No.91:粗鋼637万トン、前月比14.9%減、前年同月比37.8%減 2008年4月~1月9,428万トン、前年同期比6.6%減 日本鉄鋼連盟 2009年1月の鉄鋼生産速報発表

平成21年2月21日(土)Vol.91

粗鋼637万トン、前月比14.9%減、前年同月比37.8%減

2008年4月~1月9428万トン、前年同期比6.6%減

日本鉄鋼連盟 2009年1月の鉄鋼生産速報発表

 
日本鉄鋼連盟はこのほど、2009年1月の鉄鋼生産速報を発表した。それによると、粗鋼生産量は637万トンで、前月比14.9%減、前年同月比37.8%減となった。前月比減はこれで4ヵ月連続、前年同月比の減少幅は鉄鋼史上最高となり、不況の深刻さを如実にしている。概況は次の通り。

2009年1月の鉄鋼生産動向をみると、銑鉄、粗鋼、熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計) のいずれも、前月比、前年同月比とも減少した。

銑鉄生産は550.2万トンと前月に比べ61.4万トン、10.0%減、前年同月比27.1%減となり、前年同月比では4カ月連続の減少となった。また、1994年2月の546.8万トン以来の低水準であった。2008年4月から1月までの累計は、6,950.8万トンと、前年同期比5.1%減となった。なお、1月の高炉稼働基数は前月比1基減の34基中27基であった。

粗鋼生産は637.0万トンと、前月比111.8万トン、14.9%減、前年同月比37.8%減で、前年同月比では4カ月連続の減少となった。また、1969年2月の577.3万トン以来の低水準であった。前年同月比の減少率は、記録の残っている1949年1月以降、2008年12月の27.8%を超えて、最大となった。2008年4月から1月までの累計は、9,427.9万トンと、前年同期比6.6%減となった。

1月の炉別生産をみると、転炉鋼が508.7万トンと前月比13.9%減(前年同月比35.3%減)で、前年同月比で4ヵ月連続の減少となった。また、1999年6月の504.4万トン以来の低水準であった。電炉鋼は128.4万トンと同18.7%減(同46.3%減)となり、前年同月比で5カ月連続の減少となった。また、1975年8月の118.8万トン以来の低水準であった。

1月の鋼種別生産では、普通鋼が517.8万トンと前月比13.0%減(前年同月比35.1%減)、特殊鋼が119.2万トンと同22.5%減(同47.6%減)となり、前年同月比では普通鋼が4カ月連続の減少、特殊鋼は3カ月連続の減少となった。

熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)生産は542.8万トンと前月比85.3万トン、13.6%減(前年同月比40.7%減)と、前年同月比では4ヵ月連続の減少となった。2008年4月から1月までの累計は、8,363.0万トンと、前年同期比7.6%減となった。○普通鋼熱間圧延鋼材(一般)の生産は448.9万トンと前月比49.2万トン、9.9%減(前年同月比38.3%減)となり、前年同月比では4カ月連続の減少となった。2008年4月から1月までの累計は、6,666.9万トンと、前年同期比8.2%減となった。

品種別では、条鋼類は116.7万トン、前月比9.8%減(前年同月比36.6%減) で、前年同月比では7カ月連続の減少となった。一方、鋼板類は325.5万トン、前月比10.1%減(前年同月比39.4%減)で、前年同月比では4カ月連続の減少となった。

主要品種の生産内訳をみると、最大のウエイトを占める広幅帯鋼が206.3万トン(前月比15.8%減、前年同月比50.4%減)と、前年同月比で4カ月連続の減少となった。厚板は115.0万トン(同4.3%増、同2.5%増)と、前年同月比で4カ月連続の増加となった。一方、条鋼類では小形棒鋼が57.9万トン(同1.2%減、同27.9%減)と前年同月比で17カ月連続の減少となった。また、H形鋼は18.5万トン(同20.1%減、同48.9%減)と同5カ月連続の減少、大形形鋼は8.2万トン(同15.2%減、同32.9%減)と同4カ月連続の減少、中小形形鋼は6.5万トン(同4.0%増、同41.7%減)と同4カ月連続の減少となり、主要品種で減少傾向が続いている。

特殊鋼熱間圧延鋼材の生産は94.0万トンと、前月に比べ36.2万トン、27.8%減(前年同月比50.2%減)となり、前年同月比では3カ月連続の減少となった。2008年4月から1月までの累計は、1,696.1万トンと、前年同期比5.1%減となった。

鉄鋼生産速報

全国鉄鋼生産高 2009年1月 Excel

全国鋼材生産高 2009年1月 Excel

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