No.86:鉄鋼、石油とも減産傾向示す 経済産業省が主要工業製品の11月生産速報発表

平成20年12月27日(土)Vol.86

鉄鋼、石油とも減産傾向示す

経済産業省が主要工業製品の11月生産速報発表

 
経済産業省は11月26日、主要工業製品の2008年11月の生産速報を発表した。

以下、鉄鋼と資源エネルギー関係に絞って概要をみると、まず鉄鋼は粗鋼生産量が8,819千トンで前月比12.7%減、前年同月比で12.9%減とともに2桁の大幅減を示しているが、製品別にみてもほとんどの品目で景況の後退傾向が明確になっている。

一方、資源エネルギー関係では、石油製品の生産量が燃料油計で17,203千klと前月比3.0%増を示しながら、前年同月比では5.8%減となった。燃料油では、軽油を除いた全品目で前年同月比では減少し、需要の落ち込みが現れている。

鉄鋼生産を品種別にみると、普通鋼の熱間圧延鋼材では、鋼帯が3,350千トンで前月比15.6%減、前年同月比15.5%減。鋼板が1,165千トンで前月比6.0%の減、前年同月比2.2%増。形鋼が498千トンで前月比16.0%減、前年同月比22.1%減。線材が147千トンで前月比29.7%減、前年同月比28.1%減と軒並み前月比、前年同月比とも2桁減となった。

また、普通鋼の冷間仕上・冷延広幅鋼帯は1,799千トンで前月比12.7%減、前年同月比9.1%減。特殊鋼の熱間圧延鋼材は1,626千トンで前月比14.0%減、前年同月比13.2%減。メッキ鋼材の亜鉛メッキ鋼板は1,312千トンで前月比13.6%減、前年同月比8.8%減といずれも大幅な減を示した。

石油生産を油種別にみると、重油がA重油とB・C重油を合わせて4,041千klで前月比6.4%増だが、前年同月比8.8%減。ガソリンが4,749千klで前月比0.3%減、前年同月比1.9%減。軽油が3,941千klで前月比7.2%減、前年同月比14.7%減。灯油が1,661千klで前月比28.9%増だが、前年同月比27.9%減。ナフサが1,542千klで前月比7.2%減、前年同月比14.7%減。ジェット燃料油が1,268千klで前月比5.2%減だが、前年同月比12.3%の増となった。

また、コークスは3,078千トンで前月比5.6%減、前年同月比2.8%減。液化ガスは311千トンで前月比3.6%減、前年同月比7.8%減となった。

鉄鋼生産速報      2008年11月 Excel

資源エネルギー生産速報 2008年11月 Excel

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