No.94:出荷前年同月比6ヵ月連続減、減少率2ヵ月連続最大 鉄連が2009年1月普通鋼鋼材需給速報発表

平成21年3月3日(火)Vol.94

出荷前年同月比6ヵ月連続減、減少率2ヵ月連続最大

鉄連が2009年1月普通鋼鋼材需給速報発表

 
日本鉄鋼連盟はこのほど、2009年1月の普通鋼鋼材需給速報を発表した。

それによると1月の普通鋼鋼材出荷は、国内向けは343.5万トンで、前年同月比では158.2万トン・31.5%減と6ヵ月連続の減少、前月比でも35.9万トン・9.5%減となった。前年同月比での減少率は比較可能な76年1月以降では2ヵ月連続で最大となり、また、月間水準としても統計が判明する75年1月以降では76年1月(369.2万トン)を下回り最低を更新した。

一方、輸出向けは105.6万トンで、前年同月比では93.5万トン・46.9%減と3ヵ月連続の減少で、減少率は比較可能な76年1月以降で最大となり、前月比でも38.6万トン・26.8%減と急落した。この結果、出荷合計では、前年同月 (700.7万トン)比251.7万トン・35.9%減の449.1万トンと4ヵ月連続で減少し、月間水準としては69年2月(414.4万トン)以来の低水準となった。

1月の生産は、前年同月(713.3万トン)比274.2万トン・38.4%減の439.1万トンと、4ヵ月連続で減少した。月間500万トン割れは2ヵ月連続で、前年同月比の下げ幅は比較可能な56年1月以降、2ヵ月連続して最大となった。

1月末のメーカー・問屋在庫は、前月末(654.8万トン)比9.9万トン・1.5%減の644.8万トンで、2ヵ月連続の減少となった。内訳をみると、メーカー在庫が前月末(472.7万トン)比9.2万トン・1.9%減の463.6万トンと2ヵ月連続で減少したのに加え、問屋在庫も前月末(182.0万トン)比0.8万トン・0.4%減の181.2万トンと僅かながら9ヵ月ぶりの減少に転じた。

国内・輸出別では、国内向在庫が前月末(588.1万トン)比11.5万トン・2.0%減の576.6万トンと6ヵ月ぶりの減少に転じた一方、輸出船待在庫は前月末(66.7万トン)比1.5万トン・2.3%増の68.2万トンと、過去最低であった前月からは増加した。

在庫増減についてみると、在庫が前月末比1万トン以上減少した品種は、小形棒鋼(5.9万トン減の55.5万トン)、H形鋼(4.4万トン減の25.0万トン)、亜鉛めっき鋼板(3.0万トン減の104.5万トン)、鋼管(1.7万トン減の56.1万トン)、その他の金属めっき鋼板(1.1万トン減の14.4万トン)の各品種であった。一方、前月比1万トン以上増加した品種は、鋼板(5.1万トン増の69.6万トン)、鋼帯(幅600mm以上)(2.0万トン増の167.3万トン)、冷延広幅帯鋼(2.0万トン増の59.8万トン)の各品種であった。

在庫が若干減少したものの、出荷レベルの低下を受けた結果、1月末の在庫率は、前月末の125.1%から18.5ポイント上昇して143.6%となり、3ヵ月連続で100%を大きく超えた。うち、国内在庫率は前月末の155.0%からさらに12.9ポイント上昇して167.9%に達し、76年1月(169.8%)以来の高いレベルとなった。

普通鋼鋼材需給速報 2009.01 Excel

普通鋼鋼材需給表 2009.01 Excel

普通鋼鋼材在庫速報 2009.01 Excel

普通鋼鋼材需給推移表 2009.01 Excel

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