.6万トンと2ヵ月振りの減少に転じた。
10月の生産は、694.0万トンと前年同月(734.9万トン)比40.9万トン・5.6%減と2ヵ月振りの減少に転じた。なお、700万トン割れは本年2月以来、8ヵ月ぶりである。
10月末のメーカー・問屋在庫は、前月末(652.7万トン)比15.4万トン・2.4%増の668.0万トンで、2ヵ月ぶりの増加となった。内訳をみると、メーカー在庫は前月末(489.8万トン)比11.3万トン・2.3%増の501.1万トンと2ヵ月振りに増加、問屋在庫も前月末(162.8万トン)比4.0万トン・2.5%増の166.9万トンと6ヵ月連続で増加した。
国内・輸出別では、国内向在庫が前月末(557.6万トン)比14.2万トン・2.6%増の571.8万トンと3ヵ月連続で増加し、2005年10月(578.4万トン)以来3年ぶりの高水準となった。また、輸出船待在庫も前月末(95.1万トン)比1.1万トン・1.2%増の96.2万トンと2ヵ月ぶりの増加に転じた。
在庫増減についてみると、在庫が前月末比1万トン以上増加した品種は、鋼帯(幅600mm以上)(6.1万トン増の173.7万トン)、小形棒鋼(3.7万トン増の63.2万トン)、鋼管(3.4万トン増の56.3万トン)、鋼板(3.3万トン増の66.3万トン)、H形鋼(2.0万トン増の32.7万トン)、その他の金属めっき鋼板(1.5万トン増の15.0万トン)、鋼矢板(1.0万トン増の3.5万トン) の各品種であった。一方、前月比1万トン以上減少した品種は、冷延広幅帯鋼(3.3万トン減の60.9万トン)、冷延電気鋼帯(1.5万トン減の8.0万トン)、大形形鋼(1.0万トン減の8.1万トン)の各品種であった。
以上の結果、10月末の在庫率は98.4%で前月末比7.8ポイント上昇した。このうち、国内在庫率は前月末(110.3%)から6.1ポイント上昇して116.4%と、3ヵ月連続で100%を上回るとともに、本年8月(119.8%)に次いで高いレベルとなった。
普通鋼鋼材需給速報 2008年10月 Excel