No.99:08年度粗鋼生産1億550万トン、前年度比13.2%減 3月前年同月比46.7%減、1~3月前年同期比42.9%減 日本鉄鋼連盟、鉄鋼生産速報2009年3月と2008年度発表

平成21年4月20日(月)Vol.99

08年度粗鋼生産1億550万トン、前年度比13.2%減 3月前年同月比46.7%減、1~3月前年同期比42.9%減

日本鉄鋼連盟、鉄鋼生産速報2009年3月と2008年度発表

 
日本鉄鋼連盟は4月20日、2009年3月及び2008年度の鉄鋼生産概況(速報)を次のように発表した。

(1)2008年度概況

◎ 2008年度の銑鉄、粗鋼、熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)生産はいずれも前年度を下回った。

○ 銑鉄生産は7,858.7万トンと2007年度の8,786.7万トンを928.0万トン、10.6%下回り、1999年度の7,648.9万トン以来の低水準で、7年振りに前年度比で減少した。

○ 粗鋼生産は1億550.3万トンと、2007年度の1億2,151.1万トンを1,600.8万トン、13.2%下回り、3年振りに前年度比で減少し、2001年度の1億206.4万トン以来の低水準であった。前年度比の減少率は、記録の残っている1948年度以降、1998年度の11.5%を超えて、最大となった。なお、2000年度以降9年連続して1億トン台に乗せた。

炉別生産では、転炉鋼が7,979.3万トン(前年度比11.9%減)、電炉鋼が2,571.0万トン(同17.0%減)となり、粗鋼合計に占める電炉鋼比率は24.4%と前年度を1.1ポイント下回った。 鋼種別では普通鋼が8,328.3万トン(前年度比12.4%減)、特殊鋼が2,222.1万トン(同15.8%減)であった。

○熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)生産は9,361.2万トンで、前年度比14.3%減となり、3年振りに減少し、1999年度の9,093.6万トン以来の低水準であった。なお、6年振りに1億トン台を割った。鋼種別にみると、普通鋼が7,524.0万トン(前年度比14.0%減)であった。特殊鋼は1,837.3万トン(同15.5%減)であった。  品種別にみると、厚板 は前年度比1.6%増の1,360.1万トンで、史上5位の水準であった。

(2)2009年3月及び1~3月概況

◎ 2009年3月の鉄鋼生産は、銑鉄、粗鋼、熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)はいずれも前月比では増加したものの、前年同月比では減少した。

○ 3月の銑鉄生産は468.5万トンと前月に比べ29.1万トン、6.6%増加、前年同月比38.5%減少となり、前年同月比では6カ月連続の減少となった。3月の1日当たり銑鉄生産は15.11万トンで、2月の同15.69万トン比、0.58万トン、3.7%減だった。また1~3月では前年同期比34.2%減の1,458.1万トンであった。なお、3月の高炉稼働基数は前月比1基減の34基中24基であった。

○ 3月の粗鋼生産は574.2万トンと、前月比26.3万トン、4.8%増、前年同月比では46.7%減と、前年同月比で6カ月連続の減少となった。前年同月比の減少率は、記録の残っている1949年1月以降、2009年2月の44.2%を超えて、最大となった。3月の1日当たり粗鋼生産は18.52万トンで、2月の同19.57万トン比、1.04万トン、5.3%減だった。1~3月では前年同期比42.9%減の1,759.9万トンで、1968年10~12月の1,750.9万トン以来の低水準であった。

3月の炉別生産をみると、転炉鋼は445.3万トンと前月比6.6%増(前年同月比44.4%減)で、前年同月比で6カ月連続の減少となった。電炉鋼は128.9万トンと同1.1%減(同53.4%減)で、前年同月比で7カ月連続の減少となった。また、1975年8月の118.8万トン以来の低水準であった。 3月の鋼種別生産では、普通鋼は484.8万トンと前月比5.9%増(前年同月比41.9%減)、特殊鋼は89.4万トンと同0.8%減(同63.3%減)となり、前年同月比では普通鋼は6カ月連続の減少、特殊鋼は5カ月連続の減少となった。

○3月の熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)生産は522.0万トンと前月比46.5万トン、9.8%増(前年同月比46.6%減)となり、前年同月比では6カ月連続の減少となった。

1~3月では1,541.2万トン(前年同期比44.7%減)であった。

○普通鋼熱間圧延鋼材(一般)の生産は452.3万トンと前月比46.6万トン、11.5%増(前年同月比41.7%減)となり、前年同月比で6カ月連続の減少であった。

1~3月では1,305.8万トン(前年同期比41.0%減)となった。

3月の生産品種別では、条鋼類は130.5万トン、前月比2.5%増(前年同月比37.7%減)で、前年同月比では9カ月連続の減少となった。一方、鋼板類は317.1万トン、前月比15.2%増(前年同月比同43.3%減)で、前年同月比では6カ月連続の減少となった。

主要品種の生産内訳をみると、最大のウエイトを占める広幅帯鋼が203.0万トン(前月比23.5%増、前年同月比51.4%減)と、前年同月比で6カ月連続の減少となった。厚板は111.6万トン(同4.6%増、同15.0%減)と、前年同月比で2カ月連続の減少となった。一方、条鋼類では小形棒鋼が69.5万トン(同3.6%増、同31.1%減)と前年同月比で19カ月連続の減少となった。また、H形鋼は21.3万トン(同0.7%増、同47.2%減)と同7カ月連続の減少、大形形鋼は7.7万トン(同6.2%減、同44.1%減)と同6カ月連続の減少、中小形形鋼は6.9万トン(同40.5%増、同46.5%減)と同6カ月連続の減少となり、主要品種で減少傾向が続いている。

○ 3月の特殊鋼熱間圧延鋼材の生産は、69.6万トンと前月に比べ0.1万トン、0.1%減(前年同月比65.3%減)となり、前年同月比では5カ月連続の減少であった。1~3月では235.3万トン(前年同期比59.2%減)となった。

全国鉄鋼生産高 2008年3月 Excel

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